2⇒1、7、6、4⇒1、7、6、4、10 (16点)
1、7、6⇒2⇒1、7、6、4、10(12点) 1⇒7、6、4⇒2 (3点)
前走同様にダノンザキッドの微妙な立場は変わりない。まだまだクラシックの主役としては物足りない実績。例年より時計のかかる馬場とはいえ、前走の平凡な時計をどう評価するかで取捨が決まるだろう。いずれにしても距離OKと胸を張れるような結果ではなかった事実。とりわけ同日の未勝利よりわずか0秒2上回っただけの数字に何の強調点もない。東スポ杯もごく標準な勝ち時計だけに、むしろ相手に恵まれながらの連勝というイメージをさらに強めた。その未勝利はぶっち切り勝ちだったとはいえ、勝ち馬タイムトゥヘブンは次走の京成杯であっさり負けた完敗の2着。ちょっとした大物の出現で淡泊に負けても何の驚きもない。
さらに不安材料はある。前走はまだまだ余裕残しの追いっぷりだったが、4頭が同タイムの最速上がり。しかも上位馬だけでなく、7、8着馬と同タイムにレースレベルの低さが見え隠れする。8着マカオンドールは現在、自己条件でも勝てないレベル。
振り返ればデビュー戦も2頭同タイムの最速上がり。前々走はスローの瞬発力勝負で上がりNo2よりわずか0秒1だけ上回った最速上がりだった。圧倒的な瞬発力というより、器用な立ち回りが頼りのレースセンスで連勝を続けているということ。
さらにさらに決定的なマイナス要因は前走の勝ち時計だ。中山二千となった過去6回の中、初の2分2秒台でズバ抜けたワースト1。今年は1秒ほど例年よりかかっている馬場差としても、さすがにこの平凡な数字でクラシックまでノンストップの計算が成り立たないのも納得できるはず。
結局、馬場差を考慮して過去の歴史と比べると前2走ともにGⅠ、GⅡの威厳はないということ。これまで2度もネジ伏せて完全に勝負付けの終わっているタイトルホルダー参戦でメンバーレベルの低さも浮き彫りになっている。絶対王者とはあくまでマスコミに祭り上げられたと認識すべき。圧勝どころか、確実に勝てるような数字的の裏付けはまったくないのが現状だ。メンバーレベルの低さを強調して素直に実績重視か、これまでのレースレベルの低さを強調して波乱前提でいくか。直前まで悩みそう。
キャリアが膨らんで低調な相手で勝ち星を重ねてきた馬より少ないキャリアで意外性や成長力を加味できるタイプがしっくりくる。ダノンを負かすならゴールデンシロップしかない。まさに意外性の塊。つかみどころのないマル外で血統的な下地からの計算はできなくても、前走だけのインパクトで重賞通用の感触を得ている。同日の共同通信杯を物差しにすれば一目瞭然。5ハロン通過が1秒6も速くても、レースの上がりは0秒5劣っただけ。終わってみれば勝ち時計は0秒9も速い。展開のアヤという差ではなく、ラップと上がり考慮で単純な時計比較が十分可能になる流れとなっている。もちろん、共同通信杯が例年より格段にレースレベルの低い可能性もあるが、惨敗覚悟の掛かり具合でも最速上がりで振り切った内容は数字を含めても凄みしかない。
シュネルマイスターは陣営が距離選択の悪さを悔いているだろう。マイル路線から色気が出て急遽変更としても、急遽舵を切ったこのローテはあまりにも無謀。NHKマイルCで出走可能な賞金ならともかく、どちらのGⅠも出走できないことになれば、調教師の色々な技量を問われる大失態になる。たとえワンポイントでもここである程度の結果を求められることは間違いない。前々走は唯一上がり34秒台だが、前走は6着馬と同タイムの最速上がりをどう受け止めるか。前走の雰囲気からまずは大幅な馬体増が前提。前2走で行きたがっていた気性の難しさが矯正されていることも大事な要素。
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