オープン予備軍が勢ぞろい。強力な逃げ馬不在でスローは確定的だが、後半はかなり厳しい流れが予想される。ハイレベルな追い比べは人気馬同士の決着が濃厚。
バクパイプウィンドの前走はあくまで展開負け。器用に立ち回れるブルーホークに対して、置かれる弱みで前々の時計勝負になれば仕方のない結果だろう。3着馬と1馬身差は物足りないが、以前ほど勝負どころで気を抜くような癖がなくなったことは大きな収穫。見た目以上に強烈な瞬発力は健在なら、一過性のポカと納得できる。父テイエムオペラオーはデビュー3戦目から4連勝、その後5戦は2、3着を繰り返して春秋の天皇賞、宝塚記念、ジャパンC、有馬記念などを8連勝して連勝が止まった。それでも再びGT制覇した父と同じような連勝を記録すれば、底知れぬパワーはまさに遺伝。少なくてもオープン予備軍としての評価に変わりない。
北海ダービー、王冠賞を制した二冠馬ボクは大物のトレードになりそうだ。とにかく大きく崩れない安定感ですべて掲示板確保の(6522)。4着2度の着差が0秒2、1秒ならほぼパーフェクトに近く馬券に絡んでいる。千二デビューで二千百までクリア済みはスピード、スタミナ兼備の証。道営トップレベルの位置づけならば、A2格付けは恵まれたか。トップハンデと4`差で一騎打ちが確定。
ピエールバスターはオープン入り目前で長い休養に入った。B2→A3のローテーションで5連勝止まりとなったが、後の重賞馬となるクレイアートビュンを1秒もち切った前走で再び威信を取り戻している。ひとまず課題だった時計勝負の不安を払拭する破格の内容。千八までの距離で不発のない瞬発力もますます凄みを増してきた。デビュー以来初となる長期休養がすべてのカギを握る。能力そのものは見劣りしない。
JRA→船橋→JRA→大井のトレード馬ジーンハンターはもうひと花の感触がある実績を残してきた。以前は船橋、浦和で4、1、2、3、1着。当時C1とはいえ、未勝利で転入直後の成績としては上々の内容だった。あれから重賞も経験してすべてにおいてパワーアップ。芝を使って不振が続いていただけで、4走前のオープン特別で0秒5差など、年齢以上の若さがうかがえる。距離も問題なし。
最速上がりとなった前走で復活ムードのゴッドセンドは、やはり千六ベターなスピード型。JRA時代は千七、千八志向が強かったが、レースぶりや体型からも一瞬の脚を生かせる内千六で好走が目立っている。再び距離延長でトップハンデを背負えば条件悪化が否めない。
ロイヤルボスも千八好走が浮かばない。これまで千八は4戦してオープン2着を含んだ(0103)だが、1分55秒1の勝ち時計では、マイラーでも走れる範囲だった。流れに引っ張られた羽田盃時の持ち時計ではかなりの割り引きが必要で、3走前の内容からもマイル以下で本領発揮のスピード型として評価を固めたい。太りやすい体質の大型馬にとって長期休養明けで狙い目なし。
いきなり充実期を迎えた7歳馬シャコーミリオンは、走り慣れている千八になればますます信頼性はアップする。豪快なマクり競馬で1、3着はそれなりの時計と相手。千八でブルーホークと1秒差の実績があれば、ごく普通にワイドライン。勢いと斤量が魅力。
ロングウェーブはA3で2着の前々走が相手に恵まれただけ。フロック駆けとも思える戸塚記念勝ちで賞金が加算されてこれまでB2でも勝ってないのが現実。相手なりに動いて入着目標というレースぶりは相手が上がるほど顕著に表れる。格下感が否めない。
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