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中山裏読み
関東
3R
5R6R
8R9R10R11R12R
関西
1R2R
3R5R6R9R10R11R12R
ローカル
1R3R
6R9R
12R
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中山11R

3連単フォーメーション6⇒3、5、10⇒3、5、10、7、8 (12点)

先週の馬場状態のイメージで予想した土曜日だったが、先週とまったく違っていた。結局、外差し馬場は陰りもない内外イーブンな馬場。むしろ内枠有利、直線ラチ沿い有利がうかがえたいつもどおりの馬場状態。先週の残像を消すためにも基本前々、ラチ有利を念頭に置きたい。

共同通信杯で史上初の1戦1勝馬の制覇。リアルスティールは数字的にも歴史に残した1戦となった。過去10年でNo2の勝ち時計。3年前のゴールドシップ、昨年のイスラボニータより1秒以上も速い数字にさらなる重み、凄みが伝わってくる。直線では前が壁になりかけながら、前がクリアになるとケタ違いの瞬発力。2着ドゥラメンテが鞍上の甘さを露呈して度重なる下手な乗り方だったとはいえ、並ぶこともなく一瞬にして差し切った内容は世代王者としての威厳を感じさせる。泥試合の多かった今年の3歳重賞で世代最高基準、指針となるレベルの高さ。胸を張ってクラシックへ挑めるだろう。もとより出世は確約済みの良血で兄ラングレーは二千四までクリア済みだが、母父ストームキャットから今後は相手云々より距離の適性能力の判断が重要になる。

ダノンプラチナは評価を悩ませる。馬場の悪さを割り引いても、前走の時計は微妙だ。同日未勝利より1秒2上回っただけ。上がり時計は0秒5上回っただけでどこか物足りない。2着アルマワイオリは次走アーリントンSであっさり初重賞挑戦馬に競り負け。3着クラリティスカイは次走弥生賞、4着ネオルミエールは次走アーリントンSで掲示板を外している。今年からホープフルSが重賞昇格でクラシックレベル馬が分散。単純にレベルが半分落ちたことは数字が物語っている。ホープフルSの勝ち馬シャイニングレイ、2着コメートが弥生賞で失速。未勝利並みの勝ち時計どおりの苦戦ならば、年末からガラリとレベルアップしているメンバー相手に距離延長で勝ち負けのイメージはしづらい。

見た目はマイラーのベルーフは二千で結果を残し続けているが、3走前のルージュバックに切れ負けが本来の能力基準の可能性が否めない。3走前の最後の上がりレースラップが11秒台、前2走は12秒台だからこそ差し切れたか。ハービンジャー特有の頭の高い走法。ディープ産駒ほどの切れ味はないが、いい脚を長く使える瞬発力は中山小回り攻略がひとつのキーポイントになる。前走のように直線だけの競馬でなく、3角過ぎからペースアップでも器用に立ち回って直線勝負に持ち込めるかどうか。本番を見据えた乗り方で真価を問いたい。

ミュゼスルタンは2歳夏の骨折からようやくここで復帰する。昨年暮れに帰厩しながら復帰が3月。大事な時期のブランクだけにレース経験は大事だが、経験は捨ててそれよりも先を見据えたローテーションにこだわった。距離経験は千六まで。見た目も当時はマイラーそのものだっただけに、この英断が裏目に出る可能性は高い。アヴニールマルシェよりマイラー色の強いスピード型のイメージが強く、ダービーか、NHKマイルのどちらかに選択が迫られるとしても、経験を積ませず本番前の大事な一戦としては強調材料に乏しすぎる。すでに新潟2歳S上位馬は総崩れ寸前。2戦2勝のリアルとはまるで内容が違っている。クラシックシーズンに時間的に間に合っただけというイメージしかない。

ミュゼがある程度人気ならば、距離を経験してきたブラックバゴダノンメジャーの存在がますます大きくなる。ブラックはスパッと切れる脚はないが、とにかく息の長い末脚に特長。デビュー戦は直線でフラつく若さを露呈していたが、見事な転化で成長し続けている。前々走は勝ち馬より0秒7も速いメンバーNo2の上がり時計、前走は最速のベルーフソールインパクトより0秒2劣ったメンバーNo3でディープ産駒顔負けの切れ味だった。いずれもスローの瞬発力だが、パワーを求められると厳しくなるディープ産駒とは対照的に条件好転のバコ産駒。荒れ気味の馬場はまさに絶好の舞台となった。

ダノンはツキがない。結果的に前走は最悪なスイッチ。故障と勘違いして大事な時期の大事な一戦を棒に振った。ペース音痴の鞍上配置で必要以上に控えて届かないレースが続いても同じ前任騎手の鞍上にこだわったため、このままでは大目標であるダービー出走が危うい立場。メンバーNo1の上がり時計を誇るが徹底待機ではディープ産駒に切れ負けが現実で、積極的に動けるかどうか。

キタサンブラックには魅力を感じない。大物感どころか、まったく走るイメージの浮かばない馬体の悪さ。大逃げの特異な隊列になって第二集団の前残りとなった前走は時計ほど中身のない内容となっている。一気の相手強化で壁は厚い。