13⇒1、4、8、10、15、16、9 (126点)
人気馬がいかにも頼りない。まずは前日1番人気のコートシャルマンだが血統、ローテどおりのスプリンターで、前走以上の上積みが計算できないのが現状だ。そもそもなぜこんなに人気になるのかが不思議。デビュー戦のメンバーで勝ち上がった馬は昇級後、苦戦続き。前々走の時計は前日の新馬より遅い数字にもかかわらず、上がり時計は0秒5上回っただけ。見せ場もなかった前走なら、姉以上の活躍を望むことはできない。姉レッドオーヴァルもデビュー直後は同じような距離選択。違うのは牡馬混合で結果を残してきたということ。コートは徹底した限定戦狙い。桜花賞2着の姉とはまだまだはっきり底力が違っている。その姉でさえ、早くから千四と千六の内容、結果の違いが指摘できた限定スタミナだった。今や千二限定スプリンターなら、父がハーツに変わっただけで激変することはない。
カービングパスの前走も案外だった。クラシックまでレースは最小限、追い切りは馬まかせ。馬を強くさせるより、デビュー当初のポテンシャルをいかに持続させるかという厩舎特有の育成法なら、2度のつまづきで短期間のV字回復の見込みはますます薄れる。デビュー戦で勝ち上がったのはこの馬以外にわずか1頭。前走も古馬500万の千八で1分46秒7の馬場にもかかわらず、超スローを上がり33秒半ばで壁になる瞬発力では、クラシック云々を語るのは早計だろう。使ってひと息入れて使ってひと息入れるのはアヴニールマルシェ同様に上昇カーブがまったくイメージできない。
オーミアリスは仕上がりの早さで重賞を勝ち取ったイメージしかない。大外一気を決めたインパクトは強くても、時計は同日3歳未勝利を軽く下回る平凡な数字。距離を意識した徹底待機の前走は勝ち馬と同じような位置取りで、上がり時計は勝ち馬より0秒8も劣れば評価を下げるべき。いずれにしても平凡な見た目で、ズラリと揃っているダート馬の兄弟から芝の時計勝負に課題を残す。
トーセンラークは前走の大敗より、前々走ダートを使ったことを嫌った。近年は古馬でもリズムを崩すローテーションなら、数字を額面どおりに受け取れないのが現実。
本来順当ならばテンダリーヴォイスの出番。ネックは馬体成長が見込めないきしゃな体質。ガラスのシンデレラ的な仕上げで前走の状態を維持か、下降かの二択しかないか。いずれにしても馬体維持が大前提の条件付き。ある程度前々で行ける先行力と追ってのジリっぽさから、中山コース替わりと好枠だけが頼りとなる。
人気馬に死角だらけ。重賞経験や新馬勝ち云々に固執する必要はない。アドマイヤピンクでも決定的な差はない。前走は数字以上に収穫があった。同日1000万が1分36秒0でレースの上がりが35秒6。5ハロン通過が1000万よりアドマイヤのレースが1秒7も早くて、上がりは0秒8劣っただけだから中身が濃い。新潟、東京で切れ負けの連続だったジリっぽさが、パワーも求められる中山でイメージ一新。逃げるか、追い込むかの極端な脚質でも、腹をくくって徹底待機から混戦を待つ。
穴ならノットフォーマル。初勝利は千二で5馬身圧勝のスプリンターが距離克服も時間の問題まで成長。前走は勝ち馬、3着カービングパス同様の最速上がりなら、好枠、前々の競馬、前走より時計のかかる中山で化ける可能性は高まる。 |