18⇔2、16、3、10⇒
2、16、3、10、12、15 (40点)
18-2、16、3-
2、16、3、10、12、15、6、5、1 (21点)
世代交代はまだ早い。古馬の底力はまだまだ3歳馬を軽く上回っている。中でもヌーヴォレコルトは頭の下がる実績を残してきた。馬券を外したのがこれまでわずか3回だけ。その3戦の内訳はデビュー戦で0秒3差、3走前で中距離路線からいきなり久しぶりのマイルに戸惑った0秒6差。前々走で牡馬相手のGⅠ0秒3差。いずれもはっきりした敗因があるだけに、牝馬限定戦になれば必然的に主役へと返り咲く。
デビュー4戦目から10戦連続して重賞ローテーションで、オークス勝ちや桜花賞0秒1差の3着。秋華賞、エリ女の同タイム2着が含まれた重賞(341011)は牡馬通用レベルで大きく胸を張れる。極限の瞬発力に課題を残しているハーツクライ産駒だが、道悪から完全回復が見込めない馬場状態はまさに理想的。上がり時計を単純比較でメンバーNo11の瞬発力には不安だけしかなかったが良くて稍重、悪いままなら重馬場までの状態。各馬が馬場を意識しすぎるとスローになりやすく、前々で攻めるこの馬向きの流れになることがイメージできる。力でネジ伏せるような派手さはないが、どんな流れでも戸惑わない器用さは人気上位馬で唯一兼ね備えている絶対的な武器といえる。
ラブリーデイを物差しにしても十分に計算が成り立つ。宝塚記念ではラブリーには斤量2キロ減で0秒3差。上がり時計は0秒1下回っただけ。対して京都大賞典で3キロ減だったラキシスは上がり時計が0秒2下回って着差は0秒4差。少なくてもラキシスより中身の濃いことが数字に表れている。
休み明け(220001)から叩き2戦目(011010)。中山(110000)から京都(020000)など微妙な数字になるのは大一番になるローテと内回りだったから。いずれにしても叩き3戦目で挑んだ昨年よりダメージは確実に少ない。GⅠ2勝目はすぐ目の前。
同じ古馬でもラキシスの取捨は迷う。中途半端なローテーションがアダになってスランプ入りの可能性も否めなくなった。GⅠを叩き台にして力の入った前々走は掲示板ギリギリ。賞金加算が最低条件だった前走は馬体がギリギリ。ヴィクトリアM惨敗後に休養入りして休み明けオールカマー2着⇒エリ女1着となった昨年のローテとは雲泥の差で、使うごとに調子を崩している今年は血統的なものだろう。2度上昇カーブのないディープ産駒特有の落ち目のバイオリズム。抜け出すためには相当な荒療治が必要になっている。以前からすっきり映る馬体に特徴でも、前走の16キロ減は数字どおりに減りすぎ。精神面に加えて肉体的にも驚くような昇り目が見込めないのが現状となって、ますます扱いにくくなっている。時計と瞬発力が求められるレースに弱さを露呈し続けているディープ×ストームキャットだけに恵みの雨、道悪になることだけが唯一の救い。
牝馬に限らず、牡馬でもダート路線でも世代レベルの高さは実証済み。3歳馬の活躍はこれからますます強まることは避けられない。女王ミッキークイーンは不在でも、粒揃いのメンバーが揃った。まずはクイーンズリング。2歳時の競馬から距離延長が微妙なイメージが強く、オークス9着でいくらか視界から外れたが、前走の2着はフロックでない。振り返れば納得走りだった。桜花賞4着は2着馬に0秒1差。オークスは直線大ロス覚悟で外へ出す意識が強すぎた。馬群を割ってくるようなコース取りならもっと際どい1秒差で2着ルージュバックと上がり時計は同タイム。前々走は典型的な追い込み競馬でいつもより積極策が裏目に出た5着だった。確かにGⅠでテンパッた鞍上の逃げ馬が超ハイペースに飛ばしてこの馬向きの流れになったとはいえ、1分56秒台は3歳馬としては破格の数字。レースレコード決着をほぼ直線だけの競馬で最速上がり、同タイム2着は勝ち馬並みの価値があるということ。上がり33秒台以下1回だけの瞬発力不足、裏付けのない距離延長など、数々の試練を古馬初対戦のGⅠで勝ち負けを求めるのは少し無理があるか。ひとまず展開頼りで連対目標。
タッチングスピーチには正直拍子抜けだった。勝ち負けよりも中身の問題。確かに後方一気で決まるような馬場でなかったが、それでも上がり時計は物足りない。徹底待機から直線だけの競馬で最速上がりに0秒3も劣ったのはどうにも納得できない。馬体増が当然と思われたステップでまさかの馬体減。すっきり映る馬体からギリギリに映る体型になったことが少なからず響いたか。いずれにしても激走続きの厳しいローテーションに耐えられるスタミナがあるかどうかがカギとなる。馬体減が止まらなければ見限ることはできるが、木曜日の時点でわずか2キロ増は厳しい。
人が替われば馬が変わる。スマートレイアーの前2走でニューバージヨンを披露した。とりわけ前々走はイメージ一新の積極策。超スローとはいえ、前々で捌いて一瞬にして抜け出したレースぶりは、それまでの鞍上がいかに下手に乗っていたかの裏付けにもなっただろう。能力そのものは楽に重賞級。前走も休み明けが響いた直線追い出してからのモタつきだったが、残り100からの勢いはまさに絶好調時をにおわせる切れ。昨年はキャリア最高体重となった12キロ増の大誤算で不完全燃焼ならば、理想的なステップで色気が出てくる。キャリア5戦目の秋華賞2着は1分58秒台。二千二までなら十分に太刀打ちできるスタミナを兼ね備えている。絶対的な自信のある阪神(500101)に対して直線500メートル以上の東京、新潟(120102)。京都(0100001)が示しているように直線は短すぎても長すぎても良くない可能性も否めなくなったことでいくらか割り引いた。
ノボリディアーナの前走は意外そのものだが、改めて瞬殺できるような末脚がないことの裏付けにもなった。前走はまさにいい脚をいかに長続きできるかという流れ。スローのラップを刻みながら、最後の上がりレースラップは12秒台という平凡さが、切れよりも底力を問われる凡戦レースだったことが示されている。前走で自身の上がり時計ベストと同タイム、千八以上で初の33秒台突入だが、単純な上がり時計比較ではメンバーNo11が鋭さ不足を如実に表している。稍重(100002)、重(000001)。雨が降っても能力的に大きく前進することもなければ、ひとまず距離経験レベル。
ルージュバックには魅力を感じない。先を見据えるしかない追い切り不足がすべての要因だ。札幌記念を目標だったが、熱発で一頓挫。実質2本だけの追い切りで古馬相手のGⅠで通用するとは到底思えない。イメージもデビュー当初より随分変わってきた。デビュー戦はムチ1発で上がり32秒台、2戦目は馬なりでレコード勝ち、3戦目はムチ2発で牡馬相手に重賞勝ち。納得の桜花賞1番人気だったが、楽な勝ち方ゆえに厳しい競馬の経験不足がモロに露呈して人気を裏切ってからがトーンダウンの始まり。ごく標準的にモマれた程度で掲示板を大きく外す9着がモロさ同居の証そのものか。前走も直線入口で勝ちを意識できた絶好の手応えから追い比べにもかかわらず競り負けて最後は苦しがって少しヨレ気味になったことでますますイメージは悪くなった。"世代トップ"ではなく、"トップレベル"の3歳馬まで落ちぶれたか。未知なる馬場状態となって課題の長距離輸送では手探り感が否めない。 |