11、7、5⇒11、7、5、12⇒
11、7、5、12、1、13、3 (45点)
11-7、5-
7、5、12、1、13、3、10、14、18、4 (17点)
11⇒7、5、12、1、13、3
7⇒11、5、12、1、13、3
馬自身の道悪巧拙も大事だが、鞍上の見極め力はもっと大事。見事に2つともにはまったエアスピネルの前走はとにかく強かった。直線まで馬群でじっくり我慢。逃げ先行馬が4角を待たずに外へ外へとコース変更していった判断の悪さもこの馬にとって好転した。4角前に前がクリアになる絶好の展開。何も仕掛けないでロスなく入口先頭。直線に入ると一気にラチから離れて外へ出しに行ったこともベストの選択だった。内目を選択する馬もいたが、終わってみれば内はまったく伸びず、外差しの馬場状態。道悪上手な馬が最善のコース取りに導かれて軽くしごくだけで残り1ハロンまでに勝負を決めている。残り100でいくらか2着馬に差を縮められたが、それでも着差以上の余裕勝ち。4歳馬の完成形を十分に感じられた。
キャリア(423230)はすべてのクラシック三冠レースが含まれているから恐れ入る。クラシックまでは背伸びをして古馬になって距離志向を強化。よくあるマイラーのローテーションでも、これまで大成しない馬も多数存在した中での安定感が良血らしさを物語る。前走がマイル王者へのターニングポイント。
近年のスプリントは単純なスピード勝負ではなくなっている。無謀な暴走逃げ馬の存在など遠い昔話。各馬がどれだけ脚をためられるかの我慢比べという表現がしっくりくるだろう。とにかく瞬発力の凄さがそのまま結果に直結する。スプリンターズSもGⅠとしては超スローに近い流れだった。直前の1000万より前半3ハロンで0秒5、4ハロンで0秒3も遅いラップ。スプリンターズSの最速上がりは勝ち馬より0秒3も速かった32秒7でも10着止まりからも、置かれた馬には厳しい流れだったことがうかがえる。いずれにしてもスピードと瞬発力、器用さが求められた条件でレッドファルクスは着差以上の強さ。単調なスプリンターではないことは戦績からも証明されている。千六(001001)でも安田記念は直線でスムーズに捌けば勝ちが意識できた悔やまれる内容だった。実質残り250だけの競馬で0秒1差は勝ち馬以上の中身の濃さ。エア同様に道悪は鬼。荒れ気味馬場は願ってもない条件で、スプリンターズS連覇の底力があれば手薄なマイル路線でも抜けた存在になる。
サトノアラジンの前走はスタート前からあきらめていた。前々に行きすぎても後方で置かれすぎても手も足も出なかった馬場。さらにラチから近すぎず、離れすぎずという好走が限られていた。スタート直後からかなり置かれて、ラチからもかなり離れたコース取り。馬場を見極める能力が鞍上にまったくなかったか、始めからレースを捨てたかのどちらかに絞られることがわかるだろう。いずれにしても前走は完全度外視。レコード当然の馬場だった安田記念は過去10年でNo2タイの1分31秒台決着にマイラーとしての資質の高さを証明している。上がり33秒台がわず5頭だけの中で最速上がり33秒5。額面どおりに受け取れる持ち時計と瞬発力勝負の絶対的な強さ。2年前のマイルCSは3番人気で4着だがこの時点で重賞未勝利。昨年は1番人気3着だが、勝ち馬の決勝戦手前の斜行で大きな不利を受けた事実。まともなら楽に3着以上もあったレースならば、単純なレフティーではないということ。通算(853326)で最速上がりを使った際は(720000)。不発に終わらなければ常に勝ち負けレベル。鞍上の"GⅠイップス"が唯一の不安材料となる。
イスラボニータはエアと違ってマイラーにもかかわらず、中距離路線で引っ張れるだけ引っ張ったことが古馬重賞勝ちが1つだけという完成度の遅れにつながったか。ダービーも含めて重賞2着は実に6回。名手とのコンビでもこれだけ勝ち切れない勝負弱さはもはや天性の弱さで人気になるほど妙味がなくなっていく。パンパンの馬場より荒れ馬場歓迎。単純な上がり時計比較でメンバーNo7の数字にも表れている。千六(241011)、京都(111000)。持ち時計はNo6。コースや馬場に減点はなくても、数字的にGⅠ馬としての威厳は感じられない。
ペルシアンナイトは鞍上だけでここまで人気となった。数字的にはまったく強調点を見出せないのが現実。千六(201010)で持ち時計はこのメンバーNo17、単純な上がり時計比較もNo14。道悪の前走で道悪の巧拙差が浮き彫りになれば、良馬場でも荒れた馬場でも通用する根拠が浮かばない。古馬相手ではキャリア2戦目。大外枠というさらなる負荷がかかれば惨敗しても驚かない。
勢いある3歳馬でもさすがに古馬のマイルGⅠでは壁を感じさせる。サングレーザーの現状は経験レベルだろう。千六(012001)で持ち時計はしんがりNo18。500万卒業が4走前という経験値の低さも足を引っ張っている。前走は馬場を割り引いても平凡な時計。4戦連続の最速上がりという瞬発力にまったく怖さはない。
人気馬でも死角が見え隠れ。相手なりに走れるヤングマンパワー、忘れた頃に走るガリバルディでも絶対的な差はない。単純な上がり時計比較はいずれもこのメンバーNo5。重賞入着レベルの馬が一番勝っている距離でここまで人気が落ちれば妙味十分。 |