15⇒13、6、5⇒13、6、5、16、1 (12点)
ゴールドシップは読み通りのマクり競馬で横綱相撲。海外帰りでリズム悪化をようやく乗り越えてGⅠ6勝目を手に入れた。やはり京都が苦手ではなく、鞍上の乗り方次第という癖馬ぶりがはっきり示されたレース。直線入口で先頭から2~3馬身差が勝ちパターンの方程式が見事にはまった内容だった。3角前で一気に追い上げて勝負どころの下り坂ではまったく動かないという馬にも鞍上にもスタミナロスを最小限に抑えた頭脳プレー。着差は同タイムだが、まったく危なげない勝ちっぷりは現役最強馬としての凄みを改めて示せたレースとなった。阪神(610000)の絶対的に自信のあるホームコース。宝塚記念3連覇がかかるレースで理想的なパワーが求められる稍重よりの良馬場ならば、直線半ばで勝負を決めることができるだろう。阪神では3角過ぎから一気に仕掛けて力でネジ伏せる乗り方が一番合っている。
牝馬のレベルが高いというより牡馬のレベルが低すぎる。現実に5歳の重賞馬はわずか1頭だけ。4歳馬が海外帰りで半信半疑ならば、56キロを背負っても牝馬から相手探しがごく普通の流れだろう。
ラキシスは理想的な条件になっている。阪神(300001)、二千二(320101)。デビュー2戦目で挑んだすみれSは14キロ減の誤算、二千二の4着は京都記念。それぞれこれらを度外視すれば、ほぼ完ぺきに近い戦績を残している。ディープ×ストームキャットはどうやら極端な時計勝負に弱さ。キズナ、リアルスティール、サトノアラジン、ラングレーなど極限勝負になると突然限界を示しているだけに、パンパンの良馬場が望めない馬場状態になったこともツキの良さのひとつ。
デニムアンドルビーはいぜん見限れない。単なる時計勝負に弱いだけの可能性がある。ステイヤーとしての扱いは危険だろう。そもそも海外遠征後に初連対が前々走で目立ったが、帰国直後のヴィクトリアMは0秒4差、昨年の宝塚記念0秒7差、天皇賞秋0秒2差。ジャパンCは大敗したが、有馬記念0秒4差など着順以上の結果は残している。とにかく脚質的にスローに弱すぎるということ。前走もこの馬の負けパターンに陥った。直線内々有利の馬場状態で最後方から大外ブン回しでは届くはずがなく、得意のコースなら昨年同様にいつもより積極策か。昨年の宝塚記念は2着馬に0秒2差。大駆けしても驚かない。
呪われた菊花賞の勝ち馬トーホウジャッカルに強調点はない。とにかく何度も言っているように菊花賞組の不振は上位であればあるほど深刻だ。2着サウンドオブアースはその後2戦して馬券に絡むことなく、結局疲労が抜け切れず放牧へ。3着ゴールドアクターはようやく復帰にメドを立てたばかり。4着タガノグランパは6戦してオープン特別でも掲示板が遠くなった現状。5着ショウナンラグーンも同じような戦績。6着サトノアラジンは重賞2着、8着トーセンスターダムは海外遠征で気を吐いたが、9着ワンアンドオンリーは周知のとおり。10着ワールドインパクトはいまだ復帰のメドも立ってない。順調さを欠いた休み明け初戦はひとまず叩き台になる。
ヌーヴォレコルトの評価は上げられない。牡馬相手に勝った中山記念で株を上げたが、古馬重賞未勝利のロゴタイプ程度に勝っただけ。3着ステファノス、4着マイネルフロストはGⅢ馬。5着イスラボニータは10キロ増で体調そのものに問題ありならば、牡馬GⅠを経験済みなラキシス、デニムを物差しにするとレースレベルは断然低い。イメージはいまだマイラー。
ワンアンドオンリーは遠征前から心身ともに深刻なスランプ。480キロ台前半が理想形でいくらか重め。前2走で完全に引っ掛かる折り合い難では浮上のきっかけさえつかめないのが現実だ。前走の3角過ぎまで掛かって4角前にギブアップ。単なる海外旅行の内容ではさらなる深みにはまっていく可能性が高い。
トーセンスターダムは距離にはっきり限界を示している。間違いなく二千まで。二千二はこなす程度ならば怖さはない。キャリアの浅い海外帰りにもプラスがない。ラブリーデイは一枚落ちのメンバーで重賞勝ちを拾っているとはいえ、中山金杯はレコード勝ちを含めて上がり馬らしい今年重賞3勝。パンパンの馬場が理想だったが、二千二の持ち時計ベストなど、少なくても牝馬相手に負けられない実績を残している。 |