実質A2並みのメンバーだが、行きたい馬が揃って確実に時計勝負。最低でも1分12秒台の持ち時計が必要になった。初日に逃げ馬が4勝ならば前残りが前提でいいだろう。格よりも53`の上がり馬が有力。
スタート直後に芝を走る中山千二で結果を求めるのは酷だったフリートアピールは、地元の千二になれば話は別。昨年の大井千二は1、2、1、6、1着ですべて1分12秒台。高いレベルで安定しているスピードからもスプリント適性の高さがうかがえる。一時のスランプから抜け出して、見違えるほど行きっぷりが一変して不発のない瞬発力。流れに応じて動ける自在性が加われば当然勝ち負け。
サミンバリオスは千六でも距離長めということ。強気の先行策となった前走だが、距離適性の差は歴然で納得の3着。千五以下に限ればデビュー戦を除いて(8000)の絶対スピードは、改めてスプリント戦で色気が出る。逃げられなかった時点でレースが終わる単調さでも、自分の形になれば無様な競馬にはならない。エイシンとのスタート勝負。
フーバーダムは思っていた以上にJRA遠征の反動が大きかった。絶対的な強さがあった千二で4走前は掲示板も外す淡白さ。続く重賞でも常に1分12秒で走っていた安定株が大きく崩れている。前々走はゴール前、完全に脚が上がった内容でひとまず復活のきっかけをつかんだ程度か。本来の迫力ある先行力には及んでいない。遠征競馬でリズムが取り戻せるかどうか。ここ照準のローテーションは不気味。
キングビスケットがいよいよ未知の領域に挑戦する。相手なりに走って着差以上の強さを示してきた5連勝だが、さすがにB2からオープンでは無謀に近いだろう。B級とは明らかに違う流れから、今までのように先行抜け出しは厳しい。層の厚いA級相手にもがく姿が浮かんでくる。人気になって妙味なし。
4、6連勝などの記録があるインターセフォーだが、どうやら年齢的な衰える時期を迎えたか。昨年はわずか3戦だけだったが、ピーク時に比べるとスピード、パワー不足が否めない。入着ラインで一進一退の現状から一変は難しそう。ズブさが増して以前より千二では追走に苦労している。
エイシンボーダンはやはり枯れてからのトレード馬ということか。見た目から受けるイメージではもっと走っていい雰囲気があるが千八でパワー不足が明らかになって一気にトーンダウン。JRA6勝、GV0秒6差の実力馬は、軽い相手のスプリント戦で結果が出なければ狂ったリズムは直らない。正念場。
カネショウアトラスは夏場のプチスランプから完全に立ち直って再びピークのレースぶり。ムラ馬から堅実派への変身の要因はスタート良化がすべて。ベストの千二で崩れていたのはスタート直後でギブアップになるようなロスがあっただけで、本来は前々走のフーバーダムを最速上がりで差し切れる末脚に特長。気持ち長めの千八で入着ラインの近走から状態自体は悪くない。
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