8、2⇒17、14、7、1、13、4 (36点)
8、17⇒14、7、1、13、4 (30点)
8、14⇒7、1、13、4 (24点)
8-7、1、13-
2、17、14、7、1、13、4、16 (18点)
2、17、14、7、1、13、4、16⇒8
2⇒17、14、7、1、13、4、16
ファンディーナの春シーズンはクラブ経営も揺らぐ世紀の悪ローテだった。誰がこのような悪ローテで入るようなクラブがあるだろうか。関東馬ならまだ理解できるが本来、皐月賞とオークスで2度の長距離遠征を選択したのが関西馬であることは理解できない。桜花賞スキップで皐月賞挑戦はオークスを使うことが大前提にもかかわらず、結局皐月賞は見せ場なし、レース前からある程度予測できた惨敗からオークスも不出走はご法度中のご法度。クラブとしても目の前の重賞をひとつひとつ勝っていくことが知名度アップにつながるが、真逆のネガティブキャンペーンでは本末転倒ということ。
いずれにしても前走で改めてマイラーを確信した。夏を境に距離適性がはっきり出始める3歳ディープ産駒。前走は前半かなり引っ掛かったとしても全体的にはいい感じで立ち回っていた。バテるはずのない流れ、バテてはいけないラップで直線半ばを待たずに失速が手詰まり感を示している。秘めた能力でひと叩き一変の可能性を高めるならば、ハナを切るか、徹底待機の直線一気かの二択。もうすでに前々の控える位置取りでは限界がみえている。
リスグラシューもハードルは高くなる。東京、阪神、中京だけの経験。いずれも長い直線コースで通算(232010)は脚質的にもストレッチランナーであることを示している。道悪になって良馬場よりもレースはしやすくなるとはいえ、4走前のチューリップ賞から上がり時計はメンバーNo3、4、5、3。最近は最速上がりどころか、徐々に世代トップレベルの瞬発力から脱落しているのが現実。エンジンのかかりの遅さは内コースに何のプラスもなく、思っていた以上に馬体の成長がなかったことも強調できないひとつの理由。ある程度渋り気味の馬場で結果は残しているが、極悪馬場になるとまだまだ未知数。前走は前々総崩れの外差し競馬ですべてがはまった。
アエロリットの最内枠は吉なのか、凶なのか。土日雨で少なくてもラチ沿いのダメージはかなり大きい。各馬がラチから離れた位置取りを選択すれば、スタート後、ある程度出しに行かなくてはならないか。いずれにしてもクロフネ産駒の重賞芝二千は大きな壁。距離未経験となればなおさら距離の限界が見え隠れしてくる。当時前残り連発の超高速馬場だった前々走は絶好位の位置取りで流れが向いただけ。前走は再びこの馬向きの流れとなって初の古馬相手に完封勝ちとなったが、上がり時計はメンバーNo8。前日の1000万よりわずかに上回った勝ち時計からもレベルの低さが伝わってくるだろう。18キロ増でもすっきりしすぎた馬体で、馬体維持という条件付きにもなった。ハナにこだわらなくてもラチから離れて道中立ち回りたい。斤量55キロは2度目の経験。
紫苑Sは仮想秋華賞とならなかったか。過去10年で良馬場限定ならばワーストNo3の勝ち時計。3角から一気に隊列が凝縮するような流れで1~3着は上がり時計が0秒3差。結局上がり時計がメンバーNo1~4で上位独占だが、数字ほど鋭さを感じない末脚同士の争いで決まっている。勝ち馬のディアドラは3角で手応え十分。6、7頭分も外を回って直線入口は大外からでも届くメンバー、流れ、馬場だったということが否めない。前々走まで4戦連続の最速上がり、前走でメンバーNo2の上がり時計という本質良馬場ベストの瞬発力型。稍重(010101)、重(010000)でどこまで抵抗できるか。
ポールヴァンドルは春当時より確実に地力強化している。デビュー4戦目のダートで初勝利、続く500万芝で2連勝となってオークストライアルに挑戦。1番人気となったが、さすがに高いレースレベルの経験不足で大きな壁に当たった。あれから半年弱、発展途上の春からひと夏を越して一気にスケールアップした。前々走は古馬相手に最速上がり、前走も中途半端なリフレッシュ期間にもかかわらず、結果を残した。時計勝負にも瞬発力勝負にも対応可能を示せば、同世代重賞の壁になることはありえない。この馬の課題はデビュー以来、ほぼ休みなく酷使されてきたローテーション。前走以上の馬体減で黄色信号になる。
突然変異が生まれやすいのか、ディープブリランテ産駒はとにかく意外性に驚く。リカビトスは小柄ながらディープインパクト産駒顔負けの瞬発力に特長。3戦連続の最速上がりという瞬発力は天井知らずで走るたびに磨きがかかっている。デビュー戦はNo2より0秒8も速い上がり時計、前々走は0秒3。前走はわずか0秒2速いとはいえ、超スローの上がり勝負で本来差が出にくい中、33秒台が3頭だけで最速上がりだから恐れ入る。良馬場なら主役にもなっていた上がり馬。度重なる休養のローテーションが非常に残念。
レーヌミノルは賞金的に確実に本番へ迎えるのに試走しない乗り方にうんざり。すでに前々走で好位差しは手も足も出ないことがわかっているのか、わからないのか。前走はまったく同じような位置取りから当然の惨敗となっている。ハナか、番手かを試して本番へ挑めば可能性は広がったが、知恵も工夫もない乗り方に専念する鞍上は、アドリブの利かないことをますます印象づけただろう。道悪歓迎、内コース歓迎の逃げ先行馬を無理やり抑えて自ら窮地に追い込む姿が簡単にイメージできる。ここまできたら失うものは何もないが、それでも単調な気性のマイラーを前走と同じく控える競馬で挑んだらもう笑うしかない。
カリビアンゴールドが乗り替わりなしならば怖さはまったくない。近年鞍上は京都の芝でまったく良績を残せてないどころか、ルーキー並みに経験が少ない。京都の芝は過去2年でわずか1度の経験だけ。丸2年以上も重賞未勝利、勝ち鞍は4、5年前の半分ならば、いつ引退しても驚かないレベル。鞍上の腕が問われる大外枠を引けば回ってくるだけ。
ミリッサは本質のマイラーが全面に出ている。前走はあくまで外差しの利いた差し追い込み競馬がはまった0秒3差。3着馬よりいくらか前々の位置取りからの追い比べで、内に突っ込んだのが裏目。直線始めと残り1ハロンの2度前が壁になったコース取りが致命傷になったことは言うまでもない。2度目はブレーキをかけながら外へコース変更。それでも最後の最後に3着馬に交わされては少なくても3着馬より先着する計算は成り立たないだろう。もうプラス10キロ増が理想。
前々走の最速上がりが前走の布石としても、ラビットランの前走激走は驚きしかなかった。日本の芝に良績のなかったタピット産駒の大駆け。極限の時計と瞬発力を求められる決着では太刀打ちできないとしても、馬場が渋ればこれぐらい走れるということ。前走は直線入口で先頭から8、9馬身差。坂など関係なく加速していく末脚は他馬が止まって映るほど豪脚だった。差し競馬がはまったことを割り引いても見事な瞬発力。デビューから一貫して大事に使われて大一番前の前走で素質開花は青写真どおりの成長過程だろう。それなりの役者は揃っても体調さえ整えば再び突き抜けて当然の力関係であることは間違いない。
狙うのはカワキタエンカ。残り100から様相一変して外差しの追い込み競馬となったが、唯一前々で残った前走を高く評価したい。確かに大きな戦力ダウンの鞍上配置だが、ハナを切り始めて良績集中から迷いのない逃げができるかだけ。テン乗りでも単純な選択を求めるだけならば気負いもないはず。異色のディープ産駒でパンパン馬場の瞬発力勝負より、重(101000)で前走のようなサバイバル戦やパワー馬場がしっくりきている。暴走して自爆した桜花賞は度外視。デビュー2戦目の1着が皐月賞馬アルアイン、2着の重賞馬キョウヘイにいずれも0秒3差以内。チューリップ賞はリスグラシューに0秒2差、ミリッサに0秒1差。確かな実績と予想以上の走りで手応えをつかめば、乗り方ひとつで大金星。 |