11→3、5、12→
3、5、12、8、15、7、9、6、17 (24点)
11→8、15、7、9→
3、5、12 (12点)
3、5→11→
3、5、12、8、15、7、9 (12点)
歴代のスプリント王と比べても歴史に残る名スプリンターとして完成されたロードカナロアに死角はない。安定したスタートに不発のない瞬発力。極限の時計決着でもある程度パワーが求められる馬場でも昨年後半から結果を残してきたオールラウンダーは、とにかく着差以上の強さで振り切っている。以前は負けることも覚悟の人気馬で今とまったくイメージの違うことがうかがえる。昨年の高松宮記念3着時よりスピード、パワーともにふた回り以上の成長を遂げた。
初のGⅠで逃げ馬の直後のラチ沿いという絶好の位置取り。それでも前を捉えられなかったのは、あの時点では時計勝負に持ち込むことが好走パターンのスピード型で、馬場改修直後のふさふさの芝にも戸惑いがあっただろう。良馬場の千二GⅠで1分10秒台の決着という考えられないほど時計のかかった決着で、パワー勝負の経験不足だったことは言うまでもない。パワー勝負の経験不足、クラスの壁、自身の完成度の甘さなど数々の悪条件が重なった結果の0秒1差の3着だったということ。
続く5走前の函館スプリントでは軽い相手で鞍上はなぜか強気に動かない消極策が裏目。直線入口で前が壁になってスムーズに立ち回った勝ち馬に外から一気に差されたへぐり。4走前のセントウルSは完璧な勝ちパターンに持ち込んで残り100で先頭。ゴール寸前に外強襲に合ったが、数字的には休み明けを十分すぎるほど走っている。
GⅠスプリンターズSでは終始外々を回りながらすべて11秒台以下のラップを刻んでレコード勝ちで完全本格化。前々走はワールドクラス相手に残り1ハロンで先頭に立って押し切るという横綱相撲がすでに国内敵なしを示している。馬なりで直線半ばに先頭に立って楽勝した前走で、さらなるレベルアップを確信。1分8秒前後で突き抜けてくる。
相手はエピセアロームに絞る。最速上がりから0秒2差に迫った4走前でイメージ一新。ロードに負けないスプリント適性の高さで、斤量に恵まれたとしても現実に3走前、勝ちパターンに持ち込んだロードを差し切ればGⅠ馬の資格は十分にある。前走はいつもよりスタート直後に出しに行って引っ掛かるという最悪なパターン。千四も微妙な距離ならば、試走としては収穫のあった0秒6差だろう。すべてのカギは鞍上の乗り方次第。GⅠで差し馬に乗るとなぜか消極策になる鞍上は前走のイメージが強すぎて徹底待機に構えると掲示板も怪しくなるが、3走前の再現を意識すれば34秒前後の末脚は確約できる。いずれにしても3走前、前々走が勝ち、負けパターンの典型的な例。まずはスタートに集中。
ドリームバレンチノと鞍上の絆は走るたびに固まっている。どっちがリーディングジョッキーかと一瞬間違えるような見事な騎乗ぶりだったのが4走前だった。ロードより内枠だったにもかかわらず、スタート直後に一旦下げて4角前に一気の仕掛けのマクり差し。あまりにも消極的に乗ったロードは内々でスムーズさを欠いた騎乗を割り引いても見事な勝ち方だった。乗り替わった3走前は懸念されたとおりの結果。掲示板も外したことのない千二で7着は鞍上との呼吸が最悪だったことを示している。前々走は馬群の狭いところにも人馬ともにひるまない会心騎乗。結果的に0秒2届かなかったが、4走前同様にGⅠでこれだけ見事に乗りこなすコンビならば、人馬ともに成長や逞しさを感じるのも当然だろう。前走は過去10年の良馬場でワースト2の時計でも、あくまで休み明けの試走として割り切って前々走までの実績、数字を信頼する。
サクラゴスペルは強さとモロさ同居のイメージをここで覆せるかどうか。3走前は直線入口で引き付けて直線半ばにセーフティリード。前々走は番手から早仕掛けで一気に勝負を決めて、前走はモマれることのない外々の位置取りから正攻法で押し切っているのが、強すぎた結果なのか、展開ありきの強さなのか。確たる裏付けのないのが現状。3戦続けて自己ベスト連発の充実ぶりだが、1分7秒台突入がイメージできないほど平凡な持ち時計。前走よりもさらに速いラップを刻まれるGⅠでは厳しい現実が待っているだけの可能性も否めない。
マジンプロスパーは前走がピークと思わせる馬体の造りだった。勝ち馬を大名マークから直線半ばで置き去りになるも、坂を上がってからもうひと伸びに以前よりレースぶりが良化したことがうかがえた。逃げ争いの直後で折り合える自在性が頼り。相変わらずのジリっぽさでワイド要員として最適。
ツルマルレオンは数字以上に馬体良化がそのまま結果に直結した。休み明けは走る大型馬としても、直線内目が伸びる馬場を大外一気。時計面で限界が近かっただけに、1分8秒前後になる中京GⅠは願ってもない好条件ということ。不発もあった追い込み馬が前2走で連続最速上がりに自身のピークが示されている。
外枠の逃げ馬がやり合った際の超ハイペース限定でシルクフォーチュンの出番がある。デビュー戦以来の芝挑戦だが、当時でも0秒7差の5着。メンバーNo4の上がり時計で、芝がまったく走らないわけでもなかった。ダートGⅠフェブラリーSで2年連続の最速上がりの豪脚は7歳でも陰りなし。はっきりと千六長めの距離適性でこれだけのパフォーマンスが可能なら、得意の距離で化ける可能性を秘めているということ。 |