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東京裏読み
関東
1R2R
3R4R
5R6R
8R9R10R11R12R
関西
1R2R
5R9R10R11R12R
ローカル
1R2R
3R5R6R11R
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東京11R

3連単フォーメーション13⇒1、8⇔1、8、2、6、3、10 (18点)

3連複13、1-8、2、6、3、10

馬単13⇒1、8、2、6、3、10

何度も指摘しているようにオークスはマイラーが好走する特異なレース。古馬になってスプリント戦に良績集中している馬も上位可能なことは歴史が物語っている。状態さえまともなら桜花賞の勢いがそのままに結果に表れるということ。
その反面、時計が優秀な桜花賞ほどオークスで上位独占になってないのも事実。ごく普通に激走の反動と納得したい。長距離輸送は前2走のうち、どちらかで経験しなければならない過酷なローテならごく自然な傾向だろう。いずれにしても今年は最強クラスのハイレベルとなった桜花賞レコード。桜花賞組中心で組み立てたい。

この20年、阪神コースで桜花賞レコードは5回。さらに加えるとレースレコードではないが、1分33秒5以下の決着は2回ある。

98年桜花賞1分34秒0(レースレコード)
1着ファレノプシス   オークス3着
2着ロンドンブリッジ  オークス10着
3着エアデジャヴー   オークス2着

03年桜花賞1分33秒9(レースレコード)
1着スティルインラブ  オークス1着
2着シーイズトウショウ オークス12着
3着アドマイヤグルーヴ オークス7着

04年桜花賞1分33秒6(レースレコード)
1着ダンスインザムード オークス4着
2着アズマサンダース  オークス8着
3着ヤマニンシュクル  オークス5着

05年桜花賞1分33秒5(レースレコード)
1着ラインクラフト   オークス不出走
2着シーザリオ     オークス1着
3着デアリングハート  オークス7着

10年桜花賞1分33秒3(レースレコード)
1着アパパネ      オークス1着
2着オウケンサクラ   オークス5着
3着エーシンリターンズ オークス14着

14年桜花賞1分33秒3
1着ハープスター    オークス2着
2着レッドリヴェール  オークス不出走
3着ヌーヴォレコルト  オークス1着

16年桜花賞1分33秒4
1着ジュエラー     オークス不出走
2着シンハライト    オークス1着
3着アットザシーサイド オークス11着

1分33秒5以下になるとそのまま桜花賞上位馬がオークスで結果が出ている。今年の桜花賞勝ち馬は歴代と匹敵か、それ以上の勝ちっぷりと数字の凄さ。反動さえなければ負けようがないイメージがある。

これらの年のオークスで桜花賞を使わず馬券絡みした馬にも特徴がある。

98年オークス
1着エリモエクセル  前走 忘れな草 1着

03年オークス
3着シンコールビー  前走 フローラS1着

04年オークス稍重
1着ダイワエルシエーロ前走 桜花賞  7着
2着スイープトウショウ前走 桜花賞  5着
3着ヤマニンアラバスタ前走 桜花賞  9着

05年オークス
3着ディアデラノビア 前走 フローラS1着

10年オークス
1着サンテミリオン  前走 フローラS1着
3着アグネスワルツ  前走 フローラS3着

14年オークス
3着バウンズシャッセ 前走 皐月賞  11着 前々走フラワー 1着

16年オークス
2着チェッキーノ   前走 フローラS1着
3着ビッシュ     前走 フローラS5着1番人気

オークス稍重だった04年を除けば、桜花賞上位馬か、前走で二千のレースを勝っているか、そのレースで1番人気に限られている。4月以降に1度も使わず、休み明けになる馬の馬券絡みはここ30年で22年前のエアグルーヴのみ。ここでカンタービレが脱落して、残るは桜花賞上位組と前走で二千を勝っているオールフォーラヴサトノワルキューレだけに絞っていいだろう。レベルの高い時計勝負を経験しても桜花賞上位組がオークスで上位独占するのはごく稀な例。桜花賞ワンツーがそのままオークスワンツーになったのはここ30年で93年のベカ、09年のブエナビスタ、12年のジェンティルドンナだけ。

数字はもちろん、レースぶりも過去の桜花賞と比較しても超一流レベル。勝ち馬アーモンドアイは衝撃的な勝ちっぷりだった。スタート直後から徹底待機。決して流れが向いたわけでもないが、直線半ばまでムチを使わず、持ったまま。坂下から一気に加速して残り100で早めに抜け出した2着馬を楽々交わしている。終わってみればムチを使わず、しごくだけで大外直一気のゴボウ抜き。全力で追うことなく0秒2縮めるレースレコードも驚きだが、上がりNo2より1秒も速い最速上がりにさらなるインパクトを与えた。
確かにカナロア産駒の距離は二千前後が限界だがこの馬は別格。これまでのカナロア産駒とは次元の違う完成度と能力を秘めていることをにおわている。すでに歴史に残る名牝の地位を確立。稍重もこなせる超良血馬は4戦連続の最速上がりで瞬発力は天井知らずでますます磨きがかかってきた。母フサイチパンドラは桜花賞2番人気を裏切った14着から巻き返してオークス2着、秋華賞3着を経てエリ女1着。その後GⅠでは苦戦が続いたが、翌年のエリ女2着。キャリア6戦目、3歳3月以降の馬券絡みはすべて二千以上となっている。父系より母系でスタミナ不安を相殺か。
これまで掛かるような仕草はまったく出てこなかったマイラーならば、自分のスタイルを貫くだけ。ある程度の馬場悪化を覚悟していたが、良馬場、パンパンに近い状態のレースになることはツキも味方している。過去の桜花賞馬、二冠馬と比較してもまったく遜色ない数字と血統背景とレースぶりのインパクト。スローになれば前走の再現の可能性は高まる。

異次元的な強さの馬を負かすにはわずかなミスが致命傷になる。ラッキーライラックは厳密に言えば小さなミスの積み重ねが敗因だろう。4角まで掛かり気味、残り250先頭からもうかがえるワンテンポ早かった仕掛けのタイミング。しばらく1頭だけ、前に目標もなく単走での追い合いは厳しかった。並ばれることなく、一瞬で交わされた完敗。最後は3着馬にも迫られる内容は、さすがに鞍上の大一番の弱さが足を引っ張られたことも否めなくなっている。脚質的にここでも各馬の目標。この鞍上に大一番のマジックが期待できないだけに、距離に問題はなくてもむしろアーモンドより不安材料を抱えているだろう。前々走まで3戦連続の最速上がりが前走で上がりNo8まで落ち込んだこと。好枠である程度スタートから出しに行かなくてはならなくなったことから、桜花賞と同じような乗り方で同じような敗因になっても驚かない。

リリーノーブルはここまで数字が見劣れば勝てる要素はない。血統的な勝負弱さからも裏付けられる。とにかくこの一族は重賞で取りこぼし続けている。母は重賞未出走でも母の兄イースターは重賞で1、2番人気が3戦もあって重賞10戦未勝利。母の弟デウスウルトは1、2番人気が2戦あったが重賞11戦未勝利。母の弟バティスティーニも2番人気の1戦だけだが負けている。さらに母母バプティスタは2番人気もあったが、重賞6戦未勝利。アーモンドラッキーに次ぐ3番手評価というより、あくまではまった際のワイド要員の"THE脇役"。

マウレアアーモンド比較以前に3着リリーノーブルとの追い比べで坂下から引き離されて坂上で完全に勢いが止まっていた事実。6戦して3度の長距離輸送となっている過酷なレース選択で最悪に近いローテーションから、見違えるほど良化する姿をイメージできないのが本音。全姉の桜花賞馬アユサンはオークスで3着に0秒2差。前々走でラッキーライラックと同タイムの最速上がりから、とにかく直線まで脚をためることが唯一の好走パターン。まずは馬体増が命題。

桜花賞組以外では過去の傾向からも別路線組はほぼサトノワルキューレだけに絞っていい。仮想オークスとしてトライアルを見事な直線一気を決めた。馬場を考慮すれば超スローに近い流れを必要以上の徹底待機でポツン最後方。4角前から追っ付けどおしになる危うさで反応の悪さは際立っていたが、エンジンかかると他馬とは勢いが違っていた。前々の馬がだらしなかったのか、時計が速すぎて各馬が最後バテ気味になったのか。微妙で難しい評価が強いられるが、いずれにしても同日の未勝利千六で1分33秒台の超高速馬場にとして平凡な勝ち時計。勝ちっぷりと数字の落差をどう評価するか。デビューから上がり時計はメンバーNo4、4、2、1。前走以外は牡馬相手とはいえ、瞬発力勝負の絶対的な裏付けはない。