3⇒6、5、8⇒6、5、8、4 (9点)
牡馬混合の、関西の、2月の、千八に、真打ちルージュバックが登場には驚いた。牡馬のクラシックロードへの布石か、単なるゆったりしたローテーションを維持するために勝てる重賞を選んだのか。真意はわからないが、どちらにしても負けることは許されない。デビュー戦をムチ1発で仕留めて、前走はほぼ馬なり。気を抜かせないために軽くしごいただけでレコード駆け。少なくても現時点で近年の名牝並みの完成度であることを確信している。着差以上の強い勝ち方で京成杯を勝ち上がったベルーフを子供扱い。まともに追えばさらに2馬身差以上の開きのできた内容にこの馬のポテンシャルの高さが示されている。牝馬クラシックなら総ナメ可能、牡馬相手でもある程度の結果が出る手ごたえをつかみながら、この異色なローテはよほどの自信があるということ。このレースでリズムを崩すようなことがあればオーナー、調教師ともに笑い者になるだけ。それだけに勝算があるからこそ、挑む西上ならば前走までの勝ちっぷりを素直に信頼すべき。
ポルトドートウィユの評価はいぜん揺れ動いている。前走の快勝でも世代トップレベルの評価ができないのが本音だ。改めて前走でスロー競馬の強さを示したディープ産駒だが、時計勝負の強さを示さない限り、世代エースとしてはまだまだ経験がほしいところ。デビュー時に捕らえ切れなかった勝ち馬はすでに頭打ち状態。前々走は直線入り口で射程圏ながら競り負けている。負けたレースが淡泊すぎて、勝ったレースでも褒められる時計はひとつもない。唯一前走の上がり時計だけが目立つ数字ならば、現状では極端なスローからの瞬発力勝負だけが生命線ということ。
アッシュゴールドは人気と実力が伴ってないのが現実。デイリー杯は過去10年、良馬場でワーストNo2。前走は4番人気でも過剰人気だったことがうかがえる。さらに前走内容は未勝利を少し良くした程度の最低レベルのGⅠ。馬場を割り引いてもラストの上がりレースラップ12秒6はいかにも物足りない。距離、相手強化、33秒台前半の上がり時計を一気にクリアできるような軽い相手ではない。
1戦1勝とはいえ、レガッタには世代を担うバックボーンがある。大器晩成の母スイープトウショウからイメージしづらかったデビュー戦の快勝。牡馬相手に好走した母の仔は走らないというのが自論だが、どうやらこの馬は例外か。ひと目で伝わらない数字の凄さがある。全体時計より上がりレースラップ11秒9-10秒6-10秒9に注目。二千でデビューしたシャイニングレイ(12秒8-10秒8-10秒8)に匹敵する数字で、まだ余裕残しのレースぶりなら当然のクラシック候補だろう。残念なのはそんな大器でも、キャリア1戦だけですぐに重賞挑戦という背伸びをすること。勝つ可能性はあるが、負ける可能性も高いレースレベルで、2月の挫折は今後のローテ的にも厳しくなる。賞金加算が命題。 |