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東京裏読み
関東

3R8R
9R10R
11R12R
関西
3R5R9R10R11R12R
ローカル
4R11R
WIN5

東京11R3連単1軸マルチ2→14、4、5、10、12 (60点)

3連単2軸マルチ14、4→5、10、12 (18点)

3連複BOX2、14、4、5、10、12

圧倒的な強さで快勝したジャパンDダービーから約1年半。これまでの長いスランプを忘れさせる内容で完全復活したグレープブランデーは実績どおりの怖さが出てきた。とにかく前走の変わり身は衝撃的。完調の計算がまったく立てられず、あれだけもがいていた馬が見事な転化。ブリンカー3戦目の効果、左回り、ルメールマジックなど数々の要因が重なって復活を遂げた。残り100まで抵抗してその後一気に失速した3走前、前々走はスランプ中の姿として忘れるべき。最後まで集中力を切らさずに追えば追うほど伸びた前走こそが、この馬の能力基準ならば素直に勢いを重視すべきだろう。東京ダート千六は重賞ユニコーンSで経験済み。じっくり乗りすぎて脚を余した2着なら距離短縮に問題はない。
サクセスブロッケンに良く似た戦績も強調材料になる。あの馬もジャパンDダービーでスマートファルコン以下を完封して王者に君臨したが、その後JBCクラシック2着→ジャパンCダート8着→東京大賞典3着→川崎記念3着となぜか勝てなかった。デビュー3戦目以来となる久しぶりの千六挑戦にも嫌われて6番人気だったが、絶好調のカジノドライヴカネヒキリエスポワールシチーをレコードで完封勝ちとなったフェブラリーSは印象的な復活劇だった。この馬はひと足先の復活でも、イメージがダブるのは少数意見ではないだろう。いずれにしても東京コースになるとペース音痴連発の乗り方になる鞍上がすべてのカギを握る。

ナムラタイタンの成長、充実ぶりも侮れない。スプリンター色の強いスピード型など過去の話。同じ馬場状態にもかかわらず、前日の1600万より5ハロン通過が1秒4も遅いラップで後方待機から0秒5差まで迫った4走前の武蔵野Sが変身のシグナル。続くジャパンCダートでも行きっぷりの悪さを露呈したが、2着馬に0秒8差。ハタノヴァンクールエスポワールシチーにはきっちり先着している。確信に変わったのが東京大賞典だった。大惨敗を覚悟したほど4角の手ごたえは最悪だったが、そこから最後盛り返して掲示板確保が地力強化の証そのもの。前走も良績のない距離で早め先頭。残り150まで抵抗を続ければ、距離短縮、掲示板を外したのがわずか1度だけの東京コースでさらなる飛躍が期待できる。

テスタマッタは上々の試運転の前走からのステップで色気が出る。4角で勝ちを意識できたほどの手ごたえの良さ。追ってモタついたのは休み明け、59キロ、いつもより高めのテンションなど数々のマイナス材料を跳ね除けた結果。これまで2ヵ月以上の休み明けは連対なし。千四もキャリア3戦だけなら、想定内だったとして納得できる。昨年のこのレースは千六初勝利だったが、ベストをにおわせる圧勝劇。休養前は中距離志向が強かっただけに、休み明けで千四を使った刺激は計り知れないほど大きいか。昨年同様にいつでも動ける外枠を引くツキの良さで、本来の好走パターンである好位差しがピタリとはまる。

ワンダーアキュートは鞍上がもっと積極的に乗れば、重賞をあと2、3つ勝っていた。とにかく王者の風格が感じられない乗り方。常にチャレンジャー精神で相手に合わせた乗り方に徹している。昨年のレコード決着になった不良馬場の川崎記念より良馬場で速いラップを刻んだJBCクラシックこそがこの馬の真の姿ということ。この勝ちっぷりなら普通の騎手はペースが遅ければ、4角前からマクり気味に動くのが当然だろう。動けないのか、動かないのか。ここ3戦は鞍上の資質を疑うへぐりばかり。3走前は逃げ馬以外、すべて前残り。勝ち馬が無欲の積極策で横綱相撲なら納得の2着だが、前々走は明らかに鞍上の資質の差が出たレースだった。直線では一旦完全に勝ち馬を差し込みながら、残り100で勝ち馬とぶつかり、人馬ともにヒヨって万事休す。致命的になる一瞬のスキをつかれた0秒1差がすべてを物語る。前走もなぜか3角過ぎで必要以上に脚をためる消極策。外から先に動いてマクったのが勝ち馬だった。終わってみればゴール寸前でこの馬が脚を余して0秒1差なら、力負けでないことは誰がみても明らかだ。それでも乗り替わりの制裁がないことが驚きで、馬が慣れない距離に鞍上が慣れない東京では実力どおりの結果を求めるのは酷。

現代のダートGⅠで芝、ダート兼用馬は成り立たないのが自論。ひとまず路線変更のカレンブラックヒルは見切る。芝でもダートでも通用していたのは、芝千六で上がり35秒前後でも好勝負できたひと昔前の時代。33秒台が当然の超高速馬場の時代に突入してからは、芝から路線変更のタイプはことごとく大きな壁に当たってきた。さらにこの馬自身のこれまでの芝実績からも強気になれなければ、強調材料はまったくないだろう。各馬が馬場を意識しすぎたために3走前のGⅠはスローになって逃げ馬有利。前々走は大逃げ馬から5馬身後方で実質この馬がハナを切っている流れ。この馬の位置取りで再びスローに近いラップなら、上がりレースラップが最後12秒2はいかにも物足りない。前走は距離の壁もあったが、初めて厳しい流れを経験した戸惑い。ゴール前で急失速ぶりは着差以上の完敗だった。3走前の5ハロン通過のラップよりダートにもかかわらず、さらに1秒近い短縮が求められるGⅠ。ダートのスペシャリストに立ち向かうには、芝の数字にインパクトがなさすぎる。

エスポワールシチーは3走前まで千八(5210)の絶対的に自信のある距離で前々走惨敗が引退へのカウントダウン。元王者の復権が絶望的とみていい。確かに見た目は大逃げの形でハナを切ったが、絶好調時なら楽に逃げ切っていたペース。直線半ばに故障のような失速ぶりでは、すべて掲示板確保の千六(7113)は額面どおりに受け取れなくなった。振り返ってみれば最近は上がり馬に競り負けの連発。帝王賞でゴルトブリッツ、エルムSでローマンレジェンドに圧倒されて、GⅠ馬の威厳など感じられなくなっていた。3走前に重賞勝ちとしても2着馬が高齢ダイショウジェットなら、レベルの高い時計勝負になれば掲示板確保も難しそう。

距離が千四までのガンジスシルクフォーチュンは限定スタミナであくまでもワイドラインが大目標の一発屋。同じようなタイプのエーシンウェズンは小細工の利かないタイプ。イジゲンはローテーションの悪さで割り引きならば、タイセイレジェンドの底力。前走は理解に苦しむ乗り方で自滅しただけ。あえて控えて引っ掛かり、ほぼ無抵抗の失速は休み明けというより、いかにも鞍上のへぐりが大きな要因だったということ。ここへのステップレースとしては後遺症が心配になるぐらいの最悪な結果だが、かなり厳しいラップを刻んで直線半ばに勝負を決めてレコード勝ちしたのが前々走ならば、鞍上の資質の差が如実に出たとして度外視していい。以前に東京ダート千六勝ち、千七2勝や芝千八にも勝ち鞍があればスタミナ的に問題なし。理想はハナ。人気を背負ったカレンは必要以上に折り合い重視になれば、この馬向きの流れに持ち込みやすい。