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東京10R推奨レース

3連単フォーメーション14⇒7、13、15⇒7、13、15、2、1、4 (15点)

7⇒14⇒13、15、2、1、4 (5点)

ダービーに"運"が必要と言われてた時代はもう過去の話。36頭で行われていたダービーから比べれば、18頭など少頭数競馬ということ。紛れがなくなり、力どおりに結果は反映されているからこそ、近年になって三冠馬が出やすくなったことも理解できる。皐月賞、ダービーと連勝した馬がこの10年だけでも3頭。桜花賞、オークス連勝ほど難しさはない。マイラーでも好走するオークスとは違ってスピードはもちろん、スタミナも明白に求められるのがダービー。今開催の馬場状態から瞬発力も大事な要素になってくる。

二冠馬誕生まで時間の問題。衝撃的な強さで皐月賞を圧倒したドゥラメンテにとって中山二千よりレースがしやすくなった。死角らしい死角は見当たらず視界良好。結局前走の3番人気も前々走の敗戦が引っ掛かっていただけ。案の定、問題はこの馬ではなく、鞍上だったことが如実に表れた。これだけの馬を大へぐりで負けさせること自体が驚きで、年間50勝ジョッキーのレベルがこの程度ということを物語っている。
デビュー戦は脚を測った乗り方。上がりレースラップはすべて11秒台で自身の上がりはメンバー最速の33秒6。勝ち馬の予想外の大駆けで取りこぼしたことと納得できる。続く2戦目は最後2ハロンが11秒0-11秒1。時計も上がり時計も同日1000万を上回る快時計でGⅠ級を確信させていた。3戦目はムチを使わず、しごくだけでぶっち切り勝ち。時計をきっちり詰めて順風満帆だったが、前々走で思わぬ落とし穴。馬自身、引っ掛かったのではなく、鞍上の判断によって無理やり抑えられた。重賞1番人気を頭を上がるほど強烈な抑えつけに意味や理由などあるわけがない。レース前のシュミレーションと違ったことで鞍上がパニックではいいわけも見つからないだろう。これだけならまだ救いはあるが、徹底待機に構えたにもかかわらず、あせって早仕掛けがダメ押しになった。ペースを見極めることができず、前々走は3走前より5ハロン通過で1秒2も遅いラップ。ペース判断できない鞍上に陣営が託したことが最大の過ちと割り切るしかない。
1600万級の数字があればクラシックで通用するレベルだが、すでに古馬オープンに匹敵する破格の数字を連発。超良血馬が規格外の瞬発力で派手なレースぶりに加えて雰囲気もほれぼれする好馬体。圧倒的なスピードと瞬発力に加えて、確かな下地からスタミナ的にまったく問題ない。理想的なローテーションで天井知らずの成長具合。心配されていた雨が回避となれば、さらなるパフォーマンス向上か。いずれにしてもメンバーNo2の上がり時計より0秒5も速い瞬発力だった前走で勝負付けは済んでいる。アクシデントがない限り、再戦メンバーに負けることはない。

リアルスティールは予想以上の積極策だったとはいえ、何度走っても逆転不可能に映るほど、ゴール直前の脚色の差は歴然だった。残り50まで先頭ながらドゥラの鞍上は交わす前から歓喜のポーズという屈辱も味わっている。レベルが上がるほど同じ脚質同士で差は出ないのが常識。ドゥラより0秒5も劣る上がり時計が決定的な差となったことは避けられない事実。
直線早々の先頭は皐月賞の勝ちパターン。勝ち馬より劣ったとはいえ、この馬自身も上がり34秒5。3着以下に楽に先着して、例年ならぶっち切り勝ちとなる1分58秒4で追い負ければ負けて強しと納得するしかしない。たかが1戦、されど1戦。キャリア5戦と4戦の差は大きく、二千までと千八までの距離経験の差も結果に大きく左右した。
東京コースでリベンジと意気込みたいが、ローテーション的にドゥラより厳しいのは皐月賞同様。デビューから間隔は開いているが、休養なしで早くも4戦連続の関東遠征を含む5戦目では驚くような上積みが見込めない。土曜日の3歳500万で2分25秒台。ごく普通のペースでダービーは2分24秒前後が確実。破格の時計勝負になると母父ストームキャットによる限界が近づきそう。

サトノクラウンはまったく興味がない。コンパクトにまとまった馬体はまさに皐月賞仕様。距離延びてスピード、スタミナ、瞬発力が求められるダービーで好走のイメージさえ浮かばない。皐月賞の4角不利が入っている成績表は無視しなければならない。パトロールビデオを見れば一目瞭然。サトノはまったく不利を受けてないからだ。3角過ぎからいい感じに動き始めたが、直線入口ですでに勢いが止まり気味。スタート直後にごちゃついてテンションが上がったとしても、直線早々にち切られる内容は不甲斐ない。直線半ばで苦しがる姿も痛々しく、坂を上ってようやく一瞬の脚を使ったが勝負はすでに決まっていた。馬体の良さと結果が直結しないで、叩き2戦目の前走が8キロ減。数字的に極限の仕上げでひとまず皐月賞がピークだった可能性も否めない。距離も体調も微妙な馬の変わり身を期待するのは酷。

キタサンブラックはひと頃よりかなり馬体に良化がうかがえた。デビュー当初から馬体重はほぼ変わりないが、バランスそのものは雲泥の差。それでも皐月賞3着には驚く。決して前々有利の流れでなく、少し掛かり気味の折り合いで結果を残せば確かな底力。見た目以上、戦績以上に走る実戦型として評価を変えなければならなくなったが、単なる中山巧者の可能性も残されている。皐月賞は直線入口でリアルにマクられて坂上まで食い下がる勝負根性を示したが、ゴール前では完全に勢いを失っていた。ギリギリ残した3着。直線は長く、極限の瞬発力を求められる東京コース替わりにプラスはないだろう。いずれにしても頭の高い走法で鋭い脚は使えない。

サトノラーゼンは派手さのない勝ちっぷりで人気が落ち着いているが、レース内容そのものはすべて納得、評価ができる。皐月賞、共同通信杯ほどレースレベルは高くないが、前走も一瞬の脚を使い切ってダービー出走の権利を得た。4走前にキタサンブラックに0秒4差、3走前の手応えほど伸びなかったのが初距離がすべて。前々走の加速する上がりレースラップを残り50で流し始めて楽勝した糧になっている。馬体的に距離の限界は近いが、サトノクラウンと違うところはすでに距離経験済みということ。絶対的有利な絶好枠を活かしたい。

調教師のビッグマウスもあったミュゼスルタンの前走は案外だった。勝ち負けだけに徹すると思っていたが、スロー確実のメンバーで、自分の形にこだわるまさかの追い込み競馬。前が止まりにくい馬場状態、直線はラチ沿い有利では3角の時点で勝ち負け無理と判断できた。最速上がりは唯一の救いだが、勝ち負けにこだわるならなぜもっと積極的に動かないのか。未熟なキャリアが敗因のひとつから、年末に帰ってきながらなぜ使い出しが3月なのか。短い直線の追い切りで何度も手前を替えるという若さ連発でなぜ調教師が強気になれたのか。結局NHKマイルがだめだったからダービー参戦。キャリアが少なく、距離も千八まで。ダービーのために一切準備なしのぶっつけ本番では調教師の力量を疑いたくなるのも当然。今回も前回と同じような追い切りではますますトーンダウン。

レーヴミストラルは新星誕生として扱える。デビュー戦こそアダムスブリッジに屈したが、2戦目以降は3戦連続の最速上がりで足固めしてきた。3走前はメンバーNo2の上がり時計だった勝ち馬サトノラーゼンを軽く上回る豪快な瞬発力。前々走はハミを外しながら余裕の直線ゴボウ抜きで、No2より0秒9も速い脅威の上がり時計で完封した。前走は直線入口で大外から徐々に内にモタれてきたが、それでも初の重賞挑戦で結果を残せば文句のつけようがない。皐月賞馬ドゥラメンテは募集価格が1億円。オークス馬ミッキークイーンはセレクトセールで1億円。レーヴも募集価格が1億円。2度あることは3度あっていい。