13⇒3、15、7、12、14、18、8、5 (168点)
3、15-3、15、7、12-
13、7、12、14、18、8、5 (29点)
13⇔3、15、7、12 3、15、7、12
3走前はスピード競馬に対応して、前々走はステイヤーとしての資質の高さからレコード勝ちで2連勝。インパクト強すぎて前走は盲点になったのがキタサンブラックだった。現役最強馬として絶対的な立場からのラストスパートになるが、改めて振り返るとこの馬の弱点が見え隠れしてくる。
昨年と違うローテーションとなったのは間違いなく、"にんじん"に釣られたから。天皇賞秋、ジャパンC、有馬記念をすべて勝てば賞金とは別に2億円ボーナス。昨年は京都大賞典を休み明けに選んだことから少なくても東京二千歓迎のタイプではないことがうかがえる。脚質的にたとえ極悪馬場になってもこの馬は直線の長いコースの瞬発力勝負は乗り方が難しくなる。苦手とまで言えなくも中距離の東京は避けてきた条件だった。
結論から言えば引退までの3連勝、または3戦連続の激走はフィジカル面で無理ということ。休み明け(311000)、叩き2戦目(400000)から叩き3戦目(011001)がすべてを物語っている。昨年の宝塚記念3着、有馬記念2着、今年の宝塚記念9着はいずれも万全な態勢で挑んだ叩き3戦目のレースがこの結果ならば、偶然ではないということ。引退まで残り3戦。走り慣れてない東京二千より東京二千四、中山二千五に全力を注ぐのがごく普通の選択だろう。賞金的にもはっきり表れている。天皇賞秋1・5億円、ジャパンカップ3億円、有馬記念3億円。これだけの落差があれば休み明けの天皇賞秋より先を見据えた内容重視が常識的。良績を残すテッポー実績は強調点でなく、あくまでも目安。
とにかく東京の二千で勝ち負けできるイメージは浮かばない。道悪となればなおさらだ。大阪杯はあくまで直線の短いコース形態。阪神の直線360メートル弱と東京の直線530メートル弱の違いは明らか。本質ステイヤー志向の強い単調な先行パワー型が通用するのは直線の短いコースだからこそだろう。さらに雨が降り続けば先週同様にラチに頼れず、ラチから離れた立ち回り。馬場の真ん中で直線の追い比べは今までにない初経験。さらなる試練になることは間違いない。先週同様の極悪馬場になっても大博打で直線ラチ頼りのコースを選択するのも悪くない選択。常識的に乗るか、博打的な冒険か。直線入口で勝負は決まりそう。
ソウルスターリングの前走は案の定、馬群に沈んだ。典型的な人気先行の3歳牝馬。昨年のルージュバックとイメージをダブらせたのか。数字的には一枚どころか、二枚落ちの能力だけに過剰な人気は違和感しかなかった。ルージュとの違いは絶対的な瞬発力の差。上がり33秒台の経験がわずか2回だけ、自身のベストの上がり時計が33秒8ではどうにもならない瞬発力不足ということ。前走は500万並みのラップを刻んで最後まで抵抗できない淡泊さがスピード不足、ミスマッチぶりを証明している。番手でマークしていた同世代のダイワキャグニーに先着できないことからも古馬と3歳馬はもちろん、同世代の牡馬と牝馬との格差も露呈すればここで策はない。このメンバーでは単純な上がり時計比較でNo17。二千を未経験からも漂う無謀さや牡馬混合路線を選んだ不可解さがますますマイナスイメージを濃くしている。
一時的なブームになっただけのフランケル神話はもうどこにも存在してない。結局日本の馬場に合わないサドラーズウェルズ系。極限の瞬発力には太刀打ちできなかった。たとえ血統的にパワフル馬場が歓迎でこの馬向きの馬場になっても、同世代の牡馬に競り負けた前走から評価が一変することはない。
サトノアラジンが二千で結果を残したのはすでに3年前の話。クラシックを意識していた3歳時で当時とはすべてが違っている。アドリブ嫌い? できない? 鞍上は距離延長しても間違いなく同じ乗り方で、徹底待機から直線まで仕掛けを我慢ならば怖さはない。あくまで千六の極限の時計勝負と究極の上がり時計が求められた際に強さを発揮するディープ産駒。3走前の道悪競馬のひどすぎた内容からも強調点を見出せなくなっている。ハードルを高くする一気の距離延長が久しぶりとなる慣れない距離では手も足も出ない可能性が高い。ようやくイメージを良くした前2走が水の泡か。
リアルスティールの前走は1週前のオーバーワークが見事に刺激に変わった。調教師は調教後に曇りがちでも、跨った前走の鞍上が自信から確信に変わった瞬間でもあったか。いずれにしても調教師より馬を熟知していた鞍上が離れていったことは大きな打撃。間隔がないため、前走ほどの強烈なインパクトを残せなかった追い切りもどこか不満が残る。未知なる馬場だが、全兄ラングレーは道悪がからっ下手。血統だけの判断では先週のような馬場になるとほぼノーチャンス。
サトノクラウンは道悪だけの人気だろう。確かに稍重を含んだ道悪(400002)は絶対的な強さだが、もとよりモロさ同居のつかみどころのないタイプ。額面どおりに受け取れないもどかしさを忘れてはならない。東京(201002)の馬券圏外2戦はいずれも天皇賞秋。どちらもブービーという惨敗に東京二千の適性の低さが示されている。良馬場でまったく歯が立たなかった馬が、得意な道悪だけでブービー連発からいきなり勝ち負けまで大逆転ができるほど天皇賞はすたれてない。
本命はグレーターロンドン。アラジン同様にマイラー色は強いが意外性ある血統が最大の魅力。先週の菊花賞で改めてこの血統の凄さを再確認した。"ロンドンブリッジ一族"として今後注目される名牝一族となるだろう。
ロンドンブリッジ自身は気性が激しく、千二2勝、千四1勝の勝ち鞍に終わったことから勝手に自身をマイル以下のスピード型のイメージを強めていた。確かに走った実績はスピード色強いが、わずかキャリア6戦のオークスで早期引退したために距離を経験、こなせなかっただけの可能性が高まっている。
ロンドブリッジの仔、ダイワエルシエーロはオークスとマーメイドS二千以上の距離を制覇。グレーターの全姉2頭は未出走と未勝利で終わったものの、未出走馬の仔が先週の菊花賞を勝ったキセキだった。ロンドンブリッジの仔や孫は強い馬であるほど距離に融通性が出ているのが現実ならば、たかが二千で距離云々を語るべきではない。
パワフル満点のフットワークで道悪に減点なし。500万並みの超スローだった前走は本来4角ギブアップの位置取り。直線だけで0秒2差まで迫ったことを高く評価したい。前々走は直線でうまく捌けず残り300からの競馬で0秒1差。少なくてもアラジンとの勝負付けは終わってない。
モーリスを札幌記念で撃破したのは重馬場に近い稍重。ネオリアリズムは小細工不要の逃げがしっくりくる。前走は完全に引っ掛かって押さえることができなくって3角前にひとマクり。本来ならば直線半ばでギブアップになるような乗り方で最後まで踏ん張れたのは鞍上マジックだったと割り切るべきだが、それでもつかみどころのない逃げ馬に怖さがある。札幌記念のようにハイペースでハナを切って後半のラップは11秒台なし。道悪なら上がりレースラップが12秒後半になるような乗り方が理想。東京(300102)、二千(510202)、休み明け(301101)。道悪は未知数だが稍重(210001)。コースも距離もローテも馬場もむしろ前走以上に条件はいい。 |