15、13⇒15、13⇔5、8、10 (12点)
メジャーエンブレムのイメージはまさに牡馬。迫力十分の馬体に凄みのある瞬発力。着差以上に豪快な勝ちっぷりで、世代トップレベルを示す数字も残している。前々走は3着馬と0秒9差をムチを使わず、軽くしごいただけで上がり33秒8。前走は数字どおりの太め、道中は前々走になかった掛かり癖。それでも直線入口で先頭に立って半ばに早くもセーフティリードの貫録勝ちを決めている。勝ち馬以外に3頭が勝ち上がったデビュー戦のレースレベルは認めていいが、前走のメンバーは2着に未勝利馬。3着馬は次走500万で掲示板外、4着馬は次走オープン特別5着。6、7着馬が未勝利という実質未勝利レベルの2連勝で字面の良さから盲目になることが唯一の死角らしい死角か。いずれにしてもシェイプアップして高速決着にメドを立てたい。
カイザーバルは相手に恵まれたとはいえ、ムチを使わず、最後は流し気味で上がり34秒0。最後まで本気で追えば上がりレースラップは減速なしになる可能性もあった11秒5-11秒3-11秒5の数字をあっさり叩き出した。何より同日古馬500万と比較すれば中身の濃さが伝わるだろう。5ハロン通過が0秒6遅く、勝ち時計も0秒6だけ劣る勝ち時計。2着馬が次走500万を即勝ち上がれば、古馬500万のレースレベルもそれなりの高さだったことがうかがえる。上がりラップは10秒9-11秒3-12秒1。数字を考慮すれば、いかに新馬が大人びたレースで、いかにレベルの高い数字でまとめたのか。ここではっきりと証明される。
デビュー2戦連続で歯がゆい競馬が続いていたビービーバーレルをハナ切らせて生まれ変わらせた前走は"ミルコマジック"そのものだった。馬場悪化でラチから離れた逃げで3着馬に1秒2差。逃げ馬不在、人気馬が外枠の中で好枠を引く幸運も後押しする。スタートに集中して自分の形に徹するだけ。スピードそのものは互角以上。
新潟2歳S2着のウインファビラスは強調点がない。直線で大きく左右にフラつきながらも2着に粘れた展開の利。各馬が直線外への意識が強すぎた中で、勝ち馬が通った内目を通れたコース得がすべてだろう。札幌2歳S3着のクロコスミアは極限の瞬発力勝負に裏付けがない。エスティタートの前走は同日未勝利と5ハロン通過が同タイムという超スロー。それでも上がりレースラップが12秒台の入りで、最後減速するラップにレースレベルの低さが示されている。 |