3、1⇒3、1⇒4、2、6 (6点)
早くも始まった重賞級の馬のつぶし合いだが1、2番人気で勝てなかった馬のその後は完全にエリートから外れる傾向があることは過去の歴史が物語っている。言わば"反出世レース"。いぜん暑いの中の調教で体調などのリズムが崩れるのか、負けると今後のローテが組みにくくなるかははっきりしないが、その後の大一番で取りこぼしやくなっていることは勝った馬にもみられる傾向。負けた馬はエリート脱落がほぼ確定的になっている。
22年
ノッキングポイント(1人気4着)・・・その後も1番人気連発にもかかわらず、取りこぼしも連発して何とかダービー出走(5着)が3歳の目立った実績。
21年
ステルナティーア(2人気2着)・・・次走のジュベナイルFで2番人気も7着。結局、その後はクラシックも乗れず二桁着順を連発。
20年
インフィナイト(1人気2着)・・・次走ジュベナイルF4人で二桁着順から暗黒期に突入。
キングストンボーイ(2人気5着)・・・クラシック出走ならず。2歳2勝止まり。
19年
クラヴァシュドール(2人気2着)・・・次走ジュベナイルF3着、桜花賞4着も通算17戦で新馬勝ちのみの1勝馬で終わった。
18年
シャドウエンペラー(2人気5着)・・・新馬勝ちのみの1勝馬で引退。
17年
ステルヴィオ(1人気2着)・・・次走朝日杯2着、スプリングS1着だが、皐月賞、ダービーでそれぞれ4、8着で大一番は見せ場までだった。
16年
クライムメジャー(1人気3着)・・・その後1勝級で取りこぼしもあってニュージーランドT1人8着。
タンビュライト(2人気2着)・・・その後朝日杯2人13着、きさらぎ賞3着、弥生賞3着、皐月賞3着だが2、3歳時は無冠。
22~15年勝ち馬
ドルチェモア(3歳春の重賞は2戦掲示板外)、コマンドライン(サウジ快勝後は極度のスランプ入り)、ステラヴェローチェ(皐月賞、ダービーともに3着)、サリオス、グランアレグリア、ダノンプレミアム、ブレスジャーニー、ブレイブスマッシュ
勝ち馬から判断しても、このレースは出世レースというより早枯れ、早熟系を裏付ける代表的なレースになっていることは間違いない。少なくてもクラシックに直結する可能性は極めて低く、3歳以降のGⅠ制覇も厳しいことが過去の歴史が示している。
ボンドガールはまさに典型的な早熟系。2歳6月の絶対的な強さで勝ち上がった馬は3歳春までに1度調子を崩すか、3歳春直前に調子を崩すかの二択が持論。初戦快勝から4か月で完全に成長が止まることはないが、前走の時計が歴史的な強さでもないことをはっきりさせたい。
前走の稍重発表そのものが不可解で、直前の3歳未勝利千四でも1分21秒2を叩き出していたことを忘れてはならない。今年の馬場は異常なほど速かった。安田記念を物差しすれば一目瞭然
勝ち時計(5F通過-レース上がり-最速上がり)
今年安田記念1314(576-338=328)
22年安田記念1323(587-336=326)、古1勝で1328(579-349=343)
21年安田記念1317(578-339=329)、新馬牝で1354(604-350=339)
今年は超高速馬場だった21年より0秒3~5程度も速い馬場なら21年新馬1~3着(クレイドル、レディナビゲーター、リアグラシア)とほぼ同レベルか、少し上回る程度。これらの馬はすべて重賞未勝利で、重賞未出走か、1勝馬で終わった。
前走の2着馬が重賞級確定や勝ち上がり多数のメンバー構成でボンドが2歳秋のレースを取りこぼす心配はほぼないが、即クラシックに直結するような数字を叩き出してないことも理解しなけばならない。
ダイワメジャーにあれだけの産駒数がありながら芝千六以上のGⅠ勝ちはわずか6頭しかいない。しかも3歳春で燃え尽きる傾向。
レーヌミノル(桜花賞)2歳時4戦2勝
メジャーエンブレム(ジュベナイルF、NHKマイルC)2歳時4戦3勝
アドマイヤマーズ(朝日杯、NHKマイルC、香港マイル)2歳時4戦4勝
カレンブラックヒル(NHKマイルC)2歳時0戦
レシステンシア(ジュベナイルF)2歳時3戦3勝
セリフォス(マイルCS)2歳時4戦3勝
どのみち千六より長いGⅠは無縁の血統。さらにセレクトセール高額馬が長い間、クラシック無縁となっていることをいぜん打破できない現状ならば、2歳GⅠか、NHKマイルCまでで完全燃焼の血統と割り切る必要がある。
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