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東京10R

3連単1軸マルチ17⇒6、7、1、13、12、18、14、16 (168点)

3連複フォーメーション6-17、7、1-

17、7、1、13、12、18、14、16 (18点)

馬単17⇔6、7、1、13、12、18、14、16

王道の皐月賞組より、邪道の別路路線に上位人気馬が集中する特異なダービーになった。確かに魅力十分な別路線組だが、過去30年の歴史をみても人気2頭には大きな壁になることは間違いない。
過去30年で馬券に絡んだ90頭中、4月か、5月を使わずに休み明けのぶっつけで馬券に絡んだ馬はただ1頭。22年前の96年フサイチコンコルドだけ。当時の勝ち時計は2分26秒台、レースの上がり時計は35秒台。時代を感じさせる遅さだったからこそ通用したのだろう。今年はごく普通にダービーレコード前後の2分22~23秒台が見込まれる超高速馬場。ダノンブラストにとって過去90頭分の1頭というジンクスは相当なハードルの高さになる。

ブラストにはさらにキャリアの少なさが引っ掛かる。

◎キャリア4戦以内で馬券絡みは
過去30年で
88年
2着メジロアルダン(キャリア4戦)東京二千経験あり
3着コクサイトリプル(キャリア3戦)東京二千経験あり
91年
2着レオダーバン(キャリア4戦)東京経験あり
96年
1着フサイチコンコルド(キャリア2戦)東京経験なし関東初
00年
1着アグネスフライト(キャリア4戦)東京経験なし関東初
03年
2着ゼンノロブロイ(キャリア4戦)東京経験あり
05年
1着ディープブリランテ(キャリア4戦)東京経験あり
15年
3着サトノクラウン(キャリア4戦)東京経験あり
16年
1着マカヒキ(キャリア4戦)東京経験なし中山あり
2着サトノダイヤモンド(キャリア4戦)東京経験なし中山あり
17年
1着レイデオロ(キャリア4戦)東京経験あり
3着アドミラブル(キャリア4戦)東京経験あり

10年以上も昔の歴史は馬場も番組も多少の違いがあることから、近年、15~17年の5頭に傾向を絞ってみると、

15年サトノクラウンはデビュー2戦千八、前2走は二千。東京経験あり、皐月賞出走

16年マカヒキはデビューだけ千八、残りはすべて二千。東京経験なし。皐月賞出走
サトノダイヤモンドは前々走だけ千八、他すべて二千。東京経験なし、皐月賞出走

17年レイデオロはすべて二千、東京経験済み、皐月賞出走
アドミラブルはデビュー2戦が千八、前2走が二千四。東京経験済み

少なくても二千を2度以上経験。東京経験ない馬は皐月賞出走が最低条件。キャリア4戦では明白な距離経験の重要性が表れている。
キャリア3戦以内では90頭中、コクサイトリプルフサイチコンコルドのみ。コクサイはデビューから千六⇒千八⇒二千。フサイチは千八⇒二千二で本番へ。先を見据えたローテーションになってないブラストのレース選択の悪さが浮き彫りになった。
ブラストワンピース×
ダノンプレミアム

過去30年で馬券に絡んだ90頭中

◎前走フタ桁着順から巻き返したのは
09年ロジユニヴァースリーチザクラウン
11年ベルシャザールの3頭だけだが、すべてが前々走で連対実績。
オウケンムーン
タイムフライヤー×

◎勝ち馬に限ると前2走で勝ち鞍がなかったのは
00年アイネスフウジン(皐月賞2着)
95年タヤスツヨシ(皐月賞2着)
99年アドマイヤベガ(皐月賞1番人気6着)
02年タニノギムレット(NHKマイルC1番人気3着)
12年ディープブリランテ(皐月賞3着)
14年ワンアンドオンリー(皐月賞4着)

GⅠ連対実績が当確ラインで、最低でも皐月賞掲示板か、皐月賞1番人気の実績がほしい。
エタリオウ
グレイル
タイムフライヤー

◎馬券に絡んだ中、前2走で馬券絡みのなかったのは
92年
2着ライスシャワー
(前々走皐月賞11番人気8着、前走NHK杯9番人気8着)
3着マヤノペトリュース
(前々走若葉S2番人気7着、前走6番人気皐月賞5着)
03年ザッツザプレンティ
(前々走弥生賞1番人気6着、前走皐月賞5番人気8着)
07年
アサクサキングス
(前々走皐月賞6番人気7着、前走NHKマイルC3番人気11着)

いずれも皐月賞出走馬でグレイルタイムフライヤーはギリギリ通過。

◎前走が千八以下からのステップ
01年
3着ダンシングカラー(ベンジャミンS千八1着)
02年
1着タニノギムレット(NHKマイルC1番人気3着)
04年
1着キングカメハメハ(NHKマイルC1番人気1着)
07年
1着ウオッカ(桜花賞1番人気2着)
2着アサクサキングス(NHKマイルC3番人気11着)
08年
1着ディープスカイ(NHKマイルC1番人気1着)
3着ブラックシェル(NHKマイルC3番人気2着)

NHKマイルCと桜花賞の好走馬か、GⅠ人気馬を除けば、ダービーが重馬場だったダンシングカラーのみ。
ブラストワンピース

毎年言われ続けている青葉賞組の不遇だが、過去30年で馬券に並んだのは13回もある。2着7回3着6回。
それ以上に確率の低い傾向のキャリア3、4戦のダノンブラストを狙うより妙味はあるだろう。
同じことがプリンシパルSにも言える。オープンとGⅡの落差はあっても、東京二千という条件から昔のNHK杯が前身と設定すれば、ひと昔前はNHK杯⇒ダービーがひとつの王道路線だったこと。
ダービー馬
79年サクラショウリ
81年カツトップエース
82年バンブーアトラス
の3頭はすべてNHK杯からのステップだった
この30年でもプリンシパルS(NHK杯を同じレースとして)2着4回3着6回。90頭中10頭ならば邪道路線としては上々の数字。コズミックフォースは人気的にも面白い存在か。

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ここ30年で4、5月を使わずにダービーで馬券圏内に入ったのは22年前。それぐらい順調さが大事なダービーにおいて抜けた1番人気には驚いた。ダノンプレミアムは歴代のダービー馬よりひと回り以上も強くなければ破れないジンクスだけに半信半疑。正直、少なくてもここでは人気先行が否めない。
この馬にとって厄介なのはローテーションだけではない。キャリア4戦という少なさ。二千以上の経験はわずか1戦で、何より皐月賞を使おうとして使えなかった順調さを欠いた事実は致命傷になる決定的な誤算だろう。22年前に休み明け、キャリア2戦でダービー馬となったフサイチコンコルドでさえ、年明けデビュー千八⇒二千二でダービーというローテは青写真どおり。底力というより強さと速さで制してきたこれまでのレースぶりからも本来ならば不安先行がごく普通の見解になる。
今さらであるが、マイラーが活躍するオークスとはまったくの別物がダービー。中距離以上の適性は必ず求められる。スピードだけでは通用しない総合力を求められるレースにおいて価値を見出せるような数字がない。
まずはダービーレコードが出ても驚かない超高速馬場はこの馬にとってプラスはない。逃げ馬でも上がり34秒前後、勝ち馬は先行型なら33秒半ば、差し追い込み型なら33秒前半が求められる。いやオークスの勝ち馬アーモンドアイが上がり33秒2ならば、もっと究極の数字を叩き出す可能性もある。その中で上がり33秒台がわずか1度だけの経験。これまで上がり時計はメンバーNo2、6、1、3で先行脚質を割り引いても瞬発力の凄さがそのまま上位に直結したオークスの結果からも微妙になってくる。
レース内容も良化余地を残しすぎている。前走は惨敗も覚悟しなければならない折り合い難。二千で5ハロン通過61秒5は未勝利並みのラップだったとしても、さらなる距離延長で同じ過ちを繰り返すことは容易にイメージできるはず。大跳びで内々の位置取りだけは絶対避けたいのは当然の流れ。ある程度スタート直後から出しに行かければならなくなったことも引っ掛かる要因になるか。いずれにしても扱いづらい人気馬。

ワグネリアンの鞍上には3年前のリアルスティール以上の惨劇を繰り返した。とにかくあきれるだけ。年々ひどくなるペース音痴ぶりで、ペースを見極めることがまったくできなくなった鞍上は大一番のへぐりがとりわけ目立っている。弥生賞の引っ張り込みは完全試走との確信犯と思っていたが、どうやら単なる鞍上が下手すぎただけの惜敗だったか。前々走は未勝利並みのラップ。それでも向正面で先頭から8~9馬身差、かなり前にはダノンが絶好の位置取りでも3角過ぎからゆったり仕掛けが勝負の分かれ目。4角で勝ち馬より4馬身後方ではいくら最速上がりでも届くはずがない。百歩譲ってこれが試走となって次につながればよかったが、前走は同じ悪夢を繰り返しただけとなった。
見た目だけで判断したのか。発表以上、見た目以上に馬場がいいことに気が付いてないのがそもそもの間違い。皐月賞より3走前の1000万千二で最速上がりは33秒8、最終レースが1600万千六で最速上がり33秒7からも、ほぼ良馬場の状態ということははっきり示されていた。
皐月賞の5ハロン通過が59秒2、そこから第二集団まで約10馬身差だから、いかに後方の人気馬が牽制しすぎたことがうかがえる。第二集団先頭からさらに5馬身差。良馬場に近い状態で向正面先頭から約3秒も後方、この馬の5ハロン通過が62秒前半ではGⅠで1番人気の乗り方ではないことが如実に伝わるだろう。"牝馬の福永"というより"GⅠは牝馬か、マイル以下しか勝てない福永"がしっくりくるようになっているのが現実。エピファネイアのようにほぼ持ったままで勝てるほど能力差がないと大一番で仕事がまっとうできなくなっている。5戦中3度の最速上がりだが、鞍上に足を引っ張られて結果に直結してないという宝の持ち腐れ感が否めない。
前々走は唯一の上がり33秒台、前走は残り100で完全に追うのをやめた内容だけにメンバーNo5の上がり時計になったのも納得できるが、それにしてもイップスになりやすいのか、自分自身でペースを見極めてこの無様な内容なのか。いずれにしても頼んだ鞍上が悪かったと割り切るしかないだろう。外国人騎手ならば自信の本命馬。ダービーを楽勝しても驚かないほど高いパフォーマンスを続けていたことは裏付けられている。

皐月賞馬のエポカドーロが人気にならないのもある意味納得できる。前走は前3頭がやりやって実質、この馬がスローの逃げという位置取り。後方の人気馬は牽制しすぎて終始単騎、外からつつかれることもない恵まれた流れだったことは確かだろう。4角で馬場のいいコースを選んで少し膨れ気味に立ち回れたことも奏功した。上がり時計はメンバーNo4。追い比べでは並ばれることも差が縮まることなかった着差以上の完勝は褒めていい。近代競馬の中で致命傷になる上がり33秒台と最速上がりの未経験をどう乗り越えるか。鞍上の手腕が問われる。いずれにしてもスローよりもハイペース気味が理想。

皐月賞組で一番経験値を上げたのがグレイルだ。この馬を含めて人気馬が後方徹底待機。勝負どころから同じように仕掛けて直線入口ではほぼ横一列。内からグレイルステルヴィオワグネリアンキタノコマンドールの順で横並び。ヨーイドンの中ゴール直後の脚色で一番良かったのがこの馬だった。ワグネリは早々にあきらめ、キタノは大外だったことを割り引いても急激な成長を遂げるディープ産駒としてはいいきっかけになる可能性を秘めている。大跳びでカキ込むフットワークはいかにも広い東京向き。大化けするならこの馬。

ブラストワンピースはこれほど人気になるとは思わなかった。ダービーでは完全無視ができる休み明けとキャリア3戦だけの馬がまさかの前日2番人気。過去の歴史をひっくり返すような驚異的な数字がないだけに違和感がある。確かに前走は強かったが、振り返れば2、3着は重賞入着級のマイラー。同日の3歳500万が1分47秒0からも、内々で直線まで我慢できれば突き抜けて完勝は当然の結果ということ。これまでと別次元の相手で太刀打ちできる姿はまったくイメージできない。ダービーを見据えながら二千四⇒千八⇒二千四はあり得ないローテーションも最悪な悪手として減点するべき。

ステルヴィオは語る必要もないか。これまで何度も指摘しているようにオークスはマイラーが活躍するが、ダービーはマイラーが活躍できないレース。二千ですでに距離の限界が見え隠れしてくるカナロア産駒に極限の決着が避けられない二千四のレースではどうにも策がない。前走も坂を上がって勢いが止まり気味になってゴール直前では勢いなし。最速上がりほど凄みを感じない瞬発力こそがマイラーを物語っている。

千八、二千と同じ脚を使えたゴーフォザサミットは脅威しかない。減点材料は2点。青葉賞組のダービー馬不在と調教師の連覇不在でイメージを悪くしているだけ。とにかくレース内容は文句のつけようがないほど完璧。過去10年でNo4の勝ち時計とNo2タイのレースの上がり時計で走るたびにスケールアップしているムードがある。デビューから上がり時計はメンバーNo4、1、1、1、2、2。4年前まで4年連続で青葉賞組が馬券圏内、過去30年で13回も馬券圏内の青葉賞ローテ。ダービー馬になって2つのジンクスを破る馬がこの馬になっても驚きはない。

コズミックフォースも前走のレースを嫌ってここまで人気が落ち込んだか。皐月賞以外の馬がこれだけ人気となっている中でまったくのナンセンスだろう。そもそもひと昔? 大昔? 00年前後では5月の東京二千を使ってダービーというローテが主流のひとつだった。昔のNHK杯(GⅡ)を今のプリシパルSとして当てはめると過去30年で10回馬券に絡んでいる。比べてはいけないぐらい大昔だが、NHK杯組からは79年カツラノハイセイコ、81年カツトップエース、82年バンブーアトラスなどダービー馬も誕生しているほど。標準より2秒近くも縮めたプリンパルSレコードを叩き出した馬を完全無視はできない。