1⇒16、18、6、15、13、11、17、2 (168点)
6-1、16、18、15、13、11、17、2
直線平坦コース専門というイメージの強かったリトルゲルダだが、いまだ成長し続ける6歳馬の評価を変えなければならなくなった。メンバーに恵まれただけと思われたセントウルSでも自身の持ち時計更新。課題だった直線坂コースを完全クリアして時計勝負の強さも証明している。何より崩れない安定感は着順以上。これまでデビュー戦と海外遠征を除けば、負けても0秒8差。前々の好位の位置取りではさらに安定度を増している。前走は太めで惨敗したデビュー戦以来の500キロ台。さらに完全なる外差し競馬で直線ラチ沿いのコース取りなら納得の0秒4差だろう。距離は千とはいえ、デビュー3戦目で上がり31秒台。先行差し自在に捌ける器用さを武器に重賞2勝、3着2回。準エリートとも言える実績は残している。前走とは真逆の直線ラチ沿い、前々有利。ひと叩きで絞れれば金星がみえてくる。
ミッキーアイルの前走は正直驚いた。道悪、番手、斤量など数々の試練を乗り越えた2着は着差以上の価値がある。もとより安田記念は不良馬場で連勝が止まる惨敗。折り合い重視で挑んだマイルCS、阪神Cではいずれも1番人気を裏切っていた。前走はいつもより3秒近く時計のかかっていたパワー馬場。58キロを背負っていつものハナを切るスタイルを崩した位置取りなら十分すぎる内容だろう。最後は勝ち馬の外強襲に合うが、悪条件が重なりながら直線半ば先頭に立つという勝ちパターンに持ち込んだことは評価していい。常識的には初のスプリント戦がGⅠで勝つことは稀だが、GⅠ馬の底力は侮れない。
サドンストームにとって時計のかかる馬場や長い直線など、すべてにおいて条件は好転している。これまで3度だけの最速上がりで意外に数字的な凄みはないが、決まって置かれるズブさを抱えながら京都内回りに良績を残していることが驚き。千二重賞に限定すれば全12戦。2年前のオーシャンSを除けば、GⅠを含んで負けても0秒7差の安定感がスペシャリストを物語っている。中京はファルコンS、CBC賞、オープン特別の3戦でそれぞれ3着(0秒5差)、3着(0秒4差)、13着(3着馬に0秒3差)。
ひとつ間違えば惨敗覚悟のローテーション。休み休みでリズムの悪さは否めないが、現実にストレイトガールは休み明け(221001)。休み明けこそが能力全開のローテを示している。重賞はGⅢをわずか1勝と平凡だが、海外GⅠを含めてこれまで4戦3、3、2、3着。数字以上に王者の風格が出ている。
ハナにこだわるしかないハクサンムーン、アンバルブライベンに加えて外国馬エアロヴェロシティの参戦で、ようやく電撃の6ハロンらしい流れになる。アンバルの4戦連続連対はなぜか絶対的に前々有利のスローになるという特異な流れ。馬場の把握ができなかった先行馬揃いで差し追い込み競馬になった阪急杯も、単純に着順どおりの評価が微妙になっている。
ここまで上り詰めればアンバルブライベンはもう限界だろう。この馬が出走するとなぜかスローになる不可解なレースの連続。絶対的な展開の利を味方にした4戦連続連対は当然の結果ということ。初のGⅠ、GⅡで惨敗実績が本来の能力基準か。いずれにしても内から外から同型につつかれると、さすがに入着も怪しくなる。
コパノリチャードはモマれた際のモロさは昨年高松宮記念を制してから勝ち鞍のない戦績からも示されている。GⅠを勝ってからも相変わらず精神面のモロさと展開に注目のつく難しさで、常に取捨に悩ませる癖馬に変身。GⅠを含む重賞4勝の威厳は失われつつある。中途半端な枠順より、モマれることのない外枠はむしろレースはしやすいか。昨年同様の馬場になることを待つだけ。
ダイワマッジョーレの前走はまさにミルコマジック。前々走まで休み明け(011004)、阪神(001012)の悪条件の中、直線だけの大外一気を決めた。ズバ抜けた持ち時計があるわけでもなく、好走パターンが安定しないままで未知なるスプリントへ参戦なら失うものはないが、スペシャリスト相手にいきなりGⅠではさすがに分が悪い。常識的には経験レベル。
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