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中山裏読み
関東
1R2R
3R4R
8R9R10R11R12R
関西
1R2R
3R9R10R11R12R
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中山11R

3連単1軸マルチ9⇒13、1、8、6 (36点)  3連単BOX9、7、10

3連単フォーメーション9⇔7⇔13、1、8、6 (12点)

9⇔10⇔13、1、8、6 (12点)

世代交代が加速していく中、上昇一途の3歳エフフォーリアに踏ん張りどころの女王クロノジェネシスが迎え撃つという構図だが、どちらもこれまで良績の少ないステップで挑む。2頭が同時にジンクスを破る可能性が低いほど厳しいジンクスでどちらか、または両方壁に当たることも頭の片隅に入れときたい。
クロノジェネシスの最大の敵は自身のステップの悪さだろう。近年の競馬ではまさに魔のステップ。海外遠征の後遺症に悩まされる馬が多数存在する中、特に凱旋門賞帰りは極度のスランプになりやすい。

過去15年の傾向から探りたい。
(凱旋門賞着順、帰国直後の年内レース着順。年明けまで休養やそのまま引退は凱旋門賞の着順だけ)
06年
ディープインパクト失格⇒JC1着⇒有馬記念1着
08年
メイショウサムソン10着⇒JC6着⇒有馬記念8着
10年
ナカヤマフェスタ2着⇒JC14着、ヴィクトワールピサ7着⇒JC3着⇒有馬記念1着
11年
ヒルノダムール10着⇒有馬記念6着、ナカヤマフェスタ11着
12年
オルフェーヴル2着⇒JC2着、アヴェンティーノ17着
13年
オルフェーヴル2着⇒有馬記念1着、キズナ4着
14年
ハープスター6着⇒JC5着、ジャスタウェイ8着⇒有馬記念4着、ゴールドシップ14着⇒有馬記念3着
16年
マカヒキ14着
17年
サトノダイヤモンド15着、サトノノブレス16着
18年
クリンチャー17着⇒有馬記念15着
19年
キセキ7着⇒有馬記念5着、ブラストワンピース11着、 フィエールマン12着⇒有馬記念4着
20年
ディアドラ8着⇒海外競馬

凱旋門賞から一旦休養入りして勝ち上がる馬は多数いるが、帰国直後に即出走して好走する馬は例が少ない。
有馬記念を勝ったのはディープインパクトヴィクトワールピサオルフェーヴルの3頭だけ。直行になるとオルフェ1頭しかいない。直行組のヒルノキセキフィエールが馬券圏外に沈んでいる。

同じ牝馬のハープスターは凱旋門賞から完全なるスランプ入りで結局そのまま引退。凱旋門賞前まで桜花賞、札幌記念、チューリップ賞、新潟2歳S勝ち。オークスとジュベナイルF2着を含む(520000)から遠征後(000022)の落差が牝馬にとって過酷な遠征、レースであることを物語っている。ハープは凱旋門賞54・5キロ、クロノは58キロ。基本的に凱旋門賞の着順はどの馬も関係ないが、この斤量差があればハープ以上のダメージがあっても驚かない。

エフフォーリアも試練が待っている。意外にも天皇賞秋から直行して有馬記念を連勝した馬は過去40年で皆無。もちろん、昭和の時代に天皇賞秋から直行というステップは考えられないイレギュラーなローテでひと昔前の例が少ないとはいえ、良績の少なさは十分に注目できるだろう。

前走が天皇賞秋だった有馬記念1~5着馬(84年に天皇賞秋が二千になった年度から)
84~90年なし
91年
4着プレクラスニー(天皇賞秋1着、前々走毎日王冠1着)
92年
1着メジロパーマー(天皇賞秋17着、前々走京都大賞典1着)
95年
3着サクラチトセオー(天皇賞秋1着、前々走毎日王冠4着)
96年
1着サクラローレル(天皇賞秋3着、前々走オールカマー1着)
2着マーベラストサンデー(天皇賞秋4着、前々走京都大賞典1着)
98年
2着メジロブライト(天皇賞秋5着、前々走京都大賞典2着)
99年
4着ツルマルツヨシ(天皇賞秋8着、前々走は京都大賞典1着)
5着メジロブライト(天皇賞秋11着、前々走京都大賞典2着)

04年
3着シルクフェイマス(天皇賞秋10着、前々走宝塚記念2着)
07年
1着マツリダゴッホ(天皇賞秋15着、前々走オールカマー1着)
08年
1着ダイワスカーレット(天皇賞秋2着、前々走大阪杯1着)
3着エアシェイディ(天皇賞秋5着、前々走オールカマー5着)
4着ドリームジャーニー(天皇賞秋10着、前々走は朝日CC1着)
09年
1着ドリームジャーニー(天皇賞秋6着、前々走オールカマー2着)

天皇賞秋から直行組で有馬記念1~3着以内は天皇賞秋で負けた馬の巻き返しが基本。過去37年で天皇賞秋勝ちから直行組は有馬記念で連対も皆無。唯一の馬券圏内が95年サクラチトセオーだけ。距離への戸惑いというより、意外に落ち着きやすい有馬記念特有のペースに対応の難しさを示しているのではないか。
前走の天皇賞秋でも示したが、エフフォーリアはダービーで勝ちパターンに持ち込んでいた。位置取りと仕掛けのタイミングで競り負けたことを割り引いても不甲斐なさの否めなかった前々走から前走で評価一変。いきなり古馬GⅠにぶつけて怖さを感じなかったが、終わってみればコントレイルグランアレグリアを完封。極限の時計決着に強い中距離のスペシャリストだったという評価で固めるとすべての歯車がかみ合ってくる。
なるほどダービーは距離適性の差でラストの伸びを欠いた惜敗から前走で自身のベスト距離で巻き返す。まさに典型的な好走パターンだったということか。前々走で引っ掛かり、前走でも行きたがる仕草。どちらも好枠に助けられたことが若干あったとなれば、再び試練の距離と微妙な枠順でこれまでどおりのパフォーマンスを計算しづらくなるだろう。意外にアドリブの利かない鞍上がどう導くか。人馬ともに大きな試練。

有馬記念の15、16番枠は度外視。近年の大外8枠は追い込み馬のみの好走実績しかないからだ。特異なコース体型で過去40年の歴史で大外8枠から3着以内になった馬は8頭しかいない。
85年16頭立て
15番枠1着リードホーユー(道中2番手から4角先頭)
91年15頭立て
15番枠1着イナリワン(後方マクり)
93年14頭立て
13番枠2着ビワハヤヒデ(先行から4角先頭)
03年12頭立て
12番枠1着シンボリクリスエス(好位から4角2番手)
08年14頭立て
13番枠1着ダイワスカーレット(逃げ切り)
14番枠2着アドマイヤモナーク(追い込み)
18年16頭立て
15番枠3着シュヴァルグラン(追い込み)

14頭以内を除けば8枠で先行して前残りになったのは85年リードだけ。前走でやっと逃げ馬として意識し始めるようになったタイトルホルダーだが、逃げ宣言している馬が絶好枠を引く不運も重なってこれまで以上にハードルが高くなった。ある程度の人気を背負って大事に乗りすぎる鞍上の傾向からも再び控える競馬に切り替える可能性が高まれば魅力も魅力も半減する。再びモロさを露呈する確率は格段に増して、常識的には掲示板さえ難しくなる見通し。

人馬ともに絶好調。ステラヴェローチェの力を信じたい。とにかくこれだけ鞍上に恵まれない強い馬も珍しい。ペースもまったく読めなくなったロートル騎手やゴールドアクターで取りこぼし連発していた頃と何ら成長がみられない鞍上に託す方が悪かったと納得するしかない。まさに前走が象徴的。ペース無視で徹底待機には何の意図があったのか。勝負どころから慌てて追い出してマクるのも遅すぎた仕掛け。ゴール直後に3着に浮上した脚余しで鞍上レッドカードも遅すぎた英断だろう。鞍上の自信のなさがそのまま位置取りに反映。ズバ抜けた実績と時計を兼ね備えていても、恐る恐るの乗り方ではクラシックを勝てなかったのも十分に納得できる。
いずれにしてもエフを物差しにすれば主役級の評価。共同通信杯、皐月賞でエフに0秒5差だが、上がり差は共同で0秒2劣っただけ。皐月賞は上がり同タイム。ダービーでは0秒2届かなかったが、上がり差なしの同タイム。距離延長とともに着差も上がり差も縮まったことからも、まさに二千五の逆転劇が計算上もイメージ上もできる。マクれる脚質は有馬記念向き。