12⇔2、8、7、13、15⇔
2、8、7、13、15、16、3 (70点)
中距離路線以上に牝馬が勢力を伸ばしているのがスプリント界。ウリウリの頂上制覇はすぐ目の前まで迫っている。千二経験が前2走だけと思えぬレースぶり。直線で捌きやすい流れだったとはいえ、前々走は内に切れ込んで馬群から抜けるまでの速さが秀逸。鞍上の勝負強さにも感服だが、千二初挑戦で重賞制覇を決めたことが驚きだった。前走も上がりレースラップに10秒台が含まれる上がり勝負で4角ギブアップの位置取りからゴール直後に勝ち馬を交わす末脚にGⅠ馬としての資質をにおわせている。3走前はレコード決着、前走で7度目の最速上がりで以前のスピード、瞬発力を軽く凌駕。ディープ産駒としては珍しい2度の上昇カーブを描いている。第一成長期を完全に終わらせた悪夢の東京遠征から約1年半ぶりの関東遠征だけが不安材料か。
ストレイトガールは4連勝で初重賞挑戦に挑んだキーンランドS2着でエリート路線に乗った。高松宮記念、ヴィクトリアMをそれぞれ3着を含んだ11戦連続して馬券に絡んだ実績でも、絶好調時に比べると凄みを感じないのが本音。確かに前走は先を見据えた試走に近い乗り方で、終始外々を回るロスが響いた結果だが、馬体にも末脚にも課題を残したことは否めない。昨年のスプリンターSは中京。ヴィクトリアMも捌きやすい流れの東京だった。器用さが求められる中山で内々から馬群を捌いて抜け出してくるイメージはどうしても浮かばない。あくまで混戦待ちの差し馬。
ベルカントの変わり身は驚きだが、さすがに直線坂のあるコースで同じようなパフォーマンスは望めないか。前々走は直線競馬。外ラチ沿いで脚をためたことが奏効した展開の利がすべての恵まれた勝利。前走も前3頭がやり合う中、直後の位置取りでモマれず、絶好の位置取りだったことが否めなければ、底力を求められる中山のGⅠで即通用という計算は成り立たない。前2走で初の上がり34秒台以下。距離と平坦コースでようやく叩き出した数字ならば、確かな裏付けのない急坂でもがいても不思議なし。
ミッキーアイルは単調な逃げ馬として確立しているが、それでもレース前から控える位置取りを選択した前走がこの馬の能力を過信しすぎている陣営という象徴的な結果だろう。同型が揃っているかどうかなど関係なし。勝つことだけに固執するならば、問答無用の逃げだけが唯一の生命線になる。スプリントか、マイルか、どっちつかずのローテーション、新鮮味のない同じ鞍上、瞬発力をある程度求められるコース替わりなど、数々の減点材料が揃ってにさらなる試練が待っている。ハナは望めない枠順を引いてワイドラインが大きな目標になる。
ハクサンムーンもまったく同じ悩み。鞍上を含めた陣営の判断がどうにも納得できない。勝つだめのこだわりを捨てたとしか考えられない番手競馬の連続。ハナを切って完全燃焼する逃げ馬を今後につながらない控える競馬で自ら窮地に追い込まれている。結果が出なくても成績にはっきり苦手意識が示されても番手で挑み続ける不可解な競馬続き。気楽に乗れない立場の馬では"イップス"現象となる鞍上らしい騎乗方法と割り切って狙うべき。とにかくスタートだけに集中。
リトルゲルダは夢見た海外遠征を引き換えに現役生活を短くした典型的な例。レッドオーヴァルは直線坂コースに苦手意識の非力さがネック。好位でも立ち回れるはずが同じ鞍上にこだわりすぎて前2走でますますズブさだけが目立ったティーハーフも刺激が足りない。 |