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京都裏読み
関東
5R
7R9R10R11R12R
関西
2R5R
8R9R10R11R12R
WIN5

京都11R3連単フォーメーション8→3、4、13、17、5、6→

3、4、13、17、5、6、7 (36点)

ゴールドシップオルフェーヴル不在、鬼の居ぬ間にGⅠ4勝目を決める。GⅠ馬らしいGⅠ馬もいないメンバー構成で、実績馬は高齢か、スランプ中という低調ならば勝って当然の力関係だろう。とにかく豪快な勝ちっぷりは走るたびに凄みを増している。スタート直後からまったく行き足のつかないズブさ。道中は後方が定位置の不器用さだが、3角前から動き始めるというご法度な乗り方にもかかわらず、コース体形など関係なしで直線半ばの二段加速を武器に後続を完封してきた。前走こそメンバーNo2だが、前々走まで4戦連続の最速上がり。11戦中6度も最速ならば文句のつけようがない。菊花賞はレースレコードに0秒2差、有馬記念はオルフェーブルが勝った11年より4秒1も速い時計で05年ハーツクライ、06年ディープインパクトらと同タイム。前走も過去10年でNo2の好時計ならば、数字的にも価値のある4連勝であることがうかがえる。極端な瞬発力勝負ではまだまだ未知数だが、自ら動いて最後はスタミナ勝負に持ち込めば敵う相手はいない。どう勝つかだ。

前走でゴールドを本気にさせたデスペラードの評価は一変した。見た目からどうにもステイヤーのイメージが薄く、スローの瞬発力型というイメージが強かったが、過去10年でNo2の勝ち時計でも王者相手に最後まで抵抗を続けた前走で、改めて長距離砲の新星誕生を裏付けた。前走は勝ち馬より仕掛けを遅らせてゴールドを上回る最速上がり。キャリアの少ない芝でこれだけ高いパフォーマンスができればさらなる極みに到達か。本質鞍上の意のままに動けるレースセンスでも、好枠を引けば直線まで我慢して差し比べ。

フェノーメノは長距離となるとどこかポカが頭をよぎる。直線で追い比べ時に必ずヨレる悪癖は最小限まで矯正されてきたが、それでもスタミナが求められるレース経験不足に弱点を感じさせている。未知なる距離に未知なる斤量。距離は二千五百まで、斤量は56キロまでの経験でキャリア10戦の4歳馬が、いきなりレコードに近い時計決着、58キロ、初の関西遠征、初コースなど数々の試練を簡単に乗り越えるほど完成されているのか、多くの疑問が残るところ。ゴールドを負かしに行かなければならない人気を背負っても、本来GⅠ未勝利というチャレンジャーの立場なことを忘れてはならない。レベルの高い決着に持ち込まれれば、明らかに分が悪い。いずれにしても直線までどれだけ仕掛けを我慢できるかが勝負の分かれ目になる。

レッドカドーは日本馬場の適性の高さを示せば香港GⅠ勝ち、ドバイWC2着などワールドクラスの実力馬の大駆けは簡単に計算できる。見た目に大物感を感じなかったが、ジャパンCで確かな手ごたえ。直線伸びかけたところで前の馬がヨレてブレーキをかける不利がなければ、0秒2差だったフェノーに少なくても並びかけることはできただろう。不利があってもフェノーより上がり時計が上回ったことが馬場適性の高さそのもの。非力に映る馬体以上に距離は融通が利いて実戦でパワフル。

古豪の立ち直りも感じられる。まずはマイネルキッツ。前走は3角前の仕掛けが奏功してドン底のスランプからひと筋の光がみえてきた。平凡な行きっぷりから最後完全バテたが、それでも昨年までの低調さを考えれば上々の内容。4年前の天皇賞馬で翌年2着のステイヤーが威厳を少しでも取り戻せば完全無視はできない。

ジャガーメイルは乗り慣れた鞍上ならば前々走で勝っていた。直線残り300で先頭に立ったと同時に外へヨレる悪癖を露呈。再び勝ち馬に併せてもうひと伸びした内容は悔やんでも悔やみ切れない同タイム2着だろう。前走は斤量差がすべての0秒4差。9歳にして古豪健在を示せば、すべて掲示板確保の京都で無様なレースになることはない。

3走前の重賞挑戦から安定感十分のアドマイヤラクティでも、58キロを背負って初のGⅠで好走する姿が浮かばない。以前まで最速上がり連発の末脚自慢の切れ者が、重賞ロード突入後は3走前がNo2、前々走がNo5、前走がNo2などひとまず壁に当たっているのが現実。

カポーティスターフェノーの評価が高ければ無視できないが、現役最強クラスと思えぬフェノー相手に完敗では士気は上がらない。直線ラチ沿いだけの伸びが目立っていた3走前、残り100で力尽きても0秒2差まで踏ん張れた前走がどうにも微妙なレースレベル。ひとまず経験だけか。