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3R4R
5R6R
7R8R
9R10R
11R12R

 

11R馬単BOX1、14、10

フォーメーション3連単1、14、10→1、14、10→

1、14、10、4、3、7、6 (30点)

フォーメーション3連複1−14、10、4−

14、10、4、3、7、6 (12点)

現王者エスポワールシチー不在だが、それでも豪華な顔ぶれになったことは間違いない。ジャパンDD、フェブラリーS、東京大賞典GT3勝のサクセスブロッケン。川崎記念2勝、JBCクラシックを3連覇、ジャパンCダート、東京大賞典、フェブラリーS、帝王賞GT9勝のヴァーミリアン。ジャパンDD、帝王賞GT2勝のフリオーソ。帝王賞GT勝ちボンネビルレコード。ジャパンDD、ダービーグランプリ、ジャパンCダート2勝、フェブラリーS、東京大賞典、川崎記念のGT7勝のカネヒキリは、1年以上の休養で本来出走できない規定だが、超法規的措置で出走してきた。GT勝ちはないものの、重賞10勝のスマートファルコン、4勝のマコトスパルビエロが加わって例年以上のレベルの高さがはっきりうかがえる。
最強エスポワールを除けば単純比較が一層難解になるのも当然。不死鳥のようによみがえるカネヒキリ。大一番にとりわけ強いサクセス。前走のレコード勝ちで衰え評価を払しょくしたヴァーミリアン。それでも8歳という年齢は常に衰えと隣り合わせですでに一線級の能力を示しているスマートでもまったく差はないだろう。フリオーソは全盛期比較、セレンは衰え顕著なボンネビルに完勝だけは物足りない。

サクセスブロッケンを主役に抜擢する。この馬にとってステップレースの着順は関係なし。大一番での一戦必殺ばりの強さに特長がある。前走は体調も流れも今ひとつだったことで割り切る。いつもより活気がなく、すっきりしすぎた7キロ減の誤算。外から被されることを嫌う馬にとってスタート直後にエスポワールシチーに外からフタをされてたことも最後まで響いた。終始ラチ沿いの位置取り。いつも勝負どころで手ごたえがあやしくなるズブさだが、いつも以上に行きっぷりが悪く、ゴール直前ではアドマイヤスバルにも交わされた。
それでも絶対的な自信ある大井にコース替わりで威厳を取り戻せる感触がある。初登場だったジャパンDダービーでスマートファルコンに完勝の2分4秒5。その年の暮れ、大賞典でカネヒキリヴァーミリアンには屈したが、3歳での挑戦で0秒5差がコース適性の高さを物語っている。その1年後、古馬になった昨年の大賞典で見事なリベンジを果たした。GTとしては考えられない14秒台が含まれたスロー。パワーの先行型にとって最悪な流れで結果を残せば時計、着差以上に価値を高めている。2年前の大賞典が5ハロン64秒4、昨年が64秒3。圧勝したジャパンDDが62秒2なら、ハイペース大歓迎は間違いない。行くしかないフリオーソに掛かるスマートが絡めば底力勝負。ひと叩きして状態も流れも前走より確実に好転する。

GT未勝利でもスマートファルコンが意地をみせる。振り返ればダートで連対を外したのが3走前だけ。その浦和記念は考えられない展開なら問題外だろう。掛かってハイペースで逃げようとするスマートになぜか喧嘩を仕掛けてきたエーシンモアオバー。いくら地方馬場に馴染みのない鞍上でも、無謀の競りでは共倒れも当然の結果だった。休養してリフレッシュ効果で再び連勝街道まっしぐら。短距離王者のスーニを2戦連続で子供扱い。なにより鞍上が立つぐらいの掛かり癖が前走で戻ってきたことが心強い。大マクりしてきたスーニにも動じず、直線入り口で勝負を決める前走内容で本来の姿に完全に戻ったと断言できる。賞金不足で強いられたどさ回りをここで終わらせて今年は晴れ舞台へと力が入る一戦。

ヴァーミリアンは負けてはいけない流れで追い負けた前々走が衰えのシグナルとして評価を下げた。もとより軽い馬場のJRAではとりこぼしのあっただけに、JRA成績は無視していい。これまで地方ダートで無敵に近い(10200)。2度の2着はいずれも勝ち馬と同タイムだが、08年の大賞典とは質が違っている。勝ったのはカネヒキリだが、末脚は勝っていた最速上がり。一方、前々走は3角すぎから進出して完全なる勝ちパターンに持ち込みながら、最後の最後で競り負けたことに重大さを感じさせる。数字的にも衰えが見え隠れするメンバー中No3の上がり時計。前走の相手はほぼフリオーソだけのレースレベルの低さから、結果的にレコード勝ちでも評価が覆ることはない。

現役続行中そのものが神がかり的なカネヒキリの奇跡は再びあるのかどうか。常識的には1年以上の休養でいきなりGT好走は考えられないが、元王者の貫録でその常識を打ち破ってきたのが屈腱炎から立ち直ったGT3連勝を含んだ前6走だろう。2年5ヶ月ぶりで9着だった武蔵野Sは余力十分ながら、直線で最後まで前が壁になってまったく追えなかった不利あって0秒6差なら初戦から無視できないのも当然。その武蔵野Sを除けば日本の砂で負けたのはサンライズバッカスアジュディミツオーエスポワールシチーサクセスブロッケンカジノドライヴだけ。その中の2頭と激突するのは嫌なめぐり合わせだが、順調なら少なくても同期ヴァーミリアンに王者の座を譲ることはなかったほど強さを誇っていた事実。化け物的な強さを秘める古豪には常識を取り除いて狙うのが正解か。

千六では控える競馬が通用しても大井外コースの二千ではハナか、番手に好走パターンが限定されるフリオーソ。必要以上にペースを落としすぎたことが裏目になった08、09年の大賞典は明らかに作戦ミス。08年帝王賞勝ちは5ハロン通過が62秒8、09年帝王賞2着時は62秒7でハイペースのサバイバル戦こそが、この馬の強さだろう。目標になりやすい脚質でGTで惜敗続きだが、同型スマートの存在によってマークが少しでも和らぐことはプラス材料。年齢的にもエスポワール不在ということからも最後といえるGT勝ちのチャンス。

セレンの取捨は悩む。結局スローだけに強い瞬発力型としてのイメージが最近ますます強まってきた。重賞2連勝で挑んだ昨年の大賞典はサクセスヴァーミリアンを上回る最速上がりにもかかわらず、同じ距離だった次走金盃でマズルブラスト程度にとりこぼす失態。大賞典5ハロン64秒2、金盃63秒1で切れ味だけではなく、底力も求められるハイペースになって淡白になるのか。今までスローでも徹底して脚をためることだけに専念してきた弊害で、簡単に修正することはできない。62秒台の流れで前残りより、61秒台の超ハイペースで前崩れを待つしかない。