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(11/30)ジャパンカップ

ディープスカイは天皇賞で評価が一変した。上位4頭の中で一番収穫があったのは3歳馬のディープだろう。古馬一線級にどこまで通用するかが焦点だったが、驚くほどの持ち時計がない現状にもかかわらず、金星まであと一歩の内容。現役最強レベルに到達したことの証明にもなった。マイラー色の強いスピード型が二千→二千四百でひとつの試練だが、数字以上に完成度の高い3歳馬であることも事実。東京(2210)のベストコース、早い回復力。なにより一戦ごとの成長が見込める時期が重なれば、十分に勝ちを意識できる条件は揃っている。いつもどおりの追い切りを消化が体調の良さの証。馬体減がなければますます自信度が上がる。

天皇賞がレコード決着。少なくても牝馬のウオッカにとってこれほどまでに過酷なローテーションはない。2戦連続の長距離輸送で究極のレース。たとえ余力があっても勝ち負けまでが厳しい相手関係で、前走よりもさらに評価を下げたい。結論からいえば、直前軽めの追い切りで見送り決定。
極限のスピードと瞬発力が求められた天皇賞は、結果的にベストポジションだった。逃げていたダイワスカーレットはいくらか速め、後方一気だったカンパニーでは仕掛けが遅いという位置取り。ディープスカイと同じように中団待機が理想的な位置取りだったのは、メンバー中4、6番目程度の上がり時計で2頭が1、3着を確保したことからもうかがえる。極限のスピードとスタミナを求められるジャパンCで中心馬としてはどこか頼りない。二千二百以上で(1004)。いぜんマイラー評価は変わらない。

メイショウサムソンにとって武豊騎手への乗り替わりが大きな転機となっていた。明らかにマイナスに作用したスイッチ。あれだけ人気になりながら、わずか1勝だけに終わった戦績が相性の悪さを物語っている。以前は唸るような折り合いで鞍上が苦労していたが、最近は優等生的な折り合い上手に変身。乗り替わり当初は好感に思えていた仕草が良績を残せないひとつの要因だろう。すでに武豊騎手に染まってしまったサムソンが、久しぶりに主戦石橋守騎手で元の姿に一変することは難しいが、これまでよりも勝ちを意識できるコンビの復活であることは間違いない。

アサクサキングスもまだ見限ることはできない。前走はまさかの好位待機だったが、東京コースに良績のない鞍上のテン乗りではマジックを求めることは酷だった。数々の馬を変身させてきた鞍上に乗り替われば鬼に金棒。叩き2戦目の理想的なステップになって菊花賞馬の意地がみられそう。本質はスタミナ勝負に強い先行型。早め早めの攻めがしっくりくる。

オウケンブルースリは休みのないローテーションだけが不安材料になった。京都コースでご法度の3角すぎからマクり競馬を制した菊花賞は着差以上に強さが感じられたが、いくら若い3歳馬といってもデビュー以来休みのないローテーションでは見えない疲れ、ストレスの爆発が心配になる。中間の物足りない追い切りがポカの予兆か。気配をみたい。

マツリダゴッホは決して左回りが走らないわけでもない。直線の長さがネックになっているだけだろう。鞍上は徹底した早仕掛けで完成された先行馬。東京コースでまったく勝つイメージは浮かばないが、状態そのものは悪くないグランプリホースならワイドの穴馬として一考。

年々、香港に一流馬が流失しているジャパンCで今年はますます外国馬のレベルが低くなっいる。まったく時計勝負に良績のないメンバー。二千四百2分27秒台の持ち時計で日本のコンクリート馬場での一変は考えられない。

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(11/29)京阪杯

逃げにこだわらず、初のスプリント戦で見せ場十分。ダンツキッスイはイメージ以上に千二適性が高いことが前走で証明された。自分の形になれば厳しい流れでも1分7秒台が計算できるスピード。千六でディープスカイを完封実績がある期待馬の素質開花は近い。ビービーガルダンは一歩ずつ階段を昇って地力強化してきた。前走のGTで0秒2差3着が現状の能力基準。千二(5321)は安定した1分8秒台の時計からも胸が張れる。

ファリダットは常に人気先行の素質馬で、前走は明らかに実力が伴ってなかった。古馬重賞を経験してどれだけパワーアップしてくるかが焦点。ウエスタンダンサーは先行差し自在に動いて安定感のある勢いが脅威。スプリングソングは条件さえ合えばとにかく崩れない。千二(3010)は強敵相手に経験不足だが、GVならば展開ひとつ。マヤノツルギは重賞2戦目で軌道修正。実績上位のコパノフウジンタマモホットプレイマイケルバローズは時計がかかった際。

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(11/27)兵庫ジュニアグランプリ

前走のレコード勝ちで改めてスプリント適性の高さを証明したスーニが3連勝を決める。前走でも余力十分の勝ちっぷり。小回りコースでさらにレースがしやすくなった。アースリヴィングは未完成な馬体で圧勝。一気に相手強化だが、絶対能力に注目。チョットゴメンナナリタカービンの先行勢よりも、好位差しを経験済みのメイショウローツェ

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(11/26)浦和記念

過去2年のジャパンCダートで3、2着のフィールドルージュが今年のジャパンCダートを見送った。それだけ目標にしてきたという浦和記念。二千以上の距離(2110)でひと叩きの理想的なステップなら負けられない。主戦が戻って3走前の積極策が復活する。

スマートファルコンは折り合い難を抱える若駒で距離がすべてのカギを握っている。恵まれた54`、レベルの高い世代でも二千百→千四→二千のローテーションが不安材料。ルースリンドは追わせるタイプで微妙な初コンビとなるが、JRA交流戦は5、5、2、4、12着。前々走以外がすべて掲示板の渋太さが魅力。

得意の距離で勝ち切れないトーセンブライトはゆっくり下り坂。マズルブラストは交流重賞でまったく手も足も出ない内弁慶。ローテーション的に厳しいアンパサンドナイキアースワーク

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(11/24)福島記念

やはり道悪巧拙が大きなポイントだろう。初コースのタスカータソルテにとってこの相手で58`は有利だが、あくまで良馬場での話。モロさ同居の差し馬はサバイバルレースにプラスがない。使えるところはすべて使ってきたスウィフトカレントは、浮上のきっかけさえつかめないのが現状。

重賞馬に死角があればコース適性の高さと道悪の実績を信頼したい。いずれも良績があるグラスボンバー。福島のスペシャリストのレオマイスター。1戦1勝でもマイネカンナブレーヴハートはコース適正の高さがうかがえる。勢いが止まってきたマイネルキッツはいくらか割り引きで、平坦のパワーが要求される条件は悪くないフサイチアソートを穴に一考。

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(11/23)マイルチャンピオンシップ

スーパーホーネットは強さとモロとが同居している癖馬。天皇賞制覇のウオッカに圧勝、ギリギリの距離千八だったことを考慮すれば価値ある前走だったことは間違いないが、1〜4着まで道中ラチ沿いで折り合った馬が独占した事実。それだけ展開に恵まれたということで、どこかスキのあるように感じる不信感は前走圧勝でも払拭できない。
クラシックの不振は基準外としても、その後マイルのGTは9、11、2、8着。理想的なステップと胸を張れる持ち時計から掲示板を外すことのない力関係でこの結果。前々走の安田記念も勝負どころから怪しい手応えで、4角手前ではすでにギブアップ状態になるほど流れに乗れなかった。改めてレースを振り返っても末脚不発に終わる理由がみつからないことが本質気分屋の象徴的なレースということか。京都(3111)だけが頼り。
昨年のマイルCSは直線半ばでダイワメジャーを交わす勢いがあったが、ゴール直前には完全に止まった一瞬の脚。最高の展開になった前走から、いきなり乗り方に工夫が必要な大外枠を引いた微妙な1番人気。

狙うのはショウナンアルバの大駆け。能力が底知れぬことを前走で証明した。スタート直後から控える競馬に徹して向正では行きたがる仕草。鞍上がなだめるのに苦労しながらも、4角では絶好の手応えでスムーズな折り合い。直線入り口で一気に先頭と差が詰まったが、前がモロに壁となってまったく追えなかった大きな不利でレースが終わってしまった。結局ムチを使うことなく最速上がりがスケールの大きさで、マイル前後がベストのスピード馬として評価を固めていい。少なくても下手に乗った皐月賞、距離の合わなかったダービーなど、クラシックの不振は完全に度外視できる。前走からのいいリズムで枠順からも鞍上が以前のような無謀な大マクりは常識的にない。腹をくくって直線勝負。

7歳ながらカンパニーは絶好調に近い状態でGTに挑める。前走はひと叩きで馬体回復。職人騎手が徹底した追い込み策に構えて大駆けを狙っていた。道中は離れた最後方。終始ロスのない立ち回りで、直線でも前が壁になることなく、ごく自然に馬群を割ってきた。残り1ハロンまで差し切れるような瞬発力だったが、さすがにレコード決着で直線一気は難しいということ。最後は他馬と同じような脚色になってしまったが、それでも千八、二千で連続33秒台の鋭さは今までにない変身ぶり。一時の前々競馬で好走した刺激か、ますます鋭さに磨きがかかってきた。とにかく鞍上との相性の良さは抜群。千六(3005)はスタートミスからリズムを崩した2年前の安田記念を除けば、すべて掲示板で負けても0秒3差以内。絶対的に自信のある距離で最速の持ち時計ならば主役は譲れない。

スマイルジャックがむなしい長距離挑戦から、いよいよ血統どおりのマイラー路線へ。まったく流れに乗れなかった前2走は完全に引っ掛かった最悪の結果で、明らかに距離の壁を感じさせていた。スタート直後から控えることに苦労するほど行きっぷりの良さ。デビュー3戦連続の千六は1、2、2着。2度の2着がいずれも同タイムで、ほぼパーフェクトの距離実績になっている。バテそうでバテなかったダービーが秘めた能力の高さ。距離長い二千四百、ディープスカイ相手に大金星まであと一歩だったことは、マイラーとして割り切っていただけに驚きそのものだった。叩き3戦目でスピードを生かせるマイル戦。逃げ争いの直後から折り合える自在性を含めて侮れなくなった。

スズカフェニニックスはどうやら年齢的な衰えが見え隠れしてきた。乗り替わりで刺激がほしかった前2走だが、いつもの届きそうで届かない歯がゆい競馬のまま。徹底した追い込み策でも、強引なマクりの奇襲策でも同じだったことで天井がますます近づいただろう。今年はいぜん未勝利。33秒前後の瞬発力を使えても、相手がさらに上の鋭さでは仕方ない。4角でほぼ同じ位置取りだったエアシェイディに追い負けた安田記念から、千六も微妙な距離なってきた。

サイレントプライドはレース巧者らしい内容で久しぶりの重賞を制した。前々有利の馬場で前残りの流れ。文句なしの位置取りで絶好のタイミングで抜け出せば、勝って当然といえる勝利だった。追い出しを我慢できる十分すぎる手応えの良さでも、ゴール直前には失速気味になる一瞬の脚がGVレベルの証。GT初挑戦での好走がどうにも浮かんでこない。

ブルーメンブラットは千四ベストの評価がいぜん変わらない。前走千八でカワカミプリンセスを差し切ってもだ。徹底した牝馬路線で結果を残してきただけに、やはり牡馬混合のGTで人気になるほど実力が伴っているとは思えない。昨年から11戦して7戦が牝馬限定戦。4勝中2勝だけが牡馬相手では強調点に乏しい。牡馬を負かしたオーロCでさえ、2着馬と4.5`の差があったハンデ戦。一線級相手の牡馬にはまったく結果を残してない実績で、惨敗しても驚きはない。

エイシンドーダーはいよいよ年齢的な衰えがはっきりしてきた。前走は8`減の誤算を割り引いても不甲斐ないレースぶり。完全な鋭さ不足で馬券にも絡めないジリっぽさは、明らかに前々走と質が違っている。バテててはないが、切れる足もないというレースぶりに、短い期間での一変が難しいことを物語っている。

前走より逃げ先行争いが厳しくなるローレルゲレイロマイネルレーニアより、前走は内でゴチャつくことがなければ差し切っていたリザーブカードが魅力。

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(11/22)東京スポーツ杯2歳ステークス

ススガワグナーは2歳離れしたレースセンスが魅力。時計こそ大幅な短縮はできなかったが、前走の2着馬イグゼキュティヴが札幌2歳S2着で、札幌組の大将格としての位置付けができる。スタート直後に気難しい一面をみせたが、道中は逃げ馬の直後でがっちり折り合うレース内容。4角手前から追い出すとエンジンのかかりは遅かったが、それでもゴール直前の切れ味は他馬を圧倒していた。幼さを残して着差以上の完勝に感じられる底力。直線の長い東京コースで能力全開になる。

もちろん、1戦1勝の馬にもチャンスはある。ナカヤマフェスタの前走はデビュー戦と思えぬ内容だった。直線で前が壁。まず内を選んだが、そこでも追えず。内から再び外へ出すロスがあったが、ラスト100で抜け出してからの切れ味は圧巻の瞬発力だった。2着馬の勝ちパターンを打ち破る豪快な逆転劇なら重賞でも遜色ない存在になる。

ブレイクランアウトも同じような前走内容。直線で完全に前が壁になってまったく追えない不利。直線半ばでは最後方まで下がるロスだった。大外へ持ち出してようやくエンジン全開で脚を余す内容なら負けて強し。前半の掛かり気味だった折り合いをどう修正するか。馬体ももうひと回りほしい。

ヒラボクエクセルは時計を度外視して狙う。前走は超スローペースで平凡な勝ち時計だが、ラストのラップは2連続で10秒9。追い出してから一気に突き抜けた反応の良さが一流の裏付け。サンカルロの前走はレベルが高い。追い比べで制した相手が次走圧勝。3着馬と0秒7差からも、いかに2頭が抜けた存在だったのかがわかる。逆手前だった前走からまだ良化余地。ラチに頼って抜け出してくるか。

ダノンカモンは最速上がりで2連勝だが、もうワンパンチほしい。前走も抜け出すまでは速かったが、そこからの伸びが今ひとつ。確かに上がり33秒8は数字的に立派でも、2着馬が次走500万で凡走したケイアイライジンではレースレベル自体が微妙になってくる。課題は多い。

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(11/16)エリザベス女王杯

カワカミプリンセスの前走は予想できなかった敗戦だった。確かにスタート直後に掛かり気味の折り合いになったが、それでも4角では追い出しを我慢するほど手応え十分。馬場も前々有利になっている緑のじゅうたんならば、間違いのない勝ちパターンだった。まさか同斤量のブルーメンブラッドにあっさり差し切られる不甲斐なさは、ケタ違いの瞬発力で勝ち上がってきた3歳時とはまるで別馬のように変わっている。4角で隣の馬にぶつけて抜け出すスペースをつくるという、あまりにも雑な乗り方だった前々走は騎手の未熟さがすべてと思っていたが、同じような失速ではこの馬の特性の可能性も否めない。ここでも単勝が確約されている絶対的な存在になる1番人気馬でないことは事実。本番前に追い込みに徹した乗り方がみたかった。いぜん半信半疑。

今年2戦のベッラレイアは調整ミスで細身の馬体のまま走るという最悪なステップ。リフレッシュ効果で馬体が戻って、ようやくこの馬本来の瞬発力が戻ったのが前走だった。馬場も流れも典型的な前残り競馬から、33秒3の鬼脚で駆ければ休み明けとしては上々の試運転。スローの流れでもまったく折り合いを欠かないレースセンス。終始窮屈な競馬になって直線半ばでようやく馬群を捌いてカワカミより上回る瞬発力。ここまで見せ場十分のレース内容ならば主役としての資格がある。勝ち馬に次ぐNO2の上がり時計が完全復活のシグナル。少ないキャリアで上昇度は3歳馬並み。

牝馬限定戦になれば、古馬と3歳馬はクイーンSからもほぼ互角であることがわかる。ようやく乗り替わったリトルアマポーラは魅力ある。何度もミスしてもたった1度の重賞制覇で遅すぎた"英断"。前走が新人並みの騎乗ぶりでようやく陣営も吹っ切れたか。スタートミスから後方待機は納得できても、できるだけロスのないように乗ろうとはまったく頭にない。何の工夫もなく、当たり前のように4角で大外ブン回し。京都内二千のGTで最速上がりの瞬発力でも届くはずがない。3歳牝馬三冠で0秒2差、0秒5差、0秒3差。職人ルメール騎手で新たな一面を引き出せる。

ムードインディゴの前走は同じ馬体重でも前々走と違って細く映らなかった。道中は勝ち馬の直後、ラチ沿いをスムーズな折り合いだったが、直線での進路の取り方が勝敗の分かれ道となる。いくらか捌くのに苦労した外を選択。対して勝ち馬は徹底した内狙いが奏効して、スムーズに馬群を捌いてきた。内をついても微妙だったが、それでも着差を考えれば悔まれる一戦だったことは確か。ゴール直前の勢いはほぼ互角なだけにますますここでは力が入る。内から外コースへ条件好転。タフな馬場になればリベンジ可能。

大穴候補にピサノジュバンを一考。前走は数多くの誤算があった。まず16`増の馬体。あれだけびっしり追い切ったが、厳しいローテーションの中で増えていたことに驚いた。さらにレースではスタートを決めたのに決め打ちのように控える消極策も誤算のひとつ。瞬発力にまるで結果を残していないダートに良績集中の先行馬が、いきなり後方待機では首を傾げたくなる。それでも初距離の芝で34秒台の瞬発力は立派。同じような位置取りで脚をためていたレジネッタと同タイムの上がり時計なら、芝という条件だけで見切ることはない。雨を待つ。

秋華賞は折り合い重視で挑んだが、完全な鋭さ負けとなったレジネッタは距離の壁がはっきりした。マイネレーツェルは折り合いを欠いて不発に終わればマイラー色が強いということ。エフティマイアも勝負どころから手応えが怪しくなるような行きっぷりの悪さでは展開に恵まれたことがすべて。別路線となったボルトフィーノも千六までの距離経験で、血統もバリバリのマイラーなら狙いづらい。レインダンスの前走は前々で攻めた馬が絶対的有利な馬場と流れ。完全復活とは言い切れない。

雨量が多くなれば、外国馬の2騎が脅威の存在となる。いずれも小柄な馬でトレラピッドはフランス時よりも馬体が減っているということならば、追い切りで一応の動きを示したフェアブリーズか。

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(11/15)京王杯2歳ステークス

レベルの高い新潟2歳4着のエイシンタイガーはその後2、3着でも評価が落ちることはない。前々走は勝ちパターンだったが、相手に二の足を使われて惜敗。前走は12`増の誤算で、前半に掛かり気味の折り合い。さらに4角で外からスムーズにマクった上位2頭に対して、終始窮屈なレースぶりになったことが響いた。直線半ばでようやく馬群を捌いて最後は脚を余して同タイム3着。ゴール直前の瞬発力は軽く1、2着馬を上回っていた。スタートセンスの良さ、抜群の反応、千四(1120)ならここでも崩れることはない。

前走は4角で勝利を意識できた手応えながら、終始逆手前でゴール直前に失速したダブルレインボーは頼りない。フィフスペトルは休み明け、距離延長、坂のあるコースなどクリアしなければならない課題が多い。スタートが決まらないパドブレ、追い込み馬として完成されてきたアイアンデュークは展開負けを覚悟。トップオブピーコイは千二ベストか。逃げ差し自在に捌いて2戦連続で最速上がりだったスパラートは逆転も可能。

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(11/9)アルゼンチン共和国杯

アルナスラインが心機一転。新しいコンビで完全復活する。脚質と納得か、仕掛けの悪さと非難か。いずれにしても菊花賞後は勝てるレースを取りこぼしている。アサクサキンクズを基準にすればGU程度なら常に勝てる能力。東京(1100)のコース適性の高さと絶対的な自信のある長距離戦でひとまず初重賞制覇。

最速上がりを連発中のジャガーメイルは父の血を受け継いだ東京(3000)。一気に相手強化だが、底知れぬ能力は魅力。トウショウシロッコは確実に春当時より地力強化。相手なりに動いてここ3戦は3、3、2着。前々走はマツリダゴッホに0秒4差、上がり時計で0秒2差の充実ぶりが光る。

メイショウカチドキは8歳ながらキャリアは14戦だけ。3年近くの休養からようやく復活のシグナルがあった前走で色気が出る。トウカイトリックはテッポーOKの仕上がり早だが、本質が相手なりのジリ脚で時計勝負では分が悪い。オープン初挑戦のキングアーサーはローテーション、スクリーンヒーローは直線の長いコースを嫌った。壁に当たっているマンハッタンスカイ、長期休養明けとなるネヴァブションは狙いを下げた。

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(11/9)ファンタジーステークス

ワイドサファイアは1戦1勝でこれだけ人気が集中すると妙味ないが、デビュー戦はラストを流して時計、着差以上の強さで大物誕生の予感。ナムラミーティアは完成された末脚が魅力。ワンカラットシルクナデシココウエイハートルシュクルは重賞経験を生かしたい。京都千四の前走で2、3着馬のプレザントブリーズメイクデュースは展開ひとつで前走の再現。ツルマルハローはひとまず芝経験の段階か。

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(11/8)武蔵野ステークス

ユビキタスの前走は休み明けでいきなり古馬と初対戦。それでも正攻法の乗り方でJBCスプリントを楽勝したバンブーエールに0秒4差が、世代レベルの高さを示す結果となっている。とにかく3歳ダート馬は層が厚い。JBCクラシックで接戦となったサクセスブロッケン、無謀な挑戦だったとしてもBCクラシックに出走したカジノドライヴなど王者に君臨できるほどレベルが高い。短距離路線の地位を確立するためにも負けられない。

アドマイヤスバルは東京(4130)、千六(1010)の絶好の条件で初重賞制覇の期待。トーセンブライトは底力勝負になって強さを発揮してきた。エスケーカントリーは中距離で良績集中だが、千六はイメージほど悪くない条件。カルナバリートキクノサリーレは素質開花の勢いが頼り。展開を味方につけたいアグネスジェダイサンライズバッカスは最後方が指定席の癖馬。実力は認めてもスロー必至で鞍上が上手に捌く姿が浮かばない。あくまでワイド馬。

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(11/5)ローレル賞

距離はOK、理想的なステップ、流れ不問のレースセンス。ロッソフレイバーは牝馬限定戦になれば、勝ち方が焦点になるほど能力が抜けている。前走は休み明けで一気に距離延長の厳しい条件ながら、同日C3を1秒4も上回る快時計で、上がりラップはゴールへ向かうほど加速していくハイレベルなレース。母はJRA重賞ホルダーのゴールデンジャックスターリングローズの兄弟という名牝。大物誕生か。

相手にはレベルの高い道営出身馬の狙い。1戦1勝でもビービールミナスは魅力十分。デビュー戦の時計は同日同条件を勝ったワンダフルクエスト(6戦5勝北海道2歳優駿3着)より1秒も速い数字。母がGT馬メイセイオペラの異父妹も加わって夢が広がる。マルノノパールは全国区レベルでモマれてきた強み。アランフェスロマンの前走は休み明けらしい乗り方。ひと叩きでもうひと絞りが理想。

オウシュウダイアンの前走は同日C3より0秒7も遅い数字。ブラックシンフォニは0秒3遅い。シアワセノレシピは同日C2より1秒9遅い数字では時計ひとつ足りないか。アグライアコーセイの前走は2、3着馬が次走凡走で評価を落とした。

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(11/3)JBCクラシック

ヴァーミリアンにとって年齢的な衰え以外、死角らしい死角はない。地方交流に限れば6戦6勝。JRAGT2連勝中の王者はドバイ帰りの休み明けでも減点がない。2年前のジャパンCダートは6ヶ月ぶりの実戦で0秒5差の4着。昨年のJBCクラシックは7ヶ月ぶり。今回と同じローテーションのドバイ帰りだったが、貫禄勝ちしている。さらに小回りの名古屋コースをクリア済みなど初コースの順応性に優れたレースセンスが加わって、すでに勝負付けが終わっているフリオーソフィールドルージュボンネビルレコードの逆転は難しい。王者の座は安泰。

サクセスブロッケンは確かに現時点で世代最強レベルだが、果たして古馬の一線級相手に通用するかどうかは微妙だ。3着馬に2秒以上もち切ったジャパンDダービーは、時計そのものが飛び抜けた破格時計でもない。2分4秒5は歴代の時計比較で標準の勝ち時計。3走前の2着馬ユビキタスが古馬オープン特別で2着。4走前の2着馬ダイワマックワンもオープン2着が最高。相手そのものも飛び抜けたレベルでなかったことも事実だろう。未完成な馬体がどれだけ完成形に近づいたか。ひとまず胸を借りる。

フリオーソは主戦に戻って距離延長なら巻き返せる。中距離戦でハイペースからの残り目が好走パターンとして固まった先行型。千八の羽田盃が2着だったように、千八の瞬発力勝負はどうにも分が悪い。それでもレコード決着に0秒1差の前走が能力の高さで、正攻法から再びヴァーミリアンと一騎打ちか。年齢的に確実にゆるやかな下り坂のヴァーミリアンに対して、こちらはこれからが成長期の4歳馬。地方馬場2戦2敗でいずれも0秒7差だが、差は確実に縮まっているはず。早め早めの仕掛けで完封狙い。

ボンネビルレコードは初コースで大幅に割り引いた。とにかく初登場のコースで勝てないジンクス。川崎はいぜん未勝利で3、7着。船橋でも4、2、1、1着と勝つまでに3戦かかった。昨年の名古屋グランプリの4着で、はっきりとした苦手意識がうかがえる。乗り替わりに減点がなくても一歩後退が否めない。

マルヨフェニックスは帝王賞の厳しい流れを耐えた0秒4差が大きな財産になる。大井外コースよりレースがしやすくなる園田コースで大駆け。前走も距離長めで敗因がはっきりしている。チャンストウライは交流重賞勝ちのある実力馬。条件好転で展開ひとつ。前がかりになる時計勝負でフィールドルージュメイショウトウコンは器用さが足りない。

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(11/3)JBCスプリント

ブルーコンコルドは地方馬場にも強さを発揮したきた。地方交流重賞は14戦してすべて掲示板の(8312)。馬券を外した2戦が二千のJBCクラシック、東京大賞典なら、マイラーとしては完璧な実績となっている。地方千四に限ればさらに凄みが増す。小回りをまったく苦にしない行きっぷりの良さで名古屋JBCスプリントを1秒差、高知の黒船賞を1秒2差のぶっち切り勝ち。初コースの園田にまったく減点がない。ひと叩きでますますパワーアップする。

バンブーエールは徹底した短距離路線で再生完了した。もとよりジャパンダートD、ダービーグランプリで連続2着の期待馬。休養の連続でリズムに乗れなかったが、長期休養明けをひと叩き後はうっぷんを晴らすかのように鮮やかなオープン3連勝となっている。それでもエンジンのかかりが遅いジリ脚は直線の長さがひとつの生命線。器用さと瞬発力が求められるコースで頭というイメージは浮かばない。

スマートファルコンのスプリント選択は単に強敵相手になるJBCクラシックを嫌がっただけだろう。千六勝ちはあるが、前3走で中距離の砂巧者として完成されてきた3歳馬。一気の距離短縮は置かれていた以前の姿に戻る可能性が強まった。短距離ダートの古馬の層も厚い。メイショウバトラーの前走は鞍上の好プレーで古豪の意地をみせたが、牡馬混合ではパワー負けが続く8歳牝馬。マクり合いが確実になる前走より強力な相手となって打つ手がなくなる。

JRA勢がこれだけ不安要素を抱えれば、地方馬は黙ってない。フジノウェーブは確かに展開に恵まれた前走だったが、ベスト距離は鞍上も認めた千六。1ハロンの延長はなにより好材料で、小回りコースを無難に捌く自在性を武器にロスなく立ち回りたい。前走で58`を克服して10連勝した当時より逞しくなってきた。

アルドラゴンは現実に昨年の名古屋大賞典勝ちでブルーコンコルドに先着。今年の名古屋大賞典2着も好調サカラートに先着している。とにかく全国区レベルで条件が合えばいつでも交流重賞を勝てる能力は備わっている。JRA時代は千四、千六に良績集中のスピード型。千九、二千より確実にレースがしやすくなった。

モエレラッキーは短距離適性の高さが侮れない。前回大井でオープン特別とはいえ、貫禄勝ちしたロイヤルマコトクンを千四で完封実績。クラシックの不振は距離がすべてだっただけに失うものがない思い切った逃げは脅威の存在。

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(11/3)ロジータ記念

ブライズメイトは理想的なステップで重賞2勝目にリーチ。南関東転入後はいぜん東京プリンセス賞の重賞1勝だけだが、東京2歳優駿は同タイム2着、関東オークスは大マクりで3着。ユキチャンを負かしにいった結果で南関東馬の最先着なら悲観するようなレースではない。見た目以上に瞬発力勝負に強い小柄な牝馬は、とにかく本番で力を発揮してきた。すでに距離経験済みでスタミナにも自信。叩き台の前走で古馬の牡馬相手に3着に0秒3差がひと回りの成長を示している。青写真どおりのステップで態勢は万全。

ミスガイアは南関東転入後に連対がないが、相手なりに走れる渋太さは常に脅威の存在になっている。東京2歳優駿牝馬4着、桜花賞7着、東京プリンセス賞5着、関東オークス4着。ブライズメイトとは常に接戦で、古馬にモマれてきた経験から地力強化で逆転可能な感触もある。

前走でコースにメドを立てたコーニングストーンは実績のある中距離戦で本領発揮。リモーネフレイバーは瞬発力勝負にモロさを露呈しているが、以前より気性成長でスローになりやすい川崎二千百でも折り合いには自信。超過密ローテーションのクリノソーニャは馬体の良さから狙い目十分だが、さすがに前走激走の反動がありそう。千八でスタミナ切れのギンザフローラルは道中でどれだけロスなく折り合えるかが焦点。短距離ベストのシスターエレキングハタノギャランルーセントタワー。経験不足のフクウンラブスターキュンキュンハートはひとまず気配優先。

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(11/2)天皇賞

ダイワスカーレットは少なくてもウオッカより劣るところがない。たとえ休養明けのローテーションでも、だ。対ウオッカ4戦3勝。1度負けたチューリップ賞は桜花賞を見据えてウオッカの脚を測った鞍上の頭脳プレイだった。追い出しをギリギリ我慢するような乗り方は、本来不向きな先行型。あの敗戦があってこそ、本番でウオッカの鞍上はダイワが早仕掛けしてもいつでも捕まえられると勘違いした。一気に仕掛けなければならない展開を、ウオッカがじっくり構えたことで着差以上に完勝の桜花賞馬に輝けた。その後の2戦も力どおりの結果。距離延びても動じない融通性、流れに左右されない自在性を武器に現役最強牝馬として君臨し続けている。
休み明けも何の問題もない。テッポーこそが走るステップの可能性もあるほど。母スカーレットブーケは4ヶ月以上の休み明けはGVサファイアSで同タイム2着。GU毎日王冠で0秒8差の5着。兄ダイワメジャーはGVダービー卿を勝ち、GT安田記念も勝っている。休養を3ヶ月に広げればさらに良績が多くなるほど休み明けは走っている。自身もローズSを勝ち、産経大阪杯も勝って、とにかくリフレッシュ後の強さはケタ違い。減点のない左回り、長距離輸送を克服済み、ベストの二千(3000)でパンパンの良馬場。正攻法で迎え撃つ。

ウオッカは前走を57`が敗因と割り切れない。安田記念の勝ちっぷりから、酷量を背負っても勝たなくてはいけない相手。超スローペースの逃げから追い比べで屈すれば、距離の壁以外に敗因が浮かばない。すべてはダービー制覇で勘違いが始まっている。過去を振り返ればマイラー色の強いスピード型が如実に表れてくる。デビュー3戦目で阪神ジュビナイルをかなりロスある乗り方で直一気。それだけ強い勝ち方をした馬が、その直前のレースの千八で、クラシックに乗れなかったマイネルソリスト程度にあっさり競り負けている。直線でわざわざ馬場の悪いところを通った宝塚記念は度外視としても、相手比較から最低でも連対を確保しなければならなかったのが秋華賞だった。直線半ばで差し切れる勢いがありながら、ゴール直前は他馬と同じ脚色になってとりこぼし。有馬記念、京都記念の凡走は体調云々より距離不適の比重が大きかっただろう。さらに今年の千六2戦の強さが決定的になってマイラーとして評価を固めた。掛かる気性は外枠を引いて押さえは利かない。暴走気味の折り合いになることが確実。少しのミスも許されない極限の決着では明らかに分が悪い。ラチに頼りたい乗り方が絶望になれば、ワイドから外れても何ら不思議はない。

3強の1頭であるディープスカイは評価を下げたい。なにより今年の3歳世代はとにかくレベルが低い。秋以降、芝千六以上の古馬重賞で3歳牡馬は京成杯でサトノプログレスゴスホークケンダンツキッスイが惨敗。朝日CCが2頭出走で掲示板なし。先週の富士Sはショウナンアルバドリームシグナルフサイチアソートなどそれなりの重賞馬が登場したが、まったく太刀打ちできなかった。別次元の瞬発力で唯一馬場の真ん中から突き抜けたダービーは強烈な印象があったが、前走の辛勝は誰もがどこか成長力の乏しさが感じられただろう。弾ける切れ味というより、力業でネジ伏せた内容では、古馬の一線級相手に競り勝つことは難しい。前々のダイワアサクサウオッカが上がり34秒半ばの瞬発力。それより後方待機では34秒前半の瞬発力が求められるが、千八の毎日杯でようやく34秒8。厚くて高い古馬の壁はダービー馬という称号だけでは打ち破れない。

3強同士の決着は可能性が低くなれば、理想的なステップと距離、コース適性の高さで大駆けが可能になった。アドマイヤフジは戦績からステイヤーのイメージが強かったが、前走の積極策で粘り込みは単純な展開の利でもない。母はステイヤーそのものだが、兄アドマイヤロッキーは二千二百以下で3勝。アドマイヤホープは千六以下。妹のアドマイヤカンナも中距離に良績が集中している。なるほど二千の成績を振り返ればホープルSは接戦の3着、続く500万特別はシーザリオに同タイム2着。皐月賞トライアルの若葉Sを勝って、本番の皐月賞ではディープインパクトの5着だが、3着馬とは0秒2差。クラシックが終わるとステイヤー路線を歩んだが、2年ぶりの二千挑戦になった函館記念で4着はサクラメガワンダーと接戦。そして中山金杯の貫禄勝ちが距離適性の高さを決定付けるレースになっている。仕上がり途上の大型馬がひと叩きで躍進する。

アサクサキングスもこれだけ人気が落ちると妙味が出る。確かに最弱世代という評価で固まっていたが、古馬初対戦となった3走前のレース内容でイメージを一新させた。逃げるダイワを徹底マークから直線の追い比べ。いち早く脱落しかけたが、ゴール直前になって盛り返す勝負根性が成長の証となっている。長距離に良績があっただけにスピード勝負に課題はあったが古馬とのレベル差と距離に同時にメドが立てばなんとも頼もしい。ダイワ56`に対して59`を背負って激走。メイショウサムソンには大きく先着して宝塚記念馬エイシンデピュティとほぼ互角。16`増は数字どおりに太めの馬体を考慮すれば、総合力でも遜色ない能力ということ。前2走はあくまで激走の疲れと割り切って狙ってみたい。母系は千六から二千がベストのスピード型血統。時計勝負は望むところ。

サクラメガワンダーの前走は悔まれる一戦。位置取りから誤算があった。本質がジリ脚で直線だけの追い比べは分の悪い差し馬。超スローペースの流れでは本来アドマイヤフジの位置取りがこの馬の理想的な位置取りだったが、スタート直後の積極さが明暗を分けた。案の定、馬群を抜け出すのが精一杯のレースぶり。まったくロスなく立ち回って4着が限界だった。再び内々でじっくり折り合って混戦を待つ。宝塚記念で58`を背負ってサムソンに次ぐNO2の上がり時計は、常に展開ひとつ。

ドリームジャーニーは斤量泣きか。見るからに小柄な馬にとって致命的な弱点で58`を背負って良績がない。さらに東京、中山への長距離輸送は過去7戦中4戦が馬体減も気になる材料。

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(11/1)スワンステークス

スズカフェニックスは主戦が重賞でのスランプで勝ち星から遠ざかっているが、乗り替わりからようやく復活の兆しを前走でアピールした。脚質的に展開負けは常に抱えることは納得で、前走も動くに動けない流れでは仕方ない。それでも見せ場十分の瞬発力は今まで以上の凄み。千四(1120)で京都(2011)の5着は0秒3差。得意の距離とコースで完全復活。

マイネルレーニアは苦手な千六で結果を出したことが好調の証。千四(4022)。条件好転してますます脅威。ローレンゲレイロはデビュー以来、初の長期休養で評価が難しい。あくまでも目標は次走。セオリーどおりひとまず叩き台か。相手強化でファリダットも厳しい。勝ったレースは相手有利の力関係。強敵相手に結果が出てない現状では狙いづらい。鞍上もJRA重賞はとにかく勝てない。

ズブいジョリーダンスが距離延長で面白い存在。大事なレースでスタートミスをしたカノヤザクラは千二ベストのスプリンター。実績ある千四でも重賞レベルで通用するかどうか。力試し。連闘のサブジェクト、叩き2戦目のタマモホットプレイが穴候補。

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