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京都裏読み
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京都11R

3連単フォーメーション1、18⇒1、18、15、8、14⇒

1、18、15、8、14、6、13 (40点)

15⇒1、18⇔1、18、8、14、6、13 (10点)

3連複フォーメーション18-1、15、8-

1、15、8、14、6、13、7、5 (18点)

馬単BOX1、18、15、8

これだけGⅠが乱立するとレベルが上がるレースもあれば、レベルが下がるレースもある。マイルCSはまさに下り坂のレースだろう。過去30年で勝ち馬のレベルは年々ガタ落ち。一覧で並べると明らかにビッグネームばかりだったひと昔前とは質が変わっている。過去の実績などの威厳よりコース適性や瞬発力勝負の適応力が大事になってきた。

過去10年の勝ち馬
ペルシアンナイト
ミッキーアイル
モーリス
ダノンシャーク
トーセンラー
サダムパテック
エイシンアポロン
エーシンフォワード
カンパニー
ブルーメンブラット

過去11~21年前の勝ち馬
ダイワメジャー(連覇)
ハットトリック
デュランダル(連覇)
トウカイポイント
ゼンノエルシド
アグネスデジタル
エアジハード
タイキシャトル(連覇)

過去22~30年前の勝ち馬
ジェニュイン
トロットサンダー
ノースフライト
シンコウラブリイ
ダイタクヘリオス(連覇)
パッシングショット
オグリキャップ
サッカーボーイ

過去11年前~の2着馬もビッグネーム揃い
ダンスインザムード
ファインモーション
キングヘイロー
キョウエイマーチ
サクラバクシンオー
ダイイチルビー
バンブーメモリー

過去10年の勝ち馬を並べると漂う小物感。最近の勝ち馬はこれから種牡馬として大勢する可能性があるとしても、近年はこれまで胸を張れるような種牡馬になった馬が不在。言い換えればすでにGⅠとしての価値も威厳も失われつつあるということ。GⅠ乱立、海外志向が強まって若干間引きされた"谷間のGⅠ"というイメージが強まれば、過去の実績より最近の実績を重視すべき。

過去10年ではステップレースにも変化が表れている。まったく定まらないマイルCSへ向けての王道路線。多種多彩なレース選択で7つのステップレースから勝ち上がっていることに異色さが表れている。
富士S、スプリンターズS、安田記念、京都大賞典、天皇賞秋、スワンS、府中牝馬S。これだけ幅広ければ何が良くて何が悪いなど関係なし。以前は毎年のように絶対的な王者が生まれていたマイル路線だが、層の薄さを表す象徴的な傾向なのかもしれない。

過去10年の3着以内の馬は前4走以内で勝ち鞍がある。もし未勝利ならば前走は重賞で1番人気か、連対しているか。過去30頭はこの3つのどれかの条件に絶対当てはまっている。この条件に満たない人気馬がアルアインペルシアンナイト。年々メンバーレベルが低くなっているだけにアテにしづらいが、マイラーが背伸びをし続けると本来活躍できる条件で苦戦を強いられる裏付けでもある。

モズアスコットは安田記念で驚きの圧勝劇だったが、前走で再び評価が揺れ始めた。やはりというのか、結局1戦だけという安田記念フロック駆けという懸念。極限の時計と瞬発力勝負への不安を同時に払拭した安田記念は最速上がりで1分31秒3の差し切り勝ち。歴史的な勝ち方だったが、前2走の内容に落差がありすぎる。徹底待機は脚質的に理解できても、長い間スランプに陥っていたロードクエストに後ろから差されては微塵も感じられないGⅠ馬の威厳。もとよりフランケル産駒が軒並み瞬発力勝負で大きな壁に当たっていただけに、これが本来の姿という可能性さえある。ロード程度に直線一気を決められた前走は時計そのものも平凡で、昨年の安田記念を1分31秒5で差し切り勝ちのサトノアラジンとイメージがダブってきた。安田記念快勝後は燃え尽きたような失速で走るたびに評価を落としてマイルCSも大惨敗。京都(120000)という取りこぼしの多さも気がかりで、東京(200000)からコース替わりは少なくても条件悪化は間違いない。
長距離輸送のGⅠを連闘で無謀な挑戦で脅威的なタイレコードの決着。どんなにタフな馬でもしばらくダメージが残ることを覚悟しなければならないのか。いずれにしても直線平坦(130000)。千六限定の上がり時計は意外にもここでは標準並みのメンバーNo7。微妙な体調に加えて確かな裏付けのないコース適性と微妙な瞬発力となれば、ひとまず安田記念前の低い評価に戻す。

アルアインは今更マイルへ路線変更なのか。背伸びをし続けてスピードよりスタミナ強化が見事にアダとなる可能性が高まってきた。デビュー当初からマイル適性は高かったが、皐月賞勝ちが良くも悪くもこの馬の現役生活を変えた。皐月賞から徹底して二千以上に固執。二千以上よりもマイルベターな体型にもかかわらず、菊花賞まで使ったことは驚きしかなかった。皐月賞勝ちのGⅠ馬とはいえ、マイルを走ったのは1年半以上も前。皐月賞後は勝ち鞍がないのが現実で、瞬発力勝負にとりわけモロさが出ている。上がり33秒台以下の経験がわずか2回だけ。34秒前後で完全に壁に当たっている現状は以前から変わりなく、これまでまったく磨かれなかった瞬発力だったことがうかがえる。ここ1年では33秒台以下が1度もないことが瞬発力不足の決定的な証。スピードより瞬発力が求められるマイルCSでこれだけ人気になればまったく妙味はない。

ペルシアンナイトは結局スピードも瞬発力も足りないということ。昨年は稍重で1分33秒台の決着だから差し切れただけで千六(301021)ほど凄みは感じない。アルアインと似た路線のツケ。徹底して千六に固執しなかったことでスピードや瞬発力のどちらも磨かがかからなかったのが実情だろう。ある程度の時計が求められた前2走にこの馬のポテンシャルの低さが示されている。前2走の上がり時計はメンバーNo6、7。差し馬にとては致命的な数字。

ダービーが終われば即マイルへ路線照準。ステルヴィオアルアインと違う。2歳時に1分33秒台を2回マークしたほどの絶対スピードで、とにかく走るたびに瞬発力に磨きがかかっている。はっきり距離不適のダービーでさえ、メンバーNo3の上がり時計には驚くだろう。ダービーの1~3着馬を上がり時計だけでも上回れば、徹底した待機策とはいえ価値ある数字。それ以外のレースでも最速か、メンバーNo2の上がり時計という鋭さ。これまで5回の最速上がりを経験して極限のスピード勝負でも瞬発力でも対応可能な切れ者のスピード型というイメージが定着しつつある。サウジアラビアRCはメンバーNo2より0秒7も速かった脅威の最速上がりでレコード決着の2着が真骨頂。千八のスプリングSは皐月賞馬のエポカドーロを最速上がりで差し切っている。古馬の初重賞挑戦だった前走でも貫禄の最速上がり。千八で極限の時計と瞬発力に対応できれば、得意の距離なら自信を持って挑めるだろう。高いマイル適性で古馬相手にスピードも瞬発力も互角以上。少なくても昨年の3歳時のペルシアンより凄みを感じる3歳馬だ。

狙いたいのはケイアイノーテック。とにかく前走は驚いた。徹底したマイル路線から未知なる千八挑戦。しかも相手が一線級の古馬に初挑戦で0秒4差だから価値を見出せる。道中はスローとはいえ、余力十分の立ち回り。追い出してからも確かな伸びだった。残り150で2着ステルヴィオが外から並びかけた際に前が狭くなってひるまなければ、もっと際どいレースだった。3着キセキ、4着ステファノスより脚色優勢。最速上がりより0秒4遅いものの、多少の不利がありながらメンバーNo2よりわずか0秒2劣っただけの上がり時計No4の数字は胸を張れる。もうひと回りの馬体成長があってよかったが、それでもディープ産駒の3歳馬らしい成長具合をしっかりと感じ取れた。距離にも瞬発力勝負にもメドを立てて、叩き2戦目で千六(321100)へ条件好転。昨年は3歳馬が掲示板に3頭という快挙を今後の傾向が変わりつつあるシグナルとして受け取る。

アエロリットは乗り替わった前走で生まれ変わった。スローでもハイペースでも番手だけに固執してきた日本人騎手とは違って、流れに応じて緩急自在。超高速馬場で逃げ馬不在のメンバーならばハナへ行くことは当然の選択だった。レコードにわずか0秒3だけ劣る快時計。自身3度目の上がり33秒台以下を千八で決めたことも心強い。千八(210000)から千六(140110)でマイラーとしては意外な取りこぼし連発でも、ここでは持ち時計No1。千六1分32秒台以下を3度もマークした絶対スピードで名手配置ならば数字どおりに信頼できる。
死角があるとすれば千八⇒千六ということか。マイルCSに向かうと表明した時点で自信の本命候補だったが、毎日王冠とマイルCSは意外な相性の悪さが浮き彫りになっていることがわかってひとまず評価を下げただけ。過去10年で同じ年の毎日王冠を使ってマイルCSに挑んだ馬は26頭、36回で(2224323)。
08年2着
スーパーホーネット(毎日王冠1着)
09年1着
カンパニー(毎日王冠1着)
11年1着
エイシンアポロン(毎日王冠4着)
12年2着
グランプリボス(毎日王冠6着)
14年3着
グランデッツァ(毎日王冠5着)
15年3着
イスラボニータ(毎日王冠3着)
馬券に絡んだ馬がたったこれだけ。

スーパーホーネット(08年毎日王冠1着)
スマイルジャック(10年毎日王冠4着)
ミッキードリーム(11年毎日王冠3着)
リアルインパクト(11年毎日王冠2着)
クラレント(13年毎日王冠3着)
サンレイレーザー(14年毎日王冠2着)
ダノンシャーク(15年毎日王冠4着)
トーセンスターダム(15年毎日王冠5着)
サトノアラジン(17年毎日王冠2着)
などマイルのスペシャリストがあっさり取りこぼしている。

毎日王冠もマイルCS同様にメンバーが下がっている証でもあるが、それでもこの低調さ無視できない。アエロと同じ1分44秒台で唯一同年のマイルCSに挑戦したスーパーホーネットが結果を残したことが唯一の救い。いずれにしても休み明け(230101)から叩き2戦目(020000)。ステップ的にはまったく問題ない。