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(3/30)高松宮記念

スズカフェニックスが最内枠。常に工夫のない乗り方に徹していた差し馬は、折り合い重視からマクり気味に動いて追い比べが好走パターンとして固まっている。前走の道中は馬群の中だったが、周りにスペースがある折り合いやすい流れ。それでも口を割りかけてムキになっていた走りに不安がよぎる。紛れのあるコースと乗り替わりで、ますます信頼度は低くなる。

キンシャサノキセキの前走は掛かりどおしで0秒5差まで迫ったことが大きな驚き。終始外々を回らされて直線で一旦伸びかけて5着が、この馬の潜在能力の高さを示している。千二(1010)のキャリア2戦で1分7秒9の持ち時計。小回りのスプリント戦はイメージどおりの条件となった。五分に出れば大駆けがあって不思議なし。

雨の降り出しが早まればリミットレスビッドが面白い。ズブさが増して鞍上泣かせの癖馬になった9歳馬。前2走は鞍上とコンビ間の悪さと納得して狙いたい。スタートミスを割り引けば前走5着も悪くない内容で衰え知らずの古豪健在をアピール。約1年半ぶりの芝になるが、2年前の高松宮記念は0秒4差の7着、CBC賞は0秒2差の3着、北九州記念は0秒4差の5着からも馬場不問のオールラウンドプレイヤーに芝千二で悲観することはない。手の内に入れている鞍上に乗り替われば展開ひとつ。

ローレルゲレイロは再び単騎逃げが確約できるメンバーで有力候補になったが、古馬になって千二(0001)。キャリアも時計も強調点がない条件で取捨に悩む。過去の傾向からも逃げ切り勝ちは難しい。

ファイングレインスーパーホーネットは大外ブン回しが目に浮かぶ不器用さ。ある程度色気があるメンバー構成で内をつくような博打は打たないはず。千二が未経験の馬がスペシャリスト相手に直線一気はハードルが高すぎる。

オーシャンSは見限った。翌日の1000万と同タイムでラストのレースラップは12秒台というレベルの低さ。前々勝負で決まったプレミアムボックスエムオーウイナーは一線級相手になって苦戦が強いられる。スズカが上位に食い込む流れは差し追い込み競馬。前走はスローに泣いたタマモホットプレイも軽視できない。平坦の小回り千二は理想的。前々有利の初重賞を0秒6差だったマルカフェニックスは確実に前走より差が詰まる。ラチ沿いで折り合えて重賞実績も互角のブラックバースピンが不気味。

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(3/30)マーチS

2年近くの休養から休み明け初戦が芝のレースで回ってきただけ。前走でいきなり全開となったフィフティーワナーは実質叩き2戦目。脚部不安を抱えていた馬にとって詰まったローテーションにプラスがなく、二走ボケの不安が出てきた。

マコトスパルビエロが人気の盲点になれば妙味十分。休み明けの22`増で好走した3走前が能力基準になる実力馬。前々走は超ハイペースの流れをさらに早めのマクりというペースオンチの乗り方でとりこぼし。前走は同型が強力、未知の距離、大幅なダイエットの反動も響いて納得の4着となった。2着馬とわずか0秒3差。キャリア13戦目を考慮すれば、改めて強さを印象づけた好内容だろう。メイショウトウコンに何度も接戦の実績はGV有利の計算。

ブラックランナーはオープン2戦目と斤量そのままで単純計算で逆転可能な条件となる。強引なマクり競馬で見せ場十分の前走がいい刺激。GVでは常に展開ひとつのイブロンが虎視眈々。叩いてさらに上積みが見込めるアドマイヤスバルアドマイヤミリオン。ダート(4011)のレオエンペラー、前走で衰えのないところを示したビッググラスなど伏兵は多い。 前走で14`減のドラゴンファイヤーはスランプの不安。ボンネビルレコードは軽いJRAの馬場で好走が浮かばない。

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(3/29)日経賞

新鮮さのないメンバー。GTでは足りずGU、GVで活躍するというタイプが揃ってはマツリダゴッホ中心が当然か。それでもグランプリ馬という威厳は今でも感じられない。59`を背負ってすべての馬に目標にされるレースで真価を問う。

同じくアドマイヤモナークもここで能力を測りたい。前々走はあくまでも手薄なGU。前走も特異な距離で相手に恵まれれば、重賞ホルダー相手に太刀打ちできないこともイメージできる。

ココナッツパンチは順調なローテーションになればGTにも届くレベル。2戦目でアドマイヤオーラと接戦。キャリア3戦目の皐月賞でもオーラに0秒4差、アサクサキングスに0秒1差で世代屈指の差し馬として評価が固まった。あれから1年が経てば体質の弱さは解消済み。ギスギスになった体から大幅な馬体増の復帰で重賞ロードへ。

展開の利でシルクフェイマスが前走の再現。タスカータソルテは平坦に良績集中から抜け出すためにも、勢いづいたここで結果を残したい。トウショウナイトは相手なりに走るレベル。単までに大きな壁ができた7歳馬に急変は望めない。前3走がGTだった唯一の馬、コスモバルクは手ごろな相手で大駆け。

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(3/29)毎日杯

ラジオニッケイ杯は先週のスプリングSサダムイダテンの惨敗でレベルが低いレースの評価。それもかなりの低さとみていい。3、4、5着馬はすでに500万で勝てない現実。勝ち馬のサブジェクトも見せ場もない前走で常に人気先行馬として位置づけられた。名手をてこずらせる難しさで乗り替わりにプラスがない。

共同通信杯も微妙になってくるが、勝ち馬を軽く凌いだ最速上がりだったマイネルスターリーは鞍上配置から力の入る一戦だ。前々走の末脚不発は鞍上とのコンビの悪さと納得。3走前はゴール直後に交わしていた瞬発力で、素質開花に導いた鞍上に戻れば前走以上に切れ味は磨きがかかってくる。母の姉にワコーチカコ。素質も見劣らない。

極端な前残り競馬になった朝日杯、直線だけの勝負になったきさらぎ賞組より、未知の魅力でアドマイヤコマンドに注目は当然。皐月賞に間に合わせるためにあせりが感じられるローテーションにプラスはないが、重賞のたびに新星が登場する戦国世代の中では通用する手応えをデビュー戦でつかんでいる。

マイラー体型のディープスカイ、本質がムラで素直に実績を信頼できないヤマニンキングリー、早くもパンチ不足に悩まされているロスペトリュスなどクラシックへの最終便としては物足りない。距離短縮と叩き2戦目の好条件でオリエンタルロック、未勝利勝ちが強烈だったリヴザルトが穴候補。

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(3/23)スプリングS

ショウナンアルバは3連勝でクラシック有力候補まで地位を確立したが、時計そのものの価値は低い。前2走ともに展開の利が否めない勝ちっぷり。重賞初挑戦だった前走はスタート直後に押えるのに苦労して首を上げる若さ。外側に馬がいなかったため、掛かることはなかったが、気性的に爆弾を抱える未完成な若駒ということに変わりない。追い出しは坂下まで我慢。抜群の手応えから追って一気に突き放したが、抜け出してからフワついた走りになって急失速。いい脚が一瞬のタイプで止まったのか、単なるソラか微妙だが、いずれにしてもレース運びのうまさで勝ち上がっただけに評価を一気に上げるのはまだ早い。今度はスタンド前の発走。気性的なモロさはひとつのきっかけで致命傷になる。

裏街道で(2201)だが、アサクサダンディは重賞並みのレベルになった前走の横綱相撲で新星誕生の予感。完全燃焼したブーケフレグランスを楽に差し切り勝ち。次走で楽勝したレッドシューターを寄せ付けなかったことは胸を張れる内容。いきなり重賞にぶつけても対応できる感触はつかんでいる。堂々たるオープン馬としての評価。

いくら脚をためることが好走パターンとしてもベンチャーナインの前走はペース無視で徹底待機策。ラストのレースラップが11秒7−11秒3−12秒2で必要以上に控えた位置取りでは34秒6の瞬発力で届かないのも当然だろう。3戦連続の最速上がりの瞬発力は世代トップレベル。とりわけマイネルチャールズをヒヤリとされた前々走から、乗り方ひとつでクラシック有力候補まで飛躍する可能性を秘めている。時計がかかってパワーが必要になった馬場状態はとにかく大歓迎。乗り替わりも減点はない。

レインボーペガサスは魅力あふれる良血で血統どおりの芝ダート兼用馬。3走前がレコード勝ち、前々走は全日本2歳優駿で1番人気ならば前走はあくまでも人気の盲点になっただけ。時計がかかる馬場状態でますます色気が出てくる。先を見据える競馬でいつもより前々競馬か。イメージどおりのコンビ誕生。

サダムイダテンは評価が揺れる。前々走は3、4、5着馬が500万でも勝てない現状。勝ち馬のサブジェクトも共同通信杯で着差以上に壁を感じさせて、レースレベルそのものが低いことが否めなくなった。新馬戦も他のメンバーがいまだに未勝利でかなり低いレベルが決定的。あくまで手ごろな相手でデビュー1、2着ということ。前走も十分な手応えから一瞬切れて余裕の2着と思えたが、坂の途中で勢いは止まっていた。時計勝負の裏付けがなく、急坂の課題も残った。単までに大きな壁ができた印象。

スマイルジャックは前3走の勝ち馬を物差しにすれば展開ひとつ。混戦での強さは際立っている。ローテーションが狂ったアイティトップは気配優先。前走でスタート直後から折り合いを欠いていたレッツゴーキリシマは大外枠、スタンド前の発走で試練が待っている。休み明けのローテーション、浅いキャリア、最後の直線でいくらか馬場の悪い場所を通って前走接戦だったアルカザンが穴候補。上位5頭はすべて直線で馬場の真ん中より外目から伸びていた。

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(3/23)阪神大賞典

能力の差がはっきりした別定戦のメンバーでは実績を素直に信頼したい。GTで上位常連のポップロックは負けられない相手。ハードルが下がった条件ならば八分のデキでも無事通過できる。アドマイヤフジは再びピークの近況。休み明けを使いながらますます磨きがかかった瞬発力で勢いを重視する。アドマイヤジュピタは手薄なGUで1、4着。58`を背負って一線級相手では分が悪い。アイポッパーの前走はリフレッシュ効果もない惨敗で取捨に悩む。年齢的にも瀬戸際。エイシンダートマンはいぜん完成度が低い菊花賞4着馬で半信半疑。芝2戦はデビュー当初の本格化前ならば、絶好調のチャンストウライも見限れない。

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(3/22)フラワーC

シングライクバードは牝馬限定になれば重賞で通用する感触を前走で得た。問題は血統的なスタミナ不安だけか。母は短距離に良績集中のシングライクトーク。通算7勝は千八勝ちや二千のGV2着が含まれているが、生涯ワイドを外したのが3戦で2戦が千八では距離が延びれば延びるほどいいタイプではない。それでも前走2着馬が京王杯、シンザン記念、アーリントンCでいずれも5着のミッキーチアフル。手薄な牝馬相手の千八ならば結果は残せる。木曜の雨である程度回復してもパワーが必要な馬場になったことは好材料。道悪は鬼。

ブラックエンブレムの前走は抜群の瞬発力で後続を完封。馬群にひるまない勝負根性、ひと回り大きくなった馬体など、心身ともに成長でモロさのあった2歳時とイメージが変わった。完璧な折り合いでクラシックも意識できるような勝ちっぷりは極めて中身が濃い。すでに千八経験。モマれる絶好枠や距離延長は気にならない。

スペシャルディナーの前走は不完全燃焼に終わっている。4角で団子になっている集団に突っ込んだことが大きなミス。行き場を失って仕掛けのタイミングが遅れて脚を余した4着。2着馬と0秒2差は勝負どころから外を意識すれば楽々2着という脚色だった。ひと息後を叩けばもっと切れる。

マユネウイングの前走は馬群を縫ってメンバーNO2の上がり時計。スムーズに追えなかったことを割り引けば勝ち馬と同等の瞬発力で駆けている。未勝利勝ちからいきなり重賞にぶつけて見せ場十分。期待が膨らむ叩き2戦目となった。

10秒台のラップが含まれる上がりとなったチューリップ賞は直線だけの瞬発力勝負。エアパスカルトールポピーより上がり時計が上回ったスペルバインドは互角の評価ができるが、今年4戦目で長距離輸送が2度目という強行なローテーションにプラスがない。気配優先。

プティマカロンの前走は直線で何度も前が壁なって競馬にならなかった。乗り替わりで大躍進の可能性。すっきりした馬体とスムーズな折り合いだったが、見せ場もなく失速したカレイジャスミンはダメージが気になる惨敗で半信半疑。アロマキャンドルは平均ペースの先行型のイメージが強い。スロー必至の瞬発力勝負は分が悪く早め早めの競馬で前残り。ハイエストホワイトはいかにもパワー型の差し馬。かなり外々を回って力でネジ伏せたが同日の古馬500万より1秒7も遅い時計に強調点がない。

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(3/20)名古屋大賞典

昨年、見事に素質開花したメイショウトウコンの独壇場になる。二千三百のGU東海S勝ちでスタミナ強化、GV平安SとエルムS勝ちでスピード強化という進化を続けている上がり馬。前々走で斤量を克服済みならば死角はない。

サカラートは交流戦に強さを誇る。ブリーダーズGC、日本テレビ盃、JBCクラシック、川崎記念、かしわ記念、ダイオライト記念は全国区の馬相手に(2022)。すべて掲示板を確保した実績は侮れない。

キクノアローはダメージが残るような前走の惨敗で評価が揺れる。昨年の覇者アルドラゴンはトレードで息を吹き返した勢いが頼り。ブルーコンコルドキクノアローの凡走で恵まれたことは否めないが、3走前に2着馬と0秒5差なら衰えはない。

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(3/19)浦和桜花賞

マダムルコントはトレード成功の典型的な例となった。惜敗が多かった道営時代よりパワーアップを感じさせる3連勝。鞍上との相性の良さが加わって走るたびに強さをアピールしている。前走はマクり気味に動いて最速上がり。並ばれてもうひと伸びの渋太さは、相手が強引な競馬としても中身は濃い。初コースを無難にこなせるレース巧者は完成度が違う。どこまで馬体が戻っているかだけ。

ブライズメイトはスタート直後から必要以上に後方待機、2歳馬にとって荒っぽい大マクりの競馬続きで乗り替わりの刺激は大きいだろう。前走は向正から仕掛けるタフなレースで、先行抜け出しのマダムルコントと接戦ならば負けて強し。ひと叩きのローテーションと乗り替わりでマダムに逆転も浮かぶ。いずれにしても本来は好位から動ける自在性で乱ペースには強い。

トミノプラネットの前々走は見た目どおりの非力さがモロに出たということか。3走前と前々走では対象的な結果。ほぼ13秒台のラップでペースは遅かったが、見せ場もない惨敗は未完成な精神面がカギを握っているということ。JRA遠征でますますリズムを取り戻すことが難しくなってローテーション的には最悪だが、3走前ぐらい走れば勝ち負けできる能力を秘めている。

インカローズは走るたびに評価が上昇している。マクり合いになって決め手不足を露呈した3走前とは別馬のような変身ぶり。前々走で距離、前走でスピード決着にメドを立てた。勝負どころから一気にスピードアップしたが、マクり気味に動けてラストまでしっかりした末脚を使えたことがなにより大きな収穫。前走は同日のC2勝ち時計を軽く上回った。

シスターエレキングは波のある成績で狙いづらいが、惨敗した2戦を除けば連対パーフェクト。とりわけ前走は牡馬混合の交流戦で正攻法から一気に突き抜けた。同日のB2とわずか0秒9差の好時計勝ち。モマれない大外枠で一発を警戒したい。見た目以上に走る実戦タイプ。

ハタノギャランは初距離になるが、潜在能力は世代上位レベルの感触がある。前走はスタート直後から控える競馬に徹してスムーズな折り合い。追い出しを我慢してムチを使うことなく、しごいただけで切れた瞬発力が能力の高さを示している。体型的にスプリンターということもない。GV馬のルルパンブルーに0秒1差の実績を強調する。

フィリアレギスの前走は成長分の馬体増にマイナスはないが、イレ込み気味のテンションが敗因のひとつ。外からマクられると策がない。ハイブラウグレースはワンテンポ仕掛けを遅らせてワイド突入。

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(3/16)フィリーズレビュー

まともに仕上がればエイムアットビップの独壇場だが繊細な3歳牝馬にとって中間の熱発は無視できない。逃げ馬のイメージが強かった馬が前走で一変した追い込み競馬は、流れが向いたことも事実。本番前に改めて控える競馬を試せば、未完成な好位差しでポカの可能性が高くなる。

エーソングフォーの前走は雨が降り出してパワーが要求される馬場になったとしても不満の残る1分23秒7。次週の新馬とほぼ同じ時計では展開に恵まれたことが否めない。

前走で10`減だったラベは体調維持の難しさがネックになった。同日の未勝利より1秒も遅い勝ち時計で数字どおりにエルフィンSは低いレベルの評価。エーソングを物差しにしてビーチアイドルの差し脚。

別路線組に注目したいが、エイシンパンサーはスタートがムラで一進一退。連勝中のペプチドルビーはキャリア2戦の若さで休み明け。強気になれない。

フェアリーS、紅梅S、エルフィンSの好走馬が人気を集めればマイネレーツェルも展開ひとつのレベル。フェアリーSで0秒2差、紅梅Sで0秒3差、エルフィンSで0秒6差。気楽に乗って常にワイドが射程圏になる。今年のトレンドが抽選出走ならばディープキッスワンモアグリッターを穴に一考。とりわけディープの母がGT2着で超良血。

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(3/16)中山牝馬S

ニシノマナムスメの前走はラチ沿いをロスなく乗って抜群のタイミングで抜け出したが最後は鋭さ負け。最高の騎乗で2着は壁が近いことの証か。いずれにしてもスタートに爆弾を抱える悪癖の持ち主で、通算(4222)ほど安定感がない。前走はあくまでも展開の利。重賞経験豊富な馬を相手で55`は楽な条件ではない。

キストゥヘヴンコスモマーベラスの実力馬がトップハンデならば、好走パターンがようやく固まった52`のダンスオールナイトが魅力となる。随所にみせる良血らしい瞬発力とベストの距離で大駆け可能。そのダンスを追い比べで競り負かしたハロースピードは勢い脅威。

平坦コースがベターのレインダンスイクスキューズ。気性難のシェルズレイは課題を多く抱えたまま。マクり合いのサバイバルになってヤマニンアラバスタの底力。

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(3/15)ファルコンS

マルブツイースターは短距離の差し馬として完成が近い。前走はいくらかテンションは高かったが、レースでは気性の悪さをみせずスムーズな折り合い。抜群のスタートから行きたい馬を行かせて好位追走。直線半ばまで追い出しを我慢して一気に突き抜けた内容は、以前よりすべての面で成長した証になった。手前を替えなかったのは休み明けと初の左回りが影響。叩けばますます瞬発力に磨きがかかる。

ダノンゴーゴーはどうにも取捨が難しい追い込み馬だ。通算(2120)で千二は(2000)の適性の高さ。時計勝負にもメドが立っているが、紛れのある小回りコースではあくまでも連軸向きだろう。前走もロスなく乗ってギリギリの差し切り。人気の追い込み馬に乗ると必要以上に控える鞍上で脚を余すシーンが浮かぶ。

シルクビッグタイムは芝適性だけが焦点。短距離ダートでは無敵の強さで3連勝。控える競馬の前走で結果が出れば、心身ともに成長がうかがえる。それでも捌きの堅さはやはりダート向きを印象づけるもの。芝のキャリア豊富な相手に番手競馬で通用するとは思えない。ハナにこだわりたいが同型が強力になって八方ふさがり。ひとまず経験。

マヤノベンケイの前走は中途半端な競馬で人気を裏切った。行くのか、控えるのかの判断が3角すぎ。追い出されるようにハナを切って、着差以上に見せ場のないレースで終わっている。ラストは完全に脚が上がって失速。見た目どおりの非力さが厳しい展開で露呈ではマルブツとの逆転は厳しい。

リーガルアミューズが連闘で怖さ。4走前にオディールと0秒3差、上がりは勝ち馬エイムアットビッブと同タイムが能力基準とみていい。休み明けの20`増はほぼ成長分。前走は差し馬として固まっていたが、テンからビシビシ仕掛けて前半33秒9の不可解な乗り方ではバテるのも当然。乗り替わりで変身期待。

モマれる競馬に策のないメイプルストリートは展開に左右。デビュー勝ちの期待馬セレスハントは距離に活路を見出したい。イレ気味がきつくなったダイワシークレットは距離短縮だけが頼り。

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(3/9)弥生賞

ブラックシェルを狙う。前走は必要以上に控える鞍上の下手っぷりに驚きはなかったが、あのペースで離れた後方待機は最速上がりの末脚でも届かないのが当然。4角ではほぼギブアップの位置取り。当たり前のように大外へ出すという工夫のない乗り方では打つ手がない。さらに直線でヨレるという失態が重なれば、不利な展開を跳ね除けてきた鞍上が以前と明らかに違っていることは明白だろう。どうもディープインパクトの呪縛から逃れられないような最近のレースぶり。あの感覚が忘れられないのか、あの馬のように育てたいのか。流れ、能力無視で控えすぎる差し馬の駄目騎乗ぶりはますます目立ってきた。確実なクラシック出走権を得るために、後のないレースで乗り替わりなしの温情。少なくても前走のようなミスはないはず。

マイネルチャールズは馬群にもひるまない勝負根性に特長。前走も4角で外の馬にぶつかりながら外へ出そうとした荒っぽい乗り方だったが、出せずに結局内をついて差し切った。並んでからが渋太い差し馬はちょい勝ちで人気を被らないが、能力そのものはすでにGTレベルに達している。もうひと回りの馬体成長で完成形だが、今回の追い切り失敗は大きな痛手。

ベンチャーナインは腹をくくった追い込み策が固まって本格化ムード。走っても人気にならないが、デビュー以来稍重だった3走前を除けばすべて最速上がりの瞬発力は、世代トップレベルの切れ味の評価でいい。差し追い込みの決着が多い弥生賞で、馬場もパワーが要求され始めて条件好転。二千の追い比べになれば譲れない。

スズジュピターの前々走は悔まれる一戦になった。道中はほぼ勝ち馬と同じ位置取りだったが、4角で外を回ったのが勝負の分かれ目。フサイチアソートとは内外の差だけ。十分な賞金で本番前に脚を測るような乗り方になることが唯一の不安材料だが、豪快な追い切りはますます迫力が増してきた証でもある。前走は前残りの競馬で論外。

今年の傾向で2歳戦の実績はアテにならない。極端な前残り競馬となった朝日杯はGTの重みはなく、東スポ杯も同日の古馬500万よりわずか0秒5だけ上回った数字では強気になれない。フサイチアソートはスムーズな折り合いでまったく無理をしなかった展開の利も大きかった。細身の馬体と頭の高い走法から大物感が感じられない重賞馬。経験豊富な馬を相手に休み明けで初コース、初距離のハードルは高すぎる。体調が整わないダイシンプランは気配優先。キャプテントゥーレは距離不安。オリエンタルロックは叩いての良化待ち。アインラクスは2秒以上の時計短縮が要求される条件で真価が問われる。

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(3/9)中京記念

逃げ先行馬が不在でテイエムプリキュアにとって理想的な流れになる。4走前は勝ったディアデラノビアと上がりが同タイムで0秒6差、前々走は気持ち長めの距離で重賞を連勝したアドマイヤモナークと0秒1差が能力基準。平坦、小回り、二千、ハンデ戦の好条件が揃えばいつでも上位に食い込める実績がある。ハナを切れば無様なレースにならない。

中京コースになると行きっぷりが変わるローゼンクロイツは、休み明けの天皇賞でアドマイヤムーンと0秒4差ならばベストの条件で本領。長期休養明けで好時計の0秒3差だったトーホウアランの復活は近い。ニルヴァーナはコース替わりの刺激を期待。スランプ気味だったタスカータソルテはコース適性の高さが脅威。実績上位のハイアーゲームは小回りが微妙。

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(3/8)チューリップ賞

トールポピーは女王の座が長く続くと思えない。母アドマイヤサンデーの現役生活はわずか8ヶ月。姉アドマイヤメガミはデビュー5戦目でチューリップ賞2着だったがその後は2年以上も連対がなく引退。兄フサイチホウオーも2歳戦で燃え尽きている。間違いなくピークの短い早熟血統。前走でもうひと踏ん張りができたのは、スタミナも要求されるサバイバルレースになってデビュー当初から中距離ローテーションが吉と出た結果だろう。あくまでもその程度の瞬発力。時計を含めて数字的に強調点がない名ばかりのGT制覇で人気先行となった。前走後にガタがきて、なかなか疲れが抜けなかったことも印象を悪くしている。前走以外のレースで際立った相手は不在。急仕上げの今回はあくまでも大一番前の試走。

行く気になれば楽にハナが切れるスタートセンスの良さとテンのスピード。千八で折り合って楽勝したメイショウジェイは奥の深さを感じさせる。ムチを使ったのは4角手前1発だけ。軽くしごいただけで突き抜けた瞬発力が加われば、あらゆる展開に対応ができるだろう。1勝馬以上の大物感。胸を張って挑める。

ギュイエンヌは完璧な好位差しでデビュー勝ち。3頭の追い比べを力で競り勝った内容はさすが良血ということ。母はデビュー2連勝、オークストライアルのGU4才牝馬特別で1番人気になった快速馬。いかにもマイル向きのスピード血統は、距離短縮ならば色気が出てくる。自在性と勝負強さが売り。サバイバルレースを待つ。

コウヨウマリーンの前走は抜群のスタートから折り合い重視だったが、掛かり気味で直線の追い比べでもフラつく若さ。それでも並ばれてからもうひと伸びの瞬発力など、随所で素質の片鱗をうかがわせた。2着馬はアーリントンC3着のディープスカイに完封勝ちで自信が増す。腹をくくった逃げも面白い。

スペルバインドは切れぬがバテない末脚が、通算(2425)の兄シックスセンスとダブる。まさに勝ち味の遅いジリっぽさで、切れ味に屈した前走がこの馬を象徴するようなレースか。いずれにしてもスピード勝負に課題で距離短縮にプラスがない。ここは置かれそう。

エアパスカルは前々走で終始掛かって、前走は直前のダート変更。リズムの悪いローテーションは再び距離延長で掛かる不安。オディールはスプリンターのイメージが強すぎる。千二、千四の豪快な勝ちっぷりから比較できないほど前走が案外。4角は絶好の手応えだったが、ゴール前は完全に脚が止まった失速ぶり。馬込みでギリギリ掛からなかった折り合いは、大外枠を引いて暴走する可能性が出てきた。本番にむけての強調点探し。

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(3/8)オーシャンS

重賞3勝、GT2着、通算8勝のサンアディユでも全幅の信頼が置けない。時計勝負を克服したのは本格化の証だが、前2走はあまりにも恵まれた前残りの流れ。57`を背負って完封した前走も脚色は完全に止まっていた。2着ペールギュント、5着ナカヤマパラダイスがその後は再びスランプ。3着カノヤザクラはオープン特別でとりこぼしている。逃げ馬や好機にマクりたい自在型が外枠に集中して厳しいレースが確実。半信半疑。

レースレベル自体に疑問が残る結果はシルクロードSも同様か。雪の残る馬場は稍重以上に悪かった。前が総崩れの追い込み競馬で評価が難しい。アイルラヴァゲインの不可解な負け方。昨年は惨敗続きだったコパノフウジンの一変も理解に苦しむ。前走だけで評価が落ちればドラゴンウェルズが盲点。まだ重賞3戦目の浅いキャリアだが、GTに直結したスワンSの好走は侮れない。実績でタマモホットプレイブラックバースピン。勢いでプレミアムボックスリキサンファイター

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(3/5)ダイオライト記念

フリオーソの前走はあれだけ徹底マークされれば、逃げ馬にとって策はなかった。超一流馬相手に今後も同じようなレースが続きそうだが、ヴァーミリアン不在のレースで最有力になる実力馬であることに変わりない。JBCクラシックでサンライズバッカスブルーコンコルドに先着。前々走のメイショウトウコンルースリンドと前走のシャドウゲイトに決定的な差で先着は、この程度の相手に負けられないレベル。徹底してアジュディをマークから勝負どころで先行抜け出し。

マコトスパルビエロの前走は下手な乗り方で勝てるレースをとりこぼした。地元の騎手とは思えぬペースオンチ。控える競馬に結果が出ている先行型だったが、ハナにこだわって逃げ馬と終始けんか。さらにハイペースを3角手前からのスパートで当然の失速となった。重賞3勝でジャパンCダート4着メイショウトウコンに3走前の0秒6差、前々走の同タイムが能力基準。乗り替われば前走のようなことはない。

サカラートは長距離に良績を残す万能型。絶好調だったタイムパラドックス相手に二千三百の東海S、ブリーダーズGCで連続完封。続く日本テレビ盃でナイキアディライトアジュディミツオースターキングマンを子供扱いして絶対スピードの高さも裏付けた。それでもこれらは05年のレース。どこまで割り引くかがカギとなる。3走前にメイショウトウコンと0秒2差。前々走、前走はフィールドルージュに0秒5、0秒6差で着順ほど悪くない内容。古豪健在をアピールすれば最悪のローテーションでも3年ぶりの56`、相性のいいコース、得意の距離で軽視ができなくなっている。

シャドウゲイトは勝負どころで一気に置かれたことが痛かった。それでも初ダートでフリオーソと同じ上がり時計。実績からも経験を積めば確実に走ってくる感触はつかんだ。アジュディミツオーは同型が強力、初の長距離戦、休み明け。なにより鞍上不安で今回は見送った。

ボンネビルレコードエイシンチャンプに競り負けた大井記念、マズルブラストにち切られた東京記念、牝馬のクインオブクインにわずか4馬身だけの先着だった名古屋グランプリなど、明らかに壁を感じさせる長距離実績。確かに近走は斤量を背負わされて凡走続き。56`は強調できる好材料だが、スタミナを求められるような流れになると適性の差は歴然となる。人気馬が逃げ先行馬に偏って、スピードとスタミナを要求される総合力を問われるレースでは分が悪い。

トップサバトンは前走で再びスタート難の悪癖が出てしまった。超スローペースになって展開不利。向正から強引なマクりから4角で逃げ馬プライドキムに並びかけるのが精一杯。ゴール前は当然の失速でまたしても善戦止まりとなった。フリオーソと互角だったクラシック当時はすでに昔話。二千で勝ち鞍がない現状では、一気の距離延長にプラスはない。

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(3/2)中山記念

エアシェイデイはようやく重賞ホルダーの仲間入りだが相手に恵まれたことが否めない。0秒3差以内だった2着トウショウナイト、3着ブラックアルタイル、4着メテオバースト、5着ドリームパスポートが次走でワイドも外している。すべてGUならば納得できるがGV、オープン特別を含んだ結果でレースレベルの低さが決定的となった。展開もまさにこの馬向き。ドリームパスポートを徹底マークから無理なく抜け出せたことで好調ながら新鮮味はひと息。もうワンパンチほしい。

コンゴウリキシオーはスタートがすべて。4歳以降でハナを切ったレースは負けても0秒6差。重賞3勝の距離万能型は、スローペース依存症が深刻となっている現代競馬の中で個性派として完成された。中距離戦での強さは時計どおり。徹底先行でとにかく崩れない逃げ馬は自分の形になれば、前が止まらない馬場状態も味方して勝機が浮かぶ。

開幕週のグリーンベルト。チョウサンは4走前のレコード決着になった毎日王冠の再現を狙う。前3走はあくまでGT経験の段階。ガチンコでは通用しない相手とみて鞍上の奇策で惨敗しただけ。一線級相手に胸を借りた程度の内容では、GT級不在のメンバーで軌道修正は簡単だろう。ハードルが下がった一戦で色気が出る。

プリサイスマシーンの前走は悪くない。逃げ切った馬を追いかける先行策。さらに59`を背負って同じような位置取りだった2番人気のニシノコンサフォスに先着すればまだまだ古豪健在をアピールしている。芝千八GV勝ちがあって時計勝負にも不安のない芝ダート兼用のオールラウンドプレイヤー。大駆けがあっても驚きはない。

マルカシェンクは昨年の不調から完全に立ち直って、デビュー3連勝でドリームパスポートを差し切った頃のデキに戻っている。前々走は1年近くの休養を抜群のスタートから強気の逃げ。4角で引きつけて直線で一瞬にして突き放す内容は今までのイメージが一新した。能力の違いだけの勝ち星は、一枚も二枚もレベルが上ということ。前走は単なる相手の大駆けで、目標になる相手が定まればきっちり結果は残る。

中山金杯でアサカディフィートに次ぐメンバーNO2の上がり時計だったグラスボンバーが人気の盲点。前2走は気持ち長めの二千から距離短縮で面白い存在になった。エイシンドーバーは休み明け3戦が意外な低迷だが重賞で上位常連の実績はきっかけひとつで立ち直る。

東京新聞杯組はどうにも狙いづらい。一団となって追い込んできたレース内容で、カンパニーの末脚さえ目立たなかった。最速上がりが前走の京都金盃で惨敗から2着と大駆けしたリキッドノーツ。総合力が求められる千八のGUでは強気になれない。

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(3/2)阪急杯

フサイチリシャールはまともな騎手になればGVで常に展開ひとつのレベル。相性の悪い鞍上から乗り替われば千四(1102)と1分20秒6の持ち時計を強調できる。母同様に切れるというよりレースセンスの良さで先行抜け出しが好走パターン。外枠からすんなり折り合った際はとにかく強い。

スズカフェニックスは完璧に乗った前走で辛勝。脚をためないと不発に終わる気分屋は、59`を背負って今までどおりの差し切り勝ちが至難の業となった。後方待機から直線は大外へ出すワンパターンの乗り方で、底がみえてきたことも評価が揺れるひとつの要因だろう。差し馬を必要以上に控えて勝ちにいくレースをしないのが最近の鞍上の負けパターン。

穴ならば千四は4戦してすべて掲示板のアンブロワーズ。負けた3戦も0秒5差の5着、同タイムの2着、0秒4差の5着。良馬場に限れば(1100)の距離で転機となる。

キンシャサノキセキは近くて遠い重賞。単なる巡り合わせか、本質が勝負弱いのか。NHKマイルC3着、阪急杯4着。すべて掲示板確保で負けても0秒5差の千四(2002)と走る条件は揃っている。真価を問う。

マルカフェニックスは4連勝中の上がり馬だが、1600万をわずか1戦だけで重賞挑戦はハードルが高すぎる。4勝すべてが千二のスプリンターで距離の壁もありそう。新星誕生の評価はまだ早い。

ローブデコルテの前走は休み明け、58`、スタートミスでまったくプラス材料のなかったレースとしても、オークス後のスランプは一気の距離短縮で修正できる範囲ではない。距離に活路を求めた程度の感触が否めない。

ローレルゲレイロは人気になって目標になれば策のない逃げ馬。すべてにはまった前走がギリギリ粘った程度の末脚。まったく絡まれなかった流れも向いただけで、人気薄の一発屋としてイメージが強まった。近走は淡白さだけが目立ってきたシンボリグランペールギュントは極度のスランプ状態。

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(3/1)アーリントンC

ポルトフィーノは低レベルな2連勝で人気を被ればいいお客か。同日の未勝利より1秒も遅い勝ち時計。超スローペースから当然の逃げ切り勝ちで、同型に絡まれた際の不安が残ったままになっている。これでデビュー2戦ともにモマれることのない楽な展開。重賞経験豊富な牡馬相手に2秒以上の時計短縮が要求される条件で、今までどおりのパフォーマンスを求めるのは酷だろう。さらに大外枠を引いてますます強まった本番前の試走イメージ。人気先行。

スマートファルコンは前走が芝2戦目だったが、勝ち馬を凌ぐ上がり時計でサブジェクトに先着した。必要以上に控えて勝ち馬から0秒9差は決定的な負けでない。衝撃的だった前々走の勝ちっぷりから距離短縮で息を吹き返す。

ミッキーチアフルの前々走は好枠を引いたにもかかわらず、4角で大外にブン回す雑な乗り方。少なくてもまともに内々で折り合えばドリームより先着可能だった。前走は距離長めの条件で4頭の追い比べ。最後は足元をすくわれた結果だが、流れと距離不問の自在型が完成されてきたことを改めて認識できた。混戦に強い。

典型的な前残り競馬となった朝日杯で後方惨敗のタイプは度外視していい。ドリームガードナーの前走一変も盲点になっただけだった。朝日杯を除けば(2200)で完璧に近いレースぶりはセンスの良さと能力の高さを感じさせる。課題は時計勝負になった際。

現状では積極策が合っているノットアローンは前々で変わり身。ルールプロスパーは大逃げを追いかける厳しい流れの2着ならば中身は濃い。穴としてディープスカイを一考。筋肉質の馬体とますます磨きがかかった切れ味が好感。走るたびに評価が揺れるダンツキッスイは気分屋と納得。デビュー1分34秒8の逃げ切り勝ちを能力基準とすれば見限ることはできない。

アポロドルチェの前走は勝負どころで手応えが怪しくなった。体型的にもスプリンター色の強いスピード型ということ。千六は長い。 エーシンフォワードの前々走は同日の未勝利より1秒も遅い時計。2勝馬という重みはない。

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