1、10⇒1、10⇔5、2、3、12 (16点)
1、10-5、2、3、12 1⇒10、5 10⇒1、5
ひと昔前に比べると新馬の数は実質2倍。単純計算で強敵が半分になったメンバーならば、デビュー戦の勝ちっぷりだけで一喜一憂するのはまったくのナンセンスということだろう。勝ちっぷりと時計はもちろん、上がり時計、ラップなどの数字的な裏付けがリンクした馬だけを称賛すべき。
派手な勝ちっぷりと誇れる数字でダノンプレミアムに死角らしい死角はない。当時、ダートでレコードが出たような雨降りで、芝のレコードが出たのは驚きしかなかった。暴走気味の逃げ馬を早々に追いかけ始めて残り300であっきり交わす横綱相撲。最後は軽く流し気味で規格外の勝ち時計が完成度の高さを物語る。いずれにしても暴走気味の折り合いになるか、出遅れがなければ順当勝ちが確約されているぐらいの能力の差。あえて弱点を指摘するなら前走の1~5着馬で2着以外の上がり差は0秒2ということぐらい。速い時計で後続に脚をためされない乗り方がベスト。単純な瞬発力勝負で確たる裏付けはないが、包まれることを避ければ自然と流れて底力勝負。
数字的な裏付けが微妙なタワーオブロンドンは前回同様に評価を上げられない。同日の未勝利が1分22秒5に対して京王杯1分21秒9。上がり時計に大きな差があるとはいえ、未勝利よりも5ハロン通過が0秒6も遅い流れでは当然の上がり33秒台前半突入だろう。前2走で負かした相手はいずれも低調。ダブルシャープ程度に追い負けた3走前の悪夢は距離延長によって再び蘇るイメージが払拭できないのが現状だ。千六を1度も経験なしでいきなりGⅠにぶつけることはこの馬にとって最悪なローテーションそのもの。
ステルヴィオとの勝負付けは終わってない。前走はあくまで内外の枠順の差であまりにも大きい条件の悪さだった。折り合い重視でほぼ直線だけの競馬。ハイペースで前が止まらない流れもあって直線半ばまでまったく差が縮まらず、坂上からようやくエンジン全開。見た目にも鋭さが伝わった最速上がりだったが、さすがに最後方からの直一気には限界があった。メンバーNo2の上がり時計に0秒7も速い数字はカナロア産駒としては最高レベルの切れ味。立場が逆転してDプレミアムだけを意識して立ち回れてレースがしやすくなることも強調点になる。
ダノンスマッシュは距離経験云々より、良馬場の極限時計勝負で通用する根拠がない弱み。確かに前走は重賞を意識できるインパクトがある。行く気になればハナを切れた好スタートをあえて控えて差し競馬。逃げ馬が直線入口で一気に突き放すもまったく慌てず、自信満々の騎乗から残り150であっさり先頭。残り100から流したにもかかわらず、上がり34秒台がわずか3頭だけの中でケタ違いの最速上がりの瞬発力は大物感十分だろう。それでも一線級相手にどこまで通用するかは未知数。千四までの距離経験で、単純な上がり時計比較はメンバーNo8という平凡さにレースレベルの低さが見え隠れしている。
前日5番人気以下はオッズどおりの格下感が否めない。スプリンターのアサクサゲンキは絶対的に前々有利の流れだった千四の前走ですでに距離の壁を感じさせた事実。道中は完全に引っ掛かり、上がり33秒台でまとめられない終いの甘さ。さらなる距離延長ではマイナスしかない。 |