3、4→2、7、15、12、9、17、11 (42点) 3、2→7、15、12、9、17、11 (36点) 3、4、2−3、4、2− 2、7、15、12、9、17、11、8 (22点) グランプリボスは陣営の判断の悪さで再びスランプ入り目前となっている。目の前のにんじん欲しさにダートを使ったことで今年の青写真が完全に狂った近況だが、ようやく復活のきっかけをつかんだ4走前も突然変身した前歴。復活するのは些細なきっかけひとつということ。前々走は少し行きたがって不発に終わる自滅なら納得で、前走のじっくり乗って脚を計るような乗り方から0秒5差が復活のシグナルか。上がり時計は勝ち馬を上回ってストロングリターンと同タイム。デビュー以来最速の数字に着順には表れない変わり身が隠されている。NHKマイルCと同じ舞台で久しぶりの絶好枠。変わるなら今回だ。 一発を秘めるのがグランプリなら、ストロングリターンは安定感が売り。古馬相手の初重賞となった2年前のエプソムC着外からケタ違いの成長を遂げた。久しぶりの重賞となった4走前にいきなり初重賞制覇。続く安田記念では脚を余した同タイム2着。58キロを背負って時計勝負に結果を残したことでマイル路線の有力馬としての地位を築き上げている。前々走は鞍上が直線ラチ沿いを意識しすぎて勝負どころで位置取り悪化。最後方から直線だけで0秒4差に迫れば、乗り方ひとつで勝っていたレースだろう。試運転の前走は休み明けらしく、引っ掛かった折り合い難で0秒3差が底力そのもの。33秒2の瞬発力で古豪健在を示せば、ひと叩きの上昇度は計り知れない。小ぶりの雨なら変わらぬ得意の時計勝負。 サダムパテックは鞍上マジックによって立ち直った。あれだけ極度のスランプ中ながら、以前のコンビ復活で見事な転化。外から被されぬ位置取りが奏功か、東京コースがしっくりきたか。いずれにしても東スポ杯、弥生賞勝ちの実力馬が数字以上の強さの復活劇は心強い。追ってからいくらかモタつき気味でも古馬相手の重賞初制覇の事実。馬場の真ん中を堂々と抜け出す姿は完全復活を思わせる横綱相撲で、クラシック前のイメージに戻す必要が出てきた。57キロでも勝ち鞍がなく、前走からいきなり2キロ増がひとつの試練。絶好調の鞍上に託すだけ。 マルセリーナは牡馬混合で勝ったのがデビュー戦だけという事実。シンザン記念3着、マイルCS6着、阪神C4着など、牡馬とはどうにもパワー負けが否めない。内々で閉じ込められて位置取り悪化の前走はお世辞にもうまく乗ったとは言えない乗り方。道中は掛かり気味、4角で最後方から狭いところを割って最速上がりなら中身の濃い3着だが、稍重に近い馬場でも1分32秒台が求められる極限勝負で牡馬相手に直一気の姿は浮かばない。 ラッキーナインは千二〜千四ベターなスプリンター。稍重でも1分32秒台が求められる極限のスピード勝負ではいかにも千六の経験とスタミナ不足。いい脚は一瞬で直線長い東京にも疑問が残った。昨年のセントウルSから休みなく使われて今年6戦目だけに上がり目も望めない。グロリアスデイズは4走前が条件戦という上がり馬で、58キロも1分32秒台の決着も未知数。フットワークはパワー優先の芝向きという印象が強い。 シルポートの評価はいぜん揺れたまま。確かに前々走は強かった。馬場を考慮すれば、5ハロン通過58秒7はハイペース。直線入口で早くも勝機が浮かぶ完璧騎乗から勝ち馬が破格の瞬発力で差し切り勝ちなら、3着馬と0秒7差のGU2着は胸を張れる。一変して前走は前日準オープンより遅いラップで単騎になる不可解さ。ラスト12秒7で逃げ切れるメンバーはいかにも恵まれすぎたレースだろう。前半強気に逃げると他馬が控えすぎるのが最近の重賞傾向で、ジョッキーの馬場の見極めが狂うぐらいに雨が降ることが理想。 ドナウブルーの前走は鞍上マジックとして割り切るべき。直線早々に追い出してヨレ気味だったが、それでも0秒1差に踏ん張ったイメージ一新の番手競馬の変わり身。長距離輸送をクリアして12キロ増やスタート五分に出れたことより、鞍上のうまさそのものだけに乗り替わりで一気に魅力半減。馬体の増減が好調のバロメーターになる。 リアルインパクトは前走の惨敗で早熟懸念が再燃してきた。前々走は距離がすべてと割り切れるが、前走は前日の準オープンより劣るラップで見せ場なしのしんがり負けに深刻さがうかがえる。京都コースの苦手意識とはいいわけのできない惨敗。昨年の覇者が意地の復活となるかどうか。ここでだめなら今後の狙いどころなし。 エイシンアポロンの前走は明らかに仕上げの失敗。数字どおりの太めの馬体で、初の58キロでは納得の1秒2差。キャリア16戦目というダメージのない5歳馬を衰えたと判断するのは早計で、絶対的に自信のある東京(2103)なら変わる余地を残すが、天皇賞春の悪夢を引きずっている鞍上のスランプが深刻。その後わずか1勝。天皇賞を含めて1番人気馬を5回連続で掲示板も外す裏切り方では狙い目はないか。 ガルボは相性抜群の鞍上を配して崩れなくなった。前々走は直線入口の急ブレーキで勝てるレースを取りこぼしたが3走前、前走は完璧な騎乗ぶりで重賞2勝を決めている。いずれもスローで、課題は極限の流れから同じような脚が使えるかどうか。いつもどおりにスタートを決めて道中ラチ沿いの位置取りから力試し。 アパパネはどうやら癖馬として変身中。掛かることのないレースセンスの良さはもはや昔話。前2走は折り合いを欠いて明らかに以前より瞬発力に陰りがある。前2走がいずれも0秒4差でも、数字以上に能力差を感じさせる完敗。末脚自慢の元女王が最速上がりを0秒3も下回った上がり時計でさらなるショック。この馬自身、最近の叩き3戦目で結果が出てないことも軽視する要因。 ペルーサはGTを叩き台にするというローテーション。目標がいかにも次走なら初距離のマイルで出番はないだろう。徹底した中〜長距離志向。1度の千八経験も時計勝負に対応し切れない4着では、1分33秒台の低調な決着でようやく掲示板が見えてくる程度。良馬場ならば最後方から回ってくるだけ。
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