９、10、１⇒９、10、１、４、８⇒

９、10、１、４、８　(36点)

９、10－９、10、１－１、４、８　(７点)

９、10、１、４

クラシックも狙えるはずだったダノンマジェスティが厩舎特有の最悪な乗り替わり。一気に評価がひっくり返った。名手が乗ればまず間違いなく、ここで勝って大幅な賞金加算からクラシックへという青写真が、勝つことの確率が一気に低くなるコンビ誕生。これだけの癖馬を難なくこなすには前走より馬自身の相当な変わり身が必要になる。
馬の能力だけなら超一流。とにかく前走は圧巻だった。残り100で先頭に立った後が凄かった。ムチ連打しすぎてゴール寸前で"横走り"のように大きく外へヨレる悪癖を露呈したにもかからわず、加速する極限の上がりレースラップ11秒３－11秒２－11秒０を最速上がりで突き抜けた。メンバーＮｏ２の上がり時計より０秒５、Ｎｏ３より１秒も速い瞬発力は軽く重賞レベルの完成度であることが証明されている。ひと叩きで真っすぐ走れるようになるのか。名手でも微妙な課題を未熟な鞍上が軽くクリアするイメージが浮かばないなのが現実だ。
数少なくなった所属騎手とはいえ、結果を出せない愛弟子に超一流馬を与える甘さは勝負の世界でご法度。人馬ともに成長を妨げる"悪手"であることは間違いない。もちろん、大きなミスがなければ圧勝できる絶対能力を秘める馬だが、それぐらいの馬に乗りながらポカを連発してきた前歴ある鞍上では強気になれない。スローでも超スローでも隊列からの位置取り決めで、４角前から動いて直線勝負に持ち込むというミエミエの乗り方か。いずれにしてもここで負けると過酷なローテで皐月賞、ダービーと目指すか、ゆったりローテでダービーだけに絞るかが決まる。

体型的には距離に限界が近そうなカツジの狙いも悩むが、スロー確実で絞りやすいメンバー構成ならば無様な競馬になることはない。課題はダノン同様に鞍上の資質だろう。気楽に乗れる立場の馬か、一枚も二枚も能力上位の馬だけに良績で、流れに応じて動いたり、厳しい位置取りでもうまく馬群から抜け出してきたという見事な騎乗ぶりの記憶が少なくても重賞ではない。
前走もうまく乗れば勝っていたレース内容。道中は完全に掛かって、直線では内から差し込んできた勝ち馬に日和ったのか、並ばれ始めてから徐々に外へ外へとヨレていった。立て直してから勝ち馬とほぼ同じ脚色になっただけに、道中の小さなミスから勝負どころの大きなミスへつながって取りこぼしたことは明白な事実。勝ち馬は次走ホープフルＳ２着、３着馬は次走朝日杯４着からうかがえるデイリー杯のレースレベルの高さ。外国人騎手配置なら勝ち負けだけが焦点になったぐらい完成されている。