3、2⇒3、2、11、5、7、8⇒
3、2、11、5、7、8、9 (50点)
3、2-3、2、11-
11、5、7、8、9、15 (16点)
3⇔2、11、5、7、8、9、15 2⇒11、5、7、8、9
ジャパンカップダートが始まったのが00年。突然、右回りの阪神に移設されていつの間にか、"ジャパンカップ"という文字が消されて外国馬無視の状態が続いている。ダートの猛者を集めるにはダート最高レベルのアメリカ馬をどれだけ多く招待できるかが成功失敗のカギを握るにもかかわらず、アメリカとは真逆の右回りに条件を変更。何も考えてないデキの悪いJRA職員らしく、競馬場のGⅠ持ち回り優先の決定だった。当然、右回りでアメリカ馬が来日することもなく、阪神に移してわずか6年で完全終了。改めて名前を変えて、外国馬招待を全面に出さずに左回りで招待レースを組んでいる。
芝で行われているジャパンカップもすでに風前の灯火。来日する外国馬は1000万レベルしか来日しなくなくなったことが外国馬軽視につながっているのだろう。
ところが今年は少し違う。実績だけなら今までと比べものにならないほど格上。絶対王者を前走で完封したルヴァンスを負かすとすれば日本馬以外。外国馬パヴェルのみに限られた。絶対王者で負けるはずがないと思っていた単勝150円のアドマイヤドンがアメリカの刺客フリートストリートダンサーに差し切られた03年のジャパンカップダートがフラッシュバックする。
フリートはノーマークに近かった11番人気。GⅠ経験はわずか1戦だけ。デビューから14戦まで条件戦。その後GⅢ2戦、GⅡ2戦、GⅠをわずか1戦だけの経験で直前はリステッドレースからの参戦だった。この経験値の低さで勝ち鞍は1年近くもなし。完全に格下と見下したが、終わってみれば絶対王者ドンを一騎打ちで制して3着馬に0秒8差という圧倒したレコード勝ちとなった。
00年に始まったジャパンカップダートから外国馬は昨年まで総勢34頭。掲示板確保した馬
00年3着
ロードスターリング(アメリカ)
03年1着
フリートストリートダンサー(アメリカ)
04年4着
トータルインパクト(アメリカ)
たった3頭だけだが、少なくてもこの3頭を物差しにすれば、パヴェルの実績はズバ抜けていることがわかる。
00年ロードスターリングはGⅠ経験なし。GⅡ2回、GⅢ1回だけの経験で通算(531312)。
03年フリートストリートDはGⅠを1回、GⅡ4回、GⅢ2回の経験で通算(472135)。
04年トータルインパクトはGⅠを4回、GⅡ6回、GⅢ5回経験で通算(582240)。
パヴェルはデビュー戦以外すべて重賞。GⅠを8回、GⅡを2回、GⅢを1回経験で通算(311502)。
BCクラシックからの参戦は過去にあったとはいえ、何といってもドバイワールドC出走馬が初の参戦が頼もしい。落ち目だったとはいえ、2走前の川崎記念3着馬アウォーディーにドバイで先着。単純にビッグネームのレース経験だけでも過去3頭とはレベルの違い、凄みを感じさせる。BCクラシックを制したアクセラレイトと再三走って、最高4馬身差。過去に来日した馬と比較するほど、この馬の凄さが際立って自信度が増していく。
パヴェルが単にレース経験だけの馬で日本馬場にも適応能力がなければ、ルヴァンスレーヴの独壇場になる。すでに政権交代。絶対王者だったゴールドドリームを前走で負かしたことによって、無敵に近い存在になった。
前走はスタート直後からお互いを意識。前の5頭から少し離れて2頭が追走した。3角過ぎにルヴァンスがワンテンポ早く仕掛けたのが結果的に勝負の別れ目になったものの、2頭が追うほど伸びる瞬発力で後続の馬を子供扱い。最後まで同じ脚色、同じ差をキープした。フロック駆けでは叩き出せない数字ならば、ゴールドと同じレベルまで完成されたことの裏付けでもある。
距離の懸念は前々走で解消。悪い手応えから大外ブン回してNo2の上がり時計より0秒6も速い最速上がりで差し切り勝ち。大井二千2分5秒台ならば時計的にも水準以上。前2走で3歳馬ながらスピードもスタミナも超一流を早くも証明したことになる。7戦して5回の最速上がりで瞬発力は底知れぬ鋭さ。休み明けでいきなりゴールドを上回った瞬発力はひと叩きでさらなる磨きか。4走前も前々走も惨敗を覚悟した行きっぷりの悪さだっただけに、内枠がアダにならないように乗るだけ。
JBCクラシックは割り引いた方がいい。微妙なレースレベルとメンバーレベル。先行馬がだらしなく、差し追い込み馬がほぼ不発に終われば、好位追走のケイティブレイブにとって理想的な展開になった。最速上がりより0秒7も遅かったメンバーNo4の上がり時計で差し切れたこと。良馬場にしても驚くような勝ち時計でなかったことが価値を見出せない大きな理由だ。パワーと器用さが求められる地方馬場歓迎のタイプ。過去3年で連続1分50秒台が求められてきた条件でどこまで抵抗できるか。少なくても前走よりメンバーレベルが上がっている。
ルヴァンスと勝負付けは済んでいるとしても、オメガパフュームは充実ぶりに凄み。3歳馬らしい成長曲線を描いている。キャリア5戦目の3走前は初の重賞挑戦。王者には完敗したものの、見せ場十分のメンバーNo3の上がり時計。前々走は古馬相手の初の重賞で直線一気差し。道悪や53キロを割り引いても、上がりレースラップに11秒台が含まれた流れを直線だけの差し切り勝ちは胸を張れる大きな1勝だった。前走は本来、前々有利の流れで離れた後方からゴボウ抜きの内容はケイティよりも中身が濃い。
レベルが上がるほど東京で勝てなくなったサンライズソアは直線短いほど良績となる典型的な逃げ馬だろう。時計が求められると千八でも距離不足か。1年ぶりの千八(101001)。持ち時計はメンバーNo5に強調点なし。
意外性ならばノアよりサンライズノヴァだろう。5戦連続の最速上がり。走るたびに持ち時計更新は3歳馬以上の勢いがある。慢性的なスタート難はすでに矯正不可能まで深刻になっているが、逆に瞬発力の破壊力はスケールアップしている。千八(121100)。
ノンコノユメの前走は初コース、右回り、初距離。二千(110100)だが、本質千六(511401)のマイラーとすれば上々の試運転だった。一気の距離延長で早仕掛けできなかった結果が、じっくり構えすぎて向正面ギブアップの位置取りで追っ付けどおしという最悪な手応え。それでもエンジンがかかって結果、最速上がり。メンバーNo2の上がり時計より0秒4も速かった数字に古豪健在が示された。ルヴァンスが内々でモマれてもがくことをひたすら待つ。
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