9、7、8⇒9、7、8、4⇒9、7、8、4、5 (27点)
2歳重賞、オープンを乱立させた弊害。メンバーが分散されてレースレベルが確実に以前より落ち込んでいることは現3歳世代も例外ではない。オープン、重賞が未勝利レベルだったことをはっきり示されたレースが2つもある。
京都2歳Sは確かに風は強く、直前に少しの雨は降っただけに翌日より時計のかかった馬場として割り引いても、いいわけできないレベルの低さ。2分3秒3(5F62秒8-上がり35秒7)、翌日未勝利2分3秒0(63秒0-35秒9)の比較から強調点を見出せない。
ラップが未勝利より速いにもかかわらず、勝ち時計が劣ったことはまさに致命的だが、少なくても時計もラップも上がりもほぼ同じならば、京都2歳Sは未勝利以上でも以下でもない。もちろん、未勝利勝ちの馬が重賞へ直結するような実力馬なら話は別だが、勝ったタイセイディバインは次走京成杯で惨敗。2~4着馬は次走も未勝利で勝てなかったことから、むしろ未勝利の中でもレベルが低い可能性さえある。
若駒Sは2分2秒2(62秒6-上がり35秒0)、同日未勝利2秒1秒9(62秒7-34秒8)。同日比較ならば京都2歳Sより信ぴょう性。未勝利1、2着馬はまだ使ってないが、3着馬が次走であっさり馬券圏外から、未勝利の中でもごく標準的なレベルまでだろう。若駒Sはどう高く見積もっても低調か、超低調かの二択。ジャスティンロック、リューベックが前走後、近年にない成長力を示さない限り、太刀打ちできる相手ではないことがうかがえる。
前々走のようなマイラーのイメージは前走でいくらか薄れても、ドウデュースを二千で中心馬として扱うには躊躇する。見た目の違和感に加えて、距離短縮、延長という距離選択にも嫌気が出る。過去10年からも前走千六からステップは明らかな苦戦傾向。
13年3着コディーノ
15年2着ブライトエンブレム、3着タガノエスプレッソ
16年2着リオンディーズ、3着エアスピネル
17年2着マイスタイル
18年1着ダノンプレミアム
21年2着シュネルマイスター
18年ダノンだけが1着だが、前2走はいずれも千六からの距離延長だった。さらにダノンの持ち時計は千八1分48秒7。千六1分33秒0。前々走でレコード勝ち、朝日杯は最速上がりで勝ち上がっていた。
明確な時計比較の対象レースがないが、21年同日古馬1勝千八1分45秒9、18年同日未勝利千八1分48秒0。昨年の朝日杯の方が少なくても速い馬場だったことは確実。単純比較でダノンより0秒5劣って馬場差も速いならば、ダノンより時計ひとつほど割り引くのが正当な馬場差からの計算だろう。ダノンよりひと回りの格下がしっくりくる。いずれにしてもドウデュースはメンバーレベルの低さに頼るしかない。
ドウデュースとまったく同じ距離ローテでもインダストリアはひと味違う。3戦すべてで納得の時計勝負をクリアして何よりすべてが最速上がり。前走は最後流して最速上がりタイになったものの、とりわけ前走は上がりNo2より0秒7も速い数字にこの馬の無限の可能性を感じている。前走で少し行きたがったのは休み明けだったと納得。兄ケイデンスコールほどのマイル気質ではないことは兄が千八以上未勝利からもタイプの違いは伝わってくるはず。賞金的に十分で先を見据えているドウデュースより、ここに賭ける意気込みは段違い。マンマークから脚を測るのも悪くない。
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