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シービスティーは心身ともに別格の雰囲気がある。どっしり落ち着き十分の気性に完成された好馬体。早め早めに動いて3頭の先行争いから抜け出して快勝は着差以上に能力の開きを感じさせた。初コースの戸惑いを割り引くと大幅な時計短縮が計算できる。 ブラックサンダーは前走で一番収穫のあった馬だろう。初距離、初コースで終始外からびっしり勝ち馬に競られるストレスが溜まる流れ。3角すぎに早くもズルズル後退したが、直線半ばから再びエンジンがかかって二の足を使って0秒2差なら気を抜いただけと納得できる。前々走の好時計勝ちを強調。 サントメジャーは7、1、8、6、7番人気で3、1、1、1、4着が実戦タイプの表れ。前走も内々でじっくり我慢して直線の追い比べからすでに通算2勝のJRA馬に先着すれば本物の強さ。能力的には最上位クラスだが、前走はゲート内で立ち上がる寸前。スタートに細心の注意が必要か。 12キロ増の前走でも馬体は発展途上のヴェガスは相手強化でさらなる上積みは疑問。モロさ同居のライバックより、意外性を期待してキスミープリンス、キヌガサヒーロー、オリークック。 二千はこなせない距離ではないが、スマートファルコンにとって千四〜千八ベスト。強さとモロさを示していた二千から、少しでも距離短縮は願ってもない条件になる。鞍上泣かせの掛かる気性難である程度の腕力が求められる鞍上で手負いのコンビだけが唯一の不安材料か。ごく普通に乗りこなせば圧勝があっていい力関係。 フリオーソはやはりハイペースの流れこそが活躍の舞台ということだった。ため逃げではどこか頼りない先行馬だが、前走のようなスピード、スタミナ、底力を求められるような流れではとにかく強さを発揮する。スマートが暴走気味の逃げになればますます色気が出てくる。 トランセンドは初の交流重賞挑戦がどう響くかだが、兄メーンエベンターは南関東転入で花開いた地方ダート適性の高かった砂巧者。ダートでは負けて1秒以内の着差で、脚質に幅が出てきた近況の勢いを加味すれば、いきなり勝ち負け可能な存在。 交流重賞でワイドラインが大きな壁になっているボンネビルレコード。高いレベルで安定期でも、前走以上の上積みは絶望的。テスタマッタは骨折開けで割り引き。直線の長さが生命線の差し馬で、ある程度の器用さが要求される船橋コースではプラス材料が浮かばない。 ラヴェルの前々走は時計が出やすい馬場だったとしても価値ある内容だった。上がりラップはすべて13秒前半で4着馬に1秒4差がB級上位のスピードを裏付けた。さすがに久しぶりの千八となった前走は厳しいレースになったが、それでも見せ場十分の1秒差が奥の深さ。母はJRA5勝。まだまだ成長余地を残す血統なら、ハイレベルを経験でさらなる飛躍。 ハーミアの前走は牝馬のモロさということか、マクられて淡白な一面が出た。ゴール前でヨラれた不利は関係のない完敗。53キロと恵まれた条件でもツキから見放された勝ち切れないレースぶりに強調点が浮かばなくなった。 やはり相手はドラゴンキラリ。57キロと距離克服だけが焦点となった。マクり気味に動いて完全なる勝ちパターンでとりこぼした前走が、勝ち味に遅い1勝馬という象徴的なレース。勝負どころで置かれると策なし。 行くしかないナイセストスターは同じくハナにこだわるジーエスライカーの存在で前走と雲泥の差になる厳しい流れ。重賞で逃げ残れるほど完成度は高くない。共倒れが濃厚。 穴ならダービー直行組。黒潮盃より速いラップでハイペースに巻き込まれたウインクゴールドは典型的なレフティー。ポシビリテは切れぬがバテない末脚魅力だが、相性の悪い鞍上そのままで強気になれない。 トーホウデートは馬体の良さ、ミヤビジンダイコは前走の大マクりで変わる余地。ラスカルキッドの前走は勝ち馬の直後の位置取りから完全に鋭さ負け。もうひと回りの成長待ち。マイラーのビクトリースガはひとまず距離に壁。
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