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東京裏読み
関東
3R4R6R
10R11R12R
関西
2R3R
6R7R
10R11R
WIN5

東京11R3連単フォーメーション7、6、12→7、6、12、2→

7、6、12、2、17、4、11 (45点)

3連複フォーメーション7-6、12、2-

6、12、2、17、4、11、9 (15点)

グランプリボスは前走まで休み明け(0006)だった叩き良化型で、前走はうれしい誤算となる突然の変身。デビュー以来、3戦連続の馬券絡みのないGⅠ馬で、とにかく好調時の短さに特徴ならば、この馬独特の"きまぐれ"からのポカはひとまず今回だけは心配しないでいい。好走も凡走もつかみどころがないが、少なくても昨年のこのレース2着時より順調なローテーション。いよいよ古馬GⅠ勝ちにリーチがかかって力が入る。貫禄勝ちとなった前走でムラ馬返上となれば、これからのマイル戦線の主役は譲れない。
故障のように直線失速した前々走の内容も悪かったが、海外帰りだったことからも盲点になった。GⅠ馬と言っても2歳時とNHKマイルの2勝で古馬GⅠはまだ未勝利という頼りなさ。前々回の海外遠征からリズムが狂い始めたのも体質、精神面の弱さとして割り切らなければならなかった。
NHKマイル快勝後の海外惨敗。直後の休み明けとなったスワンSは2番人気で1秒差の8着。続くマイルCSは前走に続いてスタートミスで、リズムを崩して見せ場なしの1秒差の8着に終わっていた馬が、続く阪神Cで突然の変わり身。スタートをまともに決めて、正攻法の好位差しで5番人気からの横綱相撲なら、1度リズムを崩すと後遺症が残って立ち直るのに時間のかかる馬ということがはっきりした。
カレンブラックヒル同様に欲を出してダートのフェブラリーSに挑戦したことが完全復活をさらに遅めた要因だろう。その後、ひと息入れたマイラーズCはいくらか行きたがって13着の惨敗。続く京王杯でいくらか立ち直りをみせた7着も、相変わらずスタートミスが続いていた。昨年の安田記念2着はフェブラリーSから実に約4か月。前走まで大負けしたのが前々走の海外だけなら、レコード決着に同タイム2着の安田記念で完全復活を遂げて、一流馬らしいエリート街道を歩み始めたと断言できる。
古馬相手のGⅠ勝ちのないのが現実でも、古馬GⅠ2着2回、古馬GⅡ2勝。持ち時計1分31秒3。2歳時以来の最速上がりを4走前、3走前と立て続けにマークなど、歴史に残るマイラーが状態に関しても太鼓判なら揺るがない自信。とにかく今まで大きく崩れた要因は初距離、海外、ダート。とりわけ海外、ダートは使った後もリズムを崩してきただけに、これだけ順調に休み明けで結果を残せば、むしろ反動の方が心配になるぐらいか。いずれにしても死角らしい死角はまったくない。現役最強クラスのマイラーが前日単勝500円台というおいしさは見逃せない。

ダークシャドウに勝てる条件が揃って後のない仕上げ。これで走らなければ単純に年齢からの衰えと納得できる。初距離でもイメージからしっくりくるのがマイル戦。自在に立ち回れるレースセンスで、天皇賞秋は2年連続挑戦で2着、4着。11年はレコード決着に0秒1差で絶好調時のブエナビスタエイシンフラッシュらに楽に先着している。振り返れば毎日王冠制覇から丸1年半、勝ち鞍がないが、ジャパンCは0秒4差の4着、有馬記念は0秒6差の6着など、明らかに距離不適なGⅠでこれだけ踏ん張れば、条件さえ合えばいつでも復活可能ということ。東京コースはすべて4着以上の(5102)、休み明けはすべて掲示板確保の(2303)、千八2勝は重賞のエプソムCと毎日王冠、二千の持ち時計はメンバー最速。千八~二千実績が求められる東京マイルでこれだけ好条件が揃えば今まで以上に期待値は高まる。距離千八以上で上がり32秒台を2度、33秒台は実に6度という黄金の末脚が輝ける舞台は整った。

グロリアスデイズは経験を積んですべてにおいてパワーアップ。キャリア9戦目でほぼ初物づくしだった昨年とは違って胸を張って挑める。千六は3戦目、持ち時計は1分34秒4での挑戦。左回りもデビュー以来の経験だったならば、むしろレコード決着の1秒1差、1分32秒4で走れたことに驚く。レース内容も大味なもので行き足つかず、4角ブン回す単純な乗り方。それでもメンバーNo8の上がり時計で3着馬に0秒8差なら、十分すぎる中身の濃さということ。4走前の香港マイルでは残り1ハロンで先頭の見せ場。残り50でワールドクラスのアンビシャスドラゴンに交わされたが、絶大的なブリンカー効果もあって年齢以上の成長を示している。前走は結局前2頭の行ったままの前残り。鋭い脚のないこの馬にとっては悲観することのない展開負け。1分33秒台を連発可能なまでに成長して、人馬ともに東京コースの慣れがあれば、少なくても昨年以上、1分32秒前後の走りは期待できる。

ヘレンスピリットも侮れない。6歳馬と思えぬ成長ぶり。3走前で明らかに違うステージへ到達している。それまで千八の持ち時計1分49秒6を一気に1秒9も時計短縮。千六でも前走で自己ベスト更新にこの馬の不気味さが伝わるだろう。前走は直線並ばれて抜かせぬ逃げ気性らしい勝負根性を披露。キャリア2戦目のGⅠ挑戦だったことを考慮すれば価値ある同タイム2着だった。同型シルポートのハナを叩けるかどうか。持ち時計からは十分に太刀打ちできる計算。

癖馬ショウナンマイティのGⅠ制覇には数々の条件がはまなければ成し遂げられないだろう。慢性的なスタート難はすでに現代競馬で大きなハンデ。前半の置かれ具合から1分31秒台の決着に対応できる計算がまったく成立しない。確かにデビューから16戦して10度の最速上がりは破格の切れ味。ダークに負けず劣らず、距離千八以上で上がり32秒台を2度、33秒台を3度なら、いかに道中スムーズに立ち回れるか。二千二→二千→千六という最悪に近いローテーションもどう響くか。前走は脚を余してオルフェーヴルに0秒1差で、状態の良さそのものはピークに近い。

カレンブラックヒルは最内枠を引いても控える競馬に徹するつもりか。本質が逃げ馬をなぜか折り合い重視の乗り方に固執する鞍上とのコンビにこれだけはっきり限界を示せば、強調点はますます浮かばなくなってくる。前々走の敗因は明らかにダートが不向きだった。それでも鞍上はスタートミスがすべての敗因だと言い切るのだから後味が悪い。自らダート挑戦を進言したため、引っ込みがつかなくなったことは誰がみても明らかならば、1度乗り替わりでリセットさせるのがベターな選択なのかもしれない。
前走も慢心的な乗り方。相手に併せて苦手意識のある瞬発力勝負に挑んで着差以上の完敗では救いようがない。1分31秒台の決着が避けられない超高速馬場。持ち時計をさらに1秒以上も縮まなければならない極限レースで番手、または好位差しはいかにも経験不足。流れが向いてNHKマイル→毎日王冠連勝時とはまるで条件が違ってくる。

ロードカナロアカレンより期待できるが、それでも典型的なスプリンターが距離克服はもちろん、1分31秒台の壁を打ち破るイメージが浮かばない。千六経験がデビュー2戦目の2着以来。素質の高さだけでクリアできた程度の時計と内容で、上がり時計は勝ち馬より0秒6も劣る平凡な数字が決定的なレベルの低さ。千二で絶対的な強さを誇るスプリンターはあくまで千二まで。極限の時計決着が求められるマイルGⅠで千二同様の競馬をイメージするのに無理がある。仮にマイル克服するならば、ある程度のスタミナが求められる東京マイルではなく、小細工の利く中山、京都ということ。人気になってますます妙味がなくなる。

ヴィルシーナの前走は意外なスローとなって展開の利。すべての数字がレースレベルの低さを物語っている。同日1000万より5ハロン通過で0秒5遅いラップで、わずか0秒1だけ上回った勝ち時計。牡馬の一線級との格差が前々走の結果で、そのまま能力差として受け取るべき。昨年の安田記念の5ハロン通過が56秒3。前走より1秒9も速いラップで太刀打ちできるとは到底思えない。