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阪神裏読み
関東
1R2R
3R5R8R10R
11R12R
関西
1R2R
3R8R
9R10R
11R12R
ローカル
1R2R
11R12R
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阪神11R

3連単フォーメーション12⇒3、11、4⇔3、11、4、9、7、5、10、6 (36点)

天敵ダノンキングリーさえ不在なら最強牝馬の天下。グランアレグリアが負けるならば衰えか、反動か。いずれにしても自身との闘いに限られている。
2歳秋から約3年間をほぼ絶好調。短いピークで終わるのが特徴のディープ産駒にとっては異例の長さだ。外厩頼りの厩舎特有のゆったりローテがピタリとはまって、思惑以上の完成度だっただろう。見た目が太めでこのパフォーマンスは正直、驚きしかなかったが、走るたびの馬体増がそのままスピード、スタミナ、切れ味のレベルアップに直結。完璧に近い千六(611010)は降着5着を除けば馬券率10割。千二、千六でGⅠ5勝は記録、記憶ともに残る歴史的名牝の位置づけができる。
とにかく時計勝負に強い。これまで7回の最速上がり経験という瞬発力にも自信がみなぎっている。休み明け(512100)から叩き2戦目(200010)。とにわけ1カ月以内のローテがNHKマイルCと安田記念でいずれも勝てなかったことが唯一の懸念材料ぐらい。体調万全なら馬なり圧勝があっていいぐらいにレベルは抜けている。

相手探しは意外に難解だ。筆頭はシュネルマイスターだが、実績ほど凄みを感じないのが本音。とにかく経験不足が最大のネックで、数々の条件を乗り越えなければならなくなり、悪化した条件をどう克服するかが焦点になる。
まずは初の長距離輸送だ。ようやく子供っぽさから抜け出した馬体で、前走は太めどころか、もうひと回りの成長がほしかったほど。大幅な馬体減はかなり危険なシグナルになる。2つ目は叩き2戦目の経験が2回目しかないこと。外厩頼りの馬にとって致命傷になりやすいローテになることは間違いない。ゆったりしたローテで能力全開になってきた馬にとって裏目に出ても驚かない。3つ目は久しぶりの右回り。決して生粋のレフティーではないが、4戦ぶりの右回りに若干の不安。4つ目はこれまで結果を残してきたのが極限レベルの高速馬場だったこと。良馬場でも馬場悪化の否めない阪神で、これまでどおりの瞬発力が発揮できるかどうか。5つ目は微妙な乗り替わり。このコンビでは驚くようなパフォーマンスが披露されてない事実。鞍上は勝ち鞍が増えてもポカも目立っている現状で全幅の信頼を置けない。あくまではまった際か。

馬券に届くか、届かないかは別にしてインディチャンプは間違いなく衰え始めている。8走前の昨年中山記念から3走前の阪急杯まで昨年の安田記念上がりNo4を除けば、上がりNo1~2を常に叩き出していた。とにかく切れ切れの瞬発力を武器に重賞で掲示板常連の古豪だったが、前2走で上がりNo4、5。とりわけ得意なはずの千六で着差以上の完敗が衰えのシグナルとして扱うべきだろう。休み明け(122400)と叩き2戦目(502100)の比較からもひと叩きできなかったことは計り知れない誤算。

グレナディアガーズは乗り方の選択が広がったというより、一層難しくなった。道中かなり置かれた前走は3角でギブアップの位置取りからまさかの差し脚。これまで徹底先行で結果を残してきたスピード馬にもかかわらず、腹をくくった乗り方が奏功したが、大一番で同じような脚色は確約できないだろう。前走でも上がりNo4。勝ち馬より0秒1だけ劣った数字だが、最速上がりより0秒4差がGⅠレベルでないことを証明している。低調な相手だから通用した可能性が高く、再び前々で底力勝負に持ち込むのがごく普通の選択になる。人気になって妙味のない3歳馬。

デビュー3連勝で朝日杯を制覇した頃よりかなりのトーンダウン。サリオスはベストの距離を避け続けてきた弊害で成長曲線が明らかに鈍ってきた。3歳になってから勝ち鞍はわずか1つ。条件ベストの千六で連続の取りこぼしがすべてを物語っている。勝った毎日王冠でさえ、2着ダイワキャグニー、3着サンレイポケットはいずれもGⅢ1勝馬でレースレベルそのものが低かったことが否めない。皐月賞~昨年マイルCSまで上がりNo2、2、1、1の切れ味自慢が、前2走で上がりNo6、6の平凡さに深刻さがうかがえる。千六のキャリアは少ないことを割り引いても頼りない持ち時計No10。早くも手詰まり感で早熟の懸念。

サリオス同様にダノンザキッドも千六経験不足が致命傷。何度もマイル路線への選択肢はあったが、結局クラシック制覇という"にんじん"ほしさに自らのリズムを崩した典型的な例となっている。大きな転機だったのはホープフルS。過去の数字と比べると桁違いにレベルの低さが示されていた。中山二千になってからの6回中、唯一の2分2秒台というワースト勝ち時計。同日の未勝利に0秒2だけ速い数字は相手に恵まれたことがすべての勝因だったことがはっきりしていた。クラシックに無縁の調教師だったからこそ、判断を鈍らせたと納得するしかない。前走は理想どおりの馬体成長にもかかわらず完全なるスピード負けと鋭さ負け。良化に時間がほしい。