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二千の経験もなかったセレンが前走で長距離を克服。斤量差があったとはいえ、古豪ルースリンドと互角の追い比べに持ち込めたことは大きな自信になる。体型、実績的にはやはり千六〜二千までがしっくりくるスピード型は、南関東馬限定戦ならいつでも勝てるレベルに達している。 エースオブタッチは強さとモロさ同居でなかなか重賞ロードへ進めないが、4馬身差以上で勝ったレースが実に5度。通算13勝の猛者は前走もA級としては破格の2秒1差という大差勝ちだが、単純な時計比較でつかめないタイプだけに取捨が難しい。今年初めにマンオブパーサーを子供扱い。 そのマンオブパーサーは折り合い難がつきまとうだけに距離短縮で一変可能。どちらかといえば左回りベターなレフティー。バンブーエールを競り負かしたダービーグランプリ馬の底力は不気味。 クレイアートビュンはいくらタフなタイプとしても、この厳しいローテーションにプラスはない。使えるレースは使いまくって結局何も手に入れられないのが結末か。ここも入着以内の賞金加算まで。 御神本騎手のお手馬から乗り替わりはとにかく苦戦が続いている。皮肉にもある事件で御神本騎手の実力の凄さが浮き彫りになれば、癖馬フリートアピールの復活はイメージできない。デビュー以来初となる長期休養明けのモエレラッキーは仕上がり優先。スプリンターのディアヤマト、一気に老け込んだベルモントギルダー、重賞級とははっきり差のあるフサイチギガダイヤは狙いづらい。 先行差し自在に捌けるオノユウは外枠を引けば乗り替わりでも減点はないだろう。千八までこなす距離万能型だが、千二(3001)で時計を含めてスプリンターとしての資質は高い。地元で走れば大きく崩れないプリマビスティーが大名マークで力比べ。秘めた能力はヒシヴェリタス、ショウナンカガリビ、オネストのJRA勢だが、キャリア2戦目でオノユウに0秒5まで迫ったショウリダバンザイの成長力は侮れない。 ブルーラッドはまともに乗れば前走ぐらい走って当然ということ。不可解な乗り方だったダービー、黒潮盃は単なる鞍上のミスと納得できる実績で1、2、1着のコンビ復活ならますます信頼度が増してくる。ここは世代評価の目安。 ブルーを負かすならクレイアートビュンだけ。一戦ごとに成長し続ける上がり馬。昨年このレースを制してから一気に株を上げている。JRA交流では入着ラインの争いでも、南関東馬限定では上位常連。この相手で58キロは恵まれた。 リュウノキングダムは前走こそが能力基準だろう。水沢に遠征で重賞制覇の異色なタイプだが、本質はまだまだ力量不足。前走は同日C2より0秒5だけ上回った数字がすべての証。リュウノが人気になるようなレースなら、ひと叩きのコスモシェアトが優勢。エスプリベンはスランプ脱出のきっかけ作り。 ダート(6121)、地方交流重賞で負けたのがヴァーミリアン、カネヒキリ、フリオーソだけ。不動の王者として階段を一歩ずつ上がっているサクセスブロッケンがいよいよ始動する。負けていた相手が年齢的にもゆっくり下り坂なら、完全なる世代交代も時間の問題だろう。気性的にテッポーOK、距離歓迎。 ブルーコンコルドはさすがに4連覇が難しい。10歳がすぐ目の前に迫った老齢で、休養前からはっきり衰えを感じさせている。ボンネビルレコードはデビュー以来、的場、内田博騎手以外で連対のない癖馬。乗り替わりで大幅な減点材料。レベルが上がれば上がるほどメイショウバトラーはワイドが遠のく。気楽に乗れる立場になったトーセンブライトが好位から虎視眈々。 牝馬限定戦で勝ち上がったレッカは半信半疑だったが、前走で距離とコースにメドを立てれば強さは本物だろう。番手競馬で時計平凡の辛勝だった前々走なら、前走のようにハナにこだわる強気の逃げ。逃げ差し自在に立ち回って結果を残してきたブンブイチドウは豊富なキャリアが強み。ダートで馬券圏内から外れたのはスタートミスの4走前だけという安定感も魅力十分。 スマートパタカは楽な競馬の2、1着。いかにもモマれ弱そうな非力な馬体は能試時の450キロ台が理想で、底力を問われるとどこか頼りなさを感じる。同じレースを走ったエクセルチェイサーは大跳びの差し馬。前走だけで見限るのは早計だが、再び道悪競馬で試練は続く。穴なら前走で吹っ切れたドラゴンキラリ。高いレベルの時計を連発してきたスピード馬が距離に融通が出たのは心強い。 アドマイヤスバルは重賞の入着ラインで一進一退のジリっぽさだったが、どうやら地方ダート適性は相当高い。前走はレコード決着になったスマートファルコンに0秒2差。アロンダイト、フリオーソを振り切った内容は斤量差を割り引いても中身が濃い。徹底した交流照準でもうひと花。 ウォータクティクスの前走はスタートミスで鞍上がパニック。見てる側にもあせりが感じられる乗り方では流れに乗れないのも当然か。取り消し明けで嫌なリズムをここで修正したい。ため逃げより暴走気味の逃げが理想的。 ネイキッドは千八以上で勝ち鞍のない限定スタミナ。東海S、ブリリアントS惨敗の過去からも前走だけで評価を上げられない。叩き3戦目でサカラートの出番か。今までよりかなり相手は楽になれば59キロでも侮れない。芝がだめからダートへというわかりやすい路線変更のアーリーロブストのようなタイプに好結果を求めることはできない。
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