5→7、1、8、6→ 7、1、8、6、16、11 (20点) 7、1、8→7、1、8、6→ 7、1、8、6、16、11 (36点) 7−5、1、8、6− 5、1、8、6、16、11、3 (18点) ロケットマンの扱いははっきりしている。単あって連なしの両極端タイプと割り切るべき。結論から言えば過去の傾向から日本馬場初経験は大きな重荷になるということ。能力的には圧勝があっていい力関係でも急坂、急カーブの特異な中山をどう立ち回るかに左右されるだろう。 過去の外国馬比較からも超一流であることは間違いない。持ち時計が1分7秒8。世界どこを探しても日本より堅い馬場はなく、これよりマイナス1秒以上が日本馬場換算の方程式となる。時計決着に対応云々で悩むなど笑止。外国勢曰く、日本独特な"コンクリート馬場"に太刀打ちできる絶対スピードを兼ね備えていることは明らかだ。距離もまったく問題ない。スプリントのワールドクラスのスペシャリストで、戦績から凄みさえ伝わる(11300)。 もうひとつ懸念材料を追加するなら勝ち方が急坂の中山向きではない。これまで全17勝中、11勝で4馬身差以上に突き放している圧勝は言わば平坦コース向き。脚質的に早仕掛けから粘り込むのがこの馬の勝ちパターンなら、人馬ともに日本馬場に慣れないコンビで終い失速も十分に考えられる。不良馬場だった2004年を除くと3馬身差以上の圧勝となったのは94年のサクラバクシンオーまでさかのぼらないとない。直線の坂下で接戦になってもうひと伸びする姿より、もがく姿が浮かぶのは少数派なのか。日本馬場が初経験だった昨年の覇者ウルトラファンタジーでも、スプリンターズS前の8勝はほぼ接戦の連続だった。 ロケット中心でレースが動く。各馬が前がかりとなって確実に1分6秒台。 相手には脚質考慮と地元の利でフィフスペトル。短距離界の新星としてGTに挑んできた上がり馬だ。1年のブランクを跳ね返す2連勝。前々走は逃げ馬不在でハナを切ったが、本質は脚をためて瞬発力勝負に持ち込みたい差し馬ということ。前2走はいずれも上がりレースラップが全11秒台。とりわけ前走は4角一気に仕掛けて堂々の横綱相撲で振り切っている。充実した馬体と気力。走るたびに進化を遂げる成長力など、ダメージのない戦績からもまだ成長余地を残している。中山(3112)で時計勝負の強さも証明済み。3年前のスプリンターズSが5ハロン通過が56秒5。前走千六で56秒6を経験すれば、久しぶりの距離でも戸惑うことはない。 ダッシャーゴーゴーは休み明けの前走だけで悲観することはない。確かにテッポー歓迎の仕上がり早にしては物足りない内容だが、千二(3215)は降着になったとしてもGTで同タイム、0秒3差が含まれているスプリント戦のスペシャリスト。中山で2度の1分7秒台の持ち時計も頼もしい。最近のスタート時の安定感なら、先頭からつかず離れずの好位差し。33秒台の末脚が計算できる不発のない瞬発力も心強い。前半34秒台で切り抜くと自ずと上位が確定する。スタートに集中するだけ。 サンカルロは外を回ると瞬発力が鈍ることを前走で鞍上は理解したかどうか。あれだけ同じコンビで経験を重ねても4角ブン回しに固執してきた過去は、いかにも馬の特性を理解してない乗り方。どのみち置かれて枠順不問の差し追い込み馬で、外を回っては脚質的にも馬場的にも届かないことがわかっている。大金星狙いで決め撃ちの直線ラチ沿いをつけるかどうか。GTで意外性のない鞍上だけに魅力は半減。 セントウルSの中で一番の変わり身が期待できるのが外国馬のグリーンバーディーだろう。もとよりごつい馬体としても、さすがに前走は太め残り。それでも58キロを背負って33秒9の瞬発力は古豪健在を示した。何より昨年のスプリンターズ出走馬で、中山急坂急カーブを経験済み。内枠でごちゃついた昨年は展開のアヤ。いつでも動ける外枠を引いて昨年のリベンジ。 ラッキーナインの前走はうまく立ち回った鞍上の好騎乗がすべて。日本馬場に適性の高さを示す時計で一気に主役としての扱いをしなければならなくなった。前走の14キロ減でも細く映らず、むしろ490キロ台に戻った際に仕上がりの不安を感じさせる。この中間は馬体回復に専念。洋芝混じりの阪神からコース替わりはマイナスなくてもプラスなし。 カレンチャンに牡馬混合GTで勝ち切る姿は浮かばない。前走は前日500万より1秒程度、速い勝ち時計。前残りラップで恵まれた展開だったことを割り引くと、平坦小回りベストの非力な牝馬として評価が落ち着く。未知なる急坂と長距離輸送。1分7秒台の決着では手も足も出ないか。 エイシンヴォーゴウは勢いだけで突破できるほど甘くないGT馬相手にどう立ち回るか。前走は過去10年で最遅時計。頭の高い走法で切れそうで切れなかった末脚からも時計、展開に恵まれたことが否めない。中山は人気で惨敗の過去。急坂の経験不足で初のGT挑戦では、ひとまず経験レベルまで。 平坦コースと直線の短さで久しぶりに連対したビービーガルダンは上がり目の望めない高齢馬。持ち時計の中山1分7秒5は2年前の数字。同型が人気のロケットマンで、底力を求められる流れでは太刀打ちできないか。いずれにしてもひたすら混戦待ちのワイド馬。
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