1⇒10、5、12、14、16、4、13、7 (168点)
サトノギャラントはまさに厩舎特有の象徴的な存在だ。1つのコースに特化する一流馬が生まれるが、それ以外は二流馬以下。うまく立ち回る教育、極度にモマれることや短い直線に対応できる追ってからの反応など、数々の難題を放棄した結果が中山凡走につながっている。中山を捨てて東京だけに力を入れてきただけに、道中ラチ沿いを立ち回ったとしても、0秒4差まで迫れたことに驚いたほど。馬体増の太め残りで陣営もひと叩きが青写真だったことが明らかになれば、叩き2戦目の東京で力が入るのは当然の流れ。重賞で人気を裏切り続けている馬にとって重賞勝ちは最後のチャンスか。いずれにしても他馬にマークされて勝つほどの底力はない。オープン特別が限界なのは戦績にも表れている。あくまで東京(510011)だけが頼りだが、外枠を引いたのは痛い。
エキストラエンドも歯がゆい競馬が続いている。見た目マイラーをどうにかクラシックディスタンスで完成を目指したのか、4歳まで大きく回り道。昨年ようやくマイルに距離を固定して本格化が加速した。それでも千六(121023)が現実で、前走好走も京都(212120)が味方したことは言うまでもない。ストレッチランナーというより、直線坂コースがだめな非力さがモロに戦績に表れて取捨に迷いが出ている。東京(310014)の中で馬券に絡んだすべてのレースは時計勝負。総合力を問われるレースを待つ。
タガノグランパが古馬と2戦目、休み明けで花開くとは到底思えない。菊花賞を使った馬のほとんどが反動で人気を裏切るダメージの大きいレースと何度も警鐘してきたが、1戦使って再び休養入りはまだまだ微妙。前走は千六の自己ベスト、上がり時計はベストに0秒5差まで迫る好内容だけを評価するか。マイラーをはちゃめちゃな使い方をしてきたローテの悪さを減点するか。将来的にマイル重賞の常連なることは間違いないが、東京で走り慣れてない鞍上も大きな減点材料。
微妙なコース適性、関東初遠征など危うい人気馬やもう引退間近なロートル馬が勢揃いならば、メイショウヤタロウの出番があっていい。派手な戦績ではないが、長く地味な走りで一歩一歩階段を歩いてきた苦労馬。重賞初挑戦は6走前、前走で重賞3戦目の新鮮さで年齢以上に期待値が大きくなる。振り返れば、0秒8差以上の負けはわずか3戦だけ。38戦して35戦が0秒7差以内ならば、むしろ遅すぎた重賞挑戦ということ。初重賞の京王杯SCは1秒差、富士Sは0秒5差、前走の京都金杯は0秒6差。5走前に自身の上がり最速32秒9。3走前は千四の自己ベストに0秒2差。いぜんとして進化を続ける7歳馬は千六(255036)、東京(020013)以上に怖さがある。
ヴァンセンヌの前走は引っ掛かって仕方のないマクり。それでも勝てたのが底力というより、低調なメンバーだったことが大きな勝因。千六は5度走って1分35秒台の持ち時計が重賞で力不足の決定的な数字。崩れないフルーキーもどこか頼りない。経験不足と成長力を天秤にかけると、やはり経験不足のイメージ先行。前走も重賞としては考えられない超スローを完全に引っ掛かった。それでも4角射程圏ならば差し切れる絶好位だったが、結局前を捕らえることのできなかった内容は正直拍子抜けだろう。絶対的に自信のある千六(311200)で競り負けたのは着差以上のショック。初の関東遠征。 |