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長期休養明けから叩き2戦目で掲示板まで0秒4差だったサンレイジャスパーの復活は間近になった。もとより暑い時期に好走が集中している夏女。馬場が荒れても時計勝負になっても不安のないオールラウンドプレイヤーは手ごろなハンデで狙い目十分。 上がり馬のダイシングロウ、マイネルキッツは激戦続きで反動があっても驚きなし。大幅な馬体増で新味が期待できるフサイチアソートは今後につながるレースを期待。リフレッシュで状態が戻ったバトルバニヤンは勢い脅威。見込まれすぎたチョウサンは58`がネック。流れに左右されやすいトウショウヴォイス、エリモハリアーがある程度の人気ならば、同じような脚質の軽量ブラックカフェの大駆けがあってもいい。 前走が着差以上の完勝でキンシャサノキセキは短距離王者へ一歩近づいた。GT2着を裏付けるレース内容は、少なくても前走で負かした相手に凡走は許されない。層の薄い短距離路線ではビービーガルダン、マヤノツルギの上がり馬でも十分に通用する。五分に出ることの条件付きのプレミアムボックスは極端な結果を覚悟しての狙い。モロさ同居のゴスホークケン、ウエスタンビーナスは自分の形にならないと打つ手がない。コンスタントに走れないが実績互角のペールギュント、コパノフウジン、トウショウカレッジ、アイルラヴァゲインが穴候補。 マツリダゴッホはGT馬でも二千の平坦コースに若干の不安を残す。昨年のこのレースは超スローペースでラスト3ハロンのレースラップがすべて11秒台という瞬発力勝負。3勝目以降はどこかで12秒台となっていた過去の実績からも、明白な弱点を露呈した。乗り方さえ間違いなければ能力の違いで圧倒できる力関係だが、人気を被るような馬ではないことも事実。 マンハッタンスカイは徹底した長距離路線から、ようやく路線変更で勢いが出てきた。地味な良化でも確実に地力強化を示す重賞での連続好走。時計勝負に強さを発揮してきただけに札幌二千はベストに近い条件。4走前の33秒1の瞬発力で力試し。 函館巧者のフィールドベアーはもうワンランク上の持ち時計がほしい。タスカータソルテは器用さが足りない。鞍上頼りのメイショウレガーロ、デビュー以来まともな休養がないマイネルチャールズも強調材料に乏しくなった。力がつく前に長距離で一線級に挑戦していたアドマイヤタイトルが久しぶりでも二千に怖さ。 シンメイレグルスの前走は価値ある一戦になった。転入後の初重賞挑戦にもかかわらず、正攻法の積極策で一線級に挑んだ結果ならば悲観する結果ではないだろう。勝ちにいっての1秒3差は、距離長めだったことを割り引けばイメージ以上に走っている。川崎千六2戦目で1分39秒台の計算。 ベルモントサンダーは常に南関東限定戦で勝ち負けレベルだが、鞍上の甘さがムラな結果につながっている。同じ鞍上では勝つことがあっても惨敗も覚悟しなければならない迷コンビ。エスプリベンは川崎以外がまったく走らないタイプか。前々走の0秒2差は5着でも大井、浦和が期待外れ。地元でワイドを外してない安定感だけが頼りになる。 フェラーリピサは千八以上の勝ち鞍があるが、本質マイル以下がベストのスピード型ということ。マクり合いで接戦を落とした前走は度外視して3走前のレコード駆けを改めて注目すべきだろう。負かした相手はその後プロキオンS、サマーチャンピオンで重賞連勝したヴァンクルタテヤマが強さの証明になっている。主戦に戻ればとりこぼすことはない。 ディープサマーの距離適性はJRA時代からはっきりしている。とにかく短ければ短いほど条件が好転するスプリンター。距離短縮、叩き2戦目、鞍上に戸崎騎手を配して上昇確実。4年ぶりに交流重賞制覇を狙うトーセンブライトだが、中距離ベストの差し馬は小回り千四に不安。牡馬相手になるとひとつ壁ができるメイショウバトラーは最内枠、乗り替わりなどますます条件は悪くなった。前走の自己ベストで完全復活なったコアレスデジタルは年齢以上に若さ。展開の利と鞍上配置でタイセイアトムも侮れない。 直線の長いコースなどエイムアットビップにとって論外。気性先行で燃え尽きやすい先行型は、いかにコーナーで息が入るかがポイントになっている。デビュー3戦目で1分8秒6の絶対スピードは単なる早熟馬と思えない。平坦千二を走ってから結論づけたい。相手はCBC組を基準にスリープレスナイト、スピニングノアール、キョウワロアリング。長いスランプは避けたいマルブツイースターはここが正念場。成長期の波に乗るレットバトラー、クールシャローン。持ち時計互角のマルカフェニックスまで。 なんとも言えぬメンバーだろう。レジネッタは12番人気から桜花賞勝ち。エフティマイアは15人気で桜花賞2着、オークス13番人気で2着。ヤマニンメルベイユは6番人気で中山牝馬S勝ち、ヴィクトリアマイルは13番人気で4着。いずれも今後に向けて確たる保障のない大駆けで休み明けというリズムの悪いステップ。これだけ信頼度が低くなれば、距離実績があって前走凡走で人気を落としたムードインディゴが盲点か。あくまで前走は10着だが、着差はわずか0秒8。千八のフラワーCで0秒6差、二千の前々走は鮮やかな差し切りを決めればスタミナ勝負は望むところ。メイショウベルーガはローテーションの良さで勢い重視。層の厚いダート路線で一線級相手に0秒5差のベストオブミーも充実確か。相性のいい鞍上に戻ってハートオブクィーンの復活。人気先行は納得でユキチャンのスタミナ魅力。 控える競馬ではまったく出番のないイイデケンシンが同型揃いで厳しい競馬を強いられそう。同型ダンツキッスイは初の古馬相手でさらにハードルが上がる。逃げにこだわらないヴァンクルタテヤマは本格化を改めて裏付けるレースになる。小回り歓迎で鞍上配置からも力が入る。キングスゾーンは豊富な経験が頼り。 8歳でも元気一杯のサカラートは、地方交流ですべて掲示板の(3032)。ブリダーズGC勝ちで豊富なスタミナ、アジュディミツオーやナイキアディライトを子供扱いした日本テレビ盃勝ちでスピードの高さを示せば、低調な相手で57`は条件に恵まれている。前走で改めて古豪顕在をアピール。ごく普通に勝ち方が焦点。 前2走で完全にリズムが狂ったメイショウトウコンは狙いづらい。好調が続くヤマトマリオンの意外性が魅力になる。波のある戦績でつかみどころのないタイプだが、現実に3走前の大駆けや前走56`を背負って3着なら狙える力関係。ダート適性疑問のスウィフトカレントより、カオリノーブルの長距離適性を重視したい。 ここまで相手が低調になれば、重賞で上位常連のマルカシェンクが底力の違いで圧倒する。器用貧乏になりかけの大事な時期に直線の長い新潟千六は願ってもない好条件。ここでとりこぼしは許させないぐらい力の差は歴然。休み明けでも通算(4020)のマシュリクに注目だが、キャリア不足と厳しいローテーションで初重賞挑戦は荷が重い。リザーブカードは昨年と今年の勢いの差がありすぎる。極度のスランプから立ち直るきっかけ待ち。徹底した逃げで吹っ切れたフサイチアウステルは迷いなくハナを主張。同型不在の展開の利。相手なりのレベルから抜け出せないトップオブツヨシ。ますますズブくなって年齢的な衰えが隠せないトウショウヴォイス。千四までの距離経験のナカヤマパラダイスではどうにも強調点に乏しい。 千二を3戦使ったナムラミーティアは、外々を回って最速上がりで完勝した前走が秀逸。着差以上の完勝で前走負かした相手の逆転は難しいか。ルシュクルは前半掛かり気味だったが、内々の折り合りから逃げ馬の勝ちパターンを最後のひと伸びで差し切った内容に秘めた能力がうかがえた。差し競馬でフィフスペトルの出番。時計比較でディーズハイビガー、バイラオーラ。血統的に芝歓迎のアイアムカミノマゴ。前走で不利のあったコパノマユチャンはダメージが残りそうな惨敗。。 ダイシングロウは波のあるレースぶりで好走と凡走を繰り返してきたが、それでも確実に時計を詰めて一戦ごとのレベルアップがうかがえる。自在に捌いて圧勝した前2走が本格化の証で平坦二千は望むところ。ハンデ56`も悪くない条件。 レインダンスは光のみえないトンネルから抜け出せない。秋華賞2着はダイワスカーレットに0秒2差、ウオッカに先着。その後5戦は完全に燃え尽きたと思える惨敗続きで、夏馬らしい上昇度がまったくみえてこないが、ここまで相手が低調になればGT級の意地。得意なシーズン、今までにない平坦二千で変わり身期待。 ニルヴァーナはデビュー勝ちの素質馬。昨年まで掲示板を外したのが、わずか1度だけでエリート路線を歩んだが、今年になって完全な鋭さ負けの連続で評価が急降下している。徹底した芝志向の馬が路線変更の博打で失敗。ダメージが心配になるほど最悪なローテーションで気配をみたい。 ドリームジャーニーはここで走らなければ早熟評価で落ち着く。単なるスランプと思えぬ不甲斐ないレースぶり。4角最後方が指定席の不器用さが加わると、実績だけで人気になれば妙味なし。 ダイシンを基準にすれば、前走58`だったグロリアスウィークも差はない。GVのハンデ戦は常に展開ひとつでワイドラインの争いになるヴィータローザが虎視眈々。休み明けを惨敗でもっと時間がほしいサンレイジャスパー、前走は馬場と展開に恵まれたミヤビランベリは評価を下げた。
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