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東京裏読み
関東
1R2R
3R4R
5R6R
9R10R
11R12R
関西
1R2R
3R5R6R8R
9R10R
11R12R
JRAホームページ

東京11R推奨レース

3連単1着BOX6⇒13、11、12、1、15

3歳春の時点で二千四2分22秒台。これまで随所に限界を超えた時計、数字が出ていたが、さすがに先週のオークスの勝ち時計は予想をはるかに上回った。本来、馬場管理の大事な仕事は何か月も何年も同じレベルの時計を維持するのが大事な仕事だが、JRAは見た目だけを重視してきた弊害として納得するしかない。土曜日でも古馬500万で千六1分32秒台。オークス以上に速い時計の決着が濃厚になってきた。
同じ馬場、コース、距離でも単純な時計比較が難しくなった近況だが、パンク覚悟の異次元的な瞬発力を求められることは間違いない。

馬場を回収した03年以降、本番が良馬場で行われたレースでは前2走の上がり時計に注目すると如実に傾向が示される。ほとんど前走で上がり時計がメンバーNo1~4。ダービーが高速決着になるほど最速上がりを叩き出した馬の好走率が目立つ。
ダービーで2分25秒より速く、レースの上がり時計は35秒台以下の決着か、単純な瞬発力勝負となってレースの上がりが33秒台になった年から紐解いていく。

前走レースのメンバーで上がり時計ランキングは

04年 レースレコード2分23秒3
1着キングカメハメハ (NHKマイルNo1)
2着ハーツクライ (京都新聞杯No1)
3着ハイアーゲーム (青葉賞No1)

05年 2分23秒3
1着ディープインパクト (皐月賞No1)
2着インティライミ (京都新聞杯No2)
3着シックスセンス (皐月賞No2)

07年 2分24秒5
1着ウオッカ (桜花賞No3)
2着アサクサキングス (NHKマイルNo12、前々走皐月賞No14)
3着アドマイヤオーラ (皐月賞No1)

10年 2分26秒9(レースの上がり33秒4)
1着エイシンフラッシュ (皐月賞No3)
2着ローズキングダム (皐月賞No5、前々走スプリングNo1)
3着ヴィクトワールピサ (皐月賞No3)

13年 2分24秒3
1着キズナ (京都新聞杯No1)
2着エピファネイア (皐月賞No4、前々走弥生賞No1)
3着アポロソニック (青葉賞No14、前々走500万No7)

14年 2分24秒6
1着ワンアンドオンリー (皐月賞No1)
2着イスラボニータ (皐月賞No3)
3着マイネルフロスト (青葉賞No10、前々走毎日杯No1)

15年 2分23秒2(レースレコード)
1着ドゥラメンテ (皐月賞No1)
2着サトノラーゼン (京都新聞杯No4、前々走500万No2、3走前500万No3)
3着サトノクラウン (皐月賞No2)

16年 2分24秒0
1着マカヒキ (皐月賞No1)
2着サトノダイヤモンド (皐月賞No2)
3着ディーマジェスティ (皐月賞No3)

17年 2分26秒9(レースの上がり33秒8)
1着レイデオロ (皐月賞No2)
2着スワーヴリチャード (皐月賞No5、前々走共同通信杯No1)
3着アドミラブル (青葉賞No1)

18年 2分23秒6
1着ワグネリアン (皐月賞No5、前々走弥生賞No1)
2着エポカドーロ (皐月賞No4、前々走スプリングNo5、3走前500万No3)
3着コズミックフォース (プリンシパルNo4、前々走すみれNo5、3走前京成杯No1)

前走の上がりNo4がデットライン。前走で上がりNo5だった馬は前々走か、3走前にNo1となっている。例外は07年アサクサキングス、13年アポロソニック、18年エポカドーロ。いずれも逃げ先行馬だった。今年は例年以上に高いレベルの時計を連発で、常識的にこの傾向が打ち破られることはないだろう。

とにかく最近のGⅠは昔の非常識が今や常識に変わっている変わり目の時期。桜花賞では年明け初戦のローテが40年間勝ち馬は不在。2、3着馬を含めても年明け初戦だったのは過去40年で00年2着マヤノメイビー、14年2着レッドリヴェールのたった2頭だけだったが、今年はあっさりグランアレグリアがこの条件を軽く打ち破った。
皐月賞も同様。過去40年、年明け初戦のローテで挑んで掲示板を確保は17年5着レイデオロの1頭だけだったが、サートゥルが"休み明け=マイナス"を完全に打ち消して勝ち上がった。
オークスは過去30年でキャリア3戦の馬が馬券に絡んだのが4頭だけ。その4頭すべて年明けデビューで勢いそのままにオークス好走だったが、それもラヴズが年内デビューのキャリア3戦でGⅠ勝ちした。

ダービーも何かしらのジンクスが打ち破られるだろう。サートゥルに負ける要素がない以上、それは間違いなく、"ダービーで乗り替わりは勝てない"だ。30年以上も勝ってないらしいが、そもそも地方競馬から転入したジョッキーにリーディングを取られて、外国人騎手が転入してくれば、リーディングはもちろん、上位を独占されてきたのが生え抜きJRAジョッキーのレベル。長い間、外界を遮断してきたツケでレベルが止まっていたことを物語っているだけに外国人騎手から外国人騎手に乗り替わりなどマイナス要素はまったくないということ。
掛かる馬は下手な鞍上だが、少なくても折り合い自在のサートゥルに無双状態の鞍上がポカをすることは考えにくい。
皐月賞上位3頭に確かな距離適性の裏付けがないが、少なくてもサートゥルナーリアは着差以上に能力差を感じさせた。初めて実戦でムチを使ってヨレる失態はまさに愛嬌。勝ち時計はもちろん、何より驚いたのが加速していくレースの上がり時計。高速馬場を割り引いても、これまですべて11秒台で加速する上がりレースラップだったのはたった1頭、ディープだけだ。
05年ディープインパクト 1分59秒2 11秒8-11秒4-11秒3。
19年サートゥルナーリア 1分58秒1 11秒7-11秒6-11秒4。
どちらが上とか、下とかではなく、2分割れですべて11秒台で加速ラップは歴史的にみても別格ということ。

前々走までムチを使わずで平凡な時計だったが、前走でいよいよ"歴史的な化け物"としての片鱗がうかがえた。いまさらカナロア産駒の距離限界をこの馬に当てはめるつもりもないが、仮に負けるとすれば血統的なスタミナ切れしかない。
カナロア産駒の芝二千の勝ち馬はサートゥルを含めてわずか9頭だけ
レッドサイオン
ニューポート
ゴールドギア(1000万)
ミトノマルーン
アーモンドアイ(秋華賞)
サトノウィザード
ヘブンリーデイズ
アールスター

ゴールドアーモンド以外はすべて新馬か、未勝利というレベル。二千二以上の勝ち馬はアーモンドアイ1頭だけに長距離不適がはっきりと示されている。
以前は二千でも距離微妙と言い続けてきたが、これだけのパフォーマンスを連発すれば、アーモンド級として納得。
上がり33秒台が未経験は楽に勝ってきた弊害で、まともに追った前走で異次元レベルの瞬発力を改めて証明。極限の時計勝負にも瞬発力勝負にもメドを立てて、あれだけのパフォーマンスで二千四がまったく走らないことはないだろう。少なくてもゆったり折り合える東京でさらなる進化の計算。

むしろ距離に苦しむのはジャスタ産駒。ヴェロックスの可能性がある。ジャスタ産駒もナカロア産駒同様に二千四以上の勝ち馬はわずか1頭だけ。未勝利勝ちのプルクラだけではいかにも頼りない。二千~二千二でも9頭。この馬とアドマイヤジャスタ以外はすべて未勝利。千六~千八に良績集中している父からも先週のような22~23秒台の決着ではさすがにポカが頭をよぎる。ある程度のスタミナが問われるだろう。期待と不安が交錯する。

ダノンキングリーヴェロックスより距離に不安がある。とにかく見た目はマイラーそのもの。馬体重以上に小柄でコンパクトに映り、最後で力尽きて失速した前走こそが二千でも距離が長いことを示しているだろう。無理やり抑えたとはいえ、前走はラチ沿いで掛かり気味。過去10年、前2走以内に千六を走った馬がダービー3着以内に好走したことがないのは決定的か。

人気上位馬はいずれも血統的な距離不安を抱える。紛れがあるならば、先週のような極限の時計決着。距離経験済みのリオンリオンは乗り役を除けばいい条件だろう。前走は過去10年間で良馬場を含めてNo5の勝ち時計。時計が出やすい馬場とはいえ、稍重でこの数字なら胸を張れる。前走の5ハロン59秒9は良馬場で換算すると59秒前後。仮想ダービーをひと足早く経験できたことは大きな財産になる。いずれにしてもため逃げよりある程度飛ばした逃げが理想。どのみち問答無用のハナで枠順は関係なし。

ヴェロックスの評価を上げれば、アドマイヤジャスタの評価を上げなければならない。逆に言えばヴェロックスの評価を下げればこの馬の評価も下がる。とにかく上がりを求められず、極限の時計勝負となって混戦になることが大前提。最速上がりは未勝利勝ちの千六だけ。上がり33秒台の経験がなく、前走は徹底した待機策でもメンバーNo4止まりの瞬発力に限界の近いを感じさせた。すでにサートゥルとは3走前に勝負決めが済んでいる力関係。ここで前が崩れるのをひたすら待つしかない。

ランフォザローゼスは超スローの上がり勝負だったデビュー戦以外、すべて上がり35秒以上は致命的な瞬発力不足。エリート路線を歩むかと思われたが、結局いまだ1勝馬のままになっている全兄リシュブールとそっくりな瞬発力不足、勝負弱さを抱えている。トレセンの追い切りで成長が見込めない外厩頼りの厩舎。走るたびにインパクトの薄れる厩舎特有の特徴ラインに乗っていることも否めない。すでに強調点を見出すことが難しくなった。