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実績馬に年齢的な衰えとステップの悪さを考慮すれば、若さの3、4歳馬に注目は当然。フィフスペトルの不振は距離がすべてだった。典型的なスピード重視のマイラーは背伸びしてクラシックを使ったが、千八以下に限れば掲示板を外してない。セイウンワンダーと同タイム。ブレイクランアウトには2度先着している実績は紛れもなく世代トップレベル。ひと息入れたリフレッシュ効果と距離適性の高さで一変する。 グラスキングは芝に路線変更でますます充実著しい。走るたびに時計短縮。前走で手薄なオープンレベルに通用する数字を叩き出せば展開ひとつ。ホッカイカンティはここぞという時に走る一発屋タイプ。好調が続いているクラウンプリンセスは、苦手意識のある京都コースで若干の割り引き。古豪スズカコーズウェイ、トレノジュビリー、ドラゴンウェルズが混戦になって底力発揮。 浮上のきっかけさえつかめないファイングレイン、プレミアムボックスは年齢的に上がり微妙。スタート難が解消されないマルカフェニックスは狙い目なし。 アンライバルドの前走は完全な自滅パターンだった。好スタートがアダになって押さえる際に頭を上げる気性の悪さ。3角手前まで折り合いを欠いた内容では直線勝負でもがくのも当然といえば当然だった。これがこの馬の負けパターンということ。イグゼキュティヴ程度に負けたデビュー2戦目の京都2歳Sとまったく同じ内容。折り合いを欠いた時点で単から遠のく気難しさは、人気馬としては致命的なモロさだろう。距離とコース体型を考慮すればいつマイナスに爆発してもおかしくない。 イコピコは前走の強さを素直に信頼する。母はダート千で1勝だが、兄ディジュリドゥーは長距離に良績集中。距離延びて本格化した勢いは本物と断言したい。ダービー2着馬、皐月賞馬を直一気。他馬が止まったように映った瞬発力は凄みさえ感じられたほど。頭の高い不格好さと大跳びのフットワーク。さらにステイヤー血統で秋に本格化は12年前の菊花賞馬マチカネフクキタルと瓜二つ。 リーチザクラウンは鞍上がようやく手の内に入れた。好走パターンを完全に把握。ダービーは大暴走した逃げ馬の2番手追走で、実質この馬がハナを切る形なら、単調な逃げ馬としてもう迷いはないはず。前走の1角すぎにハナに立つレースぶりはまさに仮想菊花賞。圧倒的な強さだった今年初めのような凄さはみられなかったが、本番前としては理想的な試し乗りができたことは大きな強み。自分の形になれば、とにかくしぶとい期待馬は皐月賞、ダービー時に不安のあった危うさがなくなっている。春当時よりバランスそのものは良化してマイナス体重は想定内。大人びた体型になったことに胸を張りたい。細身の馬体でいかにも長距離をこなすシャープさ。前走並みの数字でも十分に力は発揮できる。 ナカヤマフェスタは取捨に悩む。母は短距離ダートに良績のスピード型、兄2頭も千七までのマイラーだが、祖母は二千四百、二千五百で勝っているステイヤー。血統的に長距離をこなせる材料は唯一これだけ。コンパクトボディーで脚もけっして長いとは言えない体型となれば、父ステイゴールドの血統だけが頼り。菊花賞の流れとダブる早めのマクりとなった前走はステップレースとしてはベストに近い内容で、かなり外々を回ってマクり競馬の完封劇は着差以上の能力差を示している。前走でさらなるパワーアップしてどこまで食い下がれるか。時計が速くなると厳しくなる。 セイクリットバレーはパドックでチャカつく気性で、前走も掛かり気味の折り合いながら勝ち負けの底力。いくらか掛かった程度の折り合い難を露呈したが、内々のコース取りになれば修正可能な感触はある。東京スポーツ杯でナカヤマ、スプリングSでアンライを上回る瞬発力を使った破壊力は、追い込み策に徹して波乱を待つ。 アドマイヤメジャーに上積みは見込めない。自ら動いたというより外からマクってきた馬につられて掛かった最悪の内容に強調点がない。再び大外枠で馬体も未完成そのもの。もう10キロ増が理想の子供っぽい体では、GT好走まで時間がほしい。 イコピコ、リーチを高く評価すれば、前走で接戦だったセイウンワンダーも同等の評価をしなければならない。2歳時の実績と見た目にだまされて前走の評価を低くしたが、正攻法でレコード決着に0秒4差だから中身は濃い。走るごとに距離に融通性が出ている成長力はもうひと絞りで距離克服にメド。 シェーンヴァルトの前走はコース取りの悪さでまったく追えなかった。何も力が発揮できないまま回ってきただけのレース。残り100まで前が壁になって開くのを待った大ロスがすべての敗因で、十分な手ごたえからスムーズに捌けば少なくてもアンライより先着していただろう。母も兄弟も長距離に実績を残してないが、いかにも混戦向きのしぶとさは無視できない。 フォゲッタブルは完璧な騎乗で競り負けたことで評価を下げた。まったく掛かることがなかったスムーズな折り合い、馬群の中からロスなく直線外へ出して勝てなかったことで、少なくてもナカヤマとの逆転が浮かばない。外々をマクった勝ち馬より明らかに展開は向いて追い比べで劣れば重賞経験の差というより底力の差。 ケイアイライジンの前走はほぼギブアップになる大出遅れで絶好枠もアダとなった。それでも直線勝負に切り変えて4角の手ごたえは十分。位置取りさえ良ければ楽に差し切れた最速上がりを改めて強調したい。典型的な前残り競馬を0秒3差は価値がある。ここで結果が出なければ間違いなく乗り替わり。鞍上は力が入る。 マイネルスケルツィはラチ沿いの伸びがいい馬場状態を味方にして残り目が出てきた。中山コース以外で結果の出た前々走が体調の良さの証。東京千六では当時絶好調だったエアシェイディに同タイムの3着実績が光る。 初の古馬相手が重賞になったレッドスパーダは狙いづらい。さらに厩舎所属の休み明けはポカが多数。まずは馬体重に注目。リフレッシュで軌道修正したいアブソリュートは気配優先。衰えが見え隠れしてきたサイレントプライド、マルカシェンクは上がり目微妙。同型がスケルツィならマイネルファルケは展開の利。今年、重賞降着を連発している鞍上でサンカルロは強気の攻めが望めなくなった。相手なりに動いて相手なりの着順か。 ブエナビスタはスピード身上でコンパクトな馬体、器用さのないレース下手が凱旋門賞挑戦の表明はリップサービスとしか思えなかったが、小回り札幌コースを使った経験がこのレースで間違いなく生きてくる。 レッドディザイアは同じコンビが続く限り無冠に終わりそうだ。早仕掛けとなったオークス惜敗が頭から離れないのか、休み明けの前走はこれまでとまったく同じような後方待機策。いろいろ試し乗りのチャンスはあったが、これで本番の乗り方が簡単に想像できるだろう。馬群の中を突っ込む勇気のない鞍上特有の負けパターンはこれまで何度もみている。ウオッカ、ディープスカイ、相手が上がって工夫が求められてもロスを覚悟する乗り方しかできない鞍上ではさすがに限界は近づく。桜花賞、オークスともにブエナは鞍上がへぐったレース。相手がミスしても勝てなかったのは致命的。ブエナがまともに乗ればますます着差は開く可能性も否めない。好枠を引いてもロスを覚悟して直線外を選択するか、勝つためにも思い切って馬群に突っ込むか。鞍上の器量を問いたい。 キャリアの浅さでクラシックに乗れなかったモルガナイトが本物になって帰ってきた。とにかく磨きがかかった瞬発力は軽くオープンレベル。牝馬限定戦だったとはいえ、前々走はレコード決着。前走は馬任せのひとマクりから、軽く気合をつけただけの差し切り勝ちで夢が広がった。最後は流して2分を割る絶対スピードは、ブエナと比較しても何ら劣らない。馬体回復がすべて。 ブロードストリートはレコード勝ちの前走でも半信半疑。パドックでチャカつく高めのテンション、もうひと回りの成長がほしい細身の馬体は春当時と変わりなかった。外を回ったレッドに対して内々でじっくり我慢できた展開の利もあれば、枠順的に前走の再現は難しい。 ジェルミナル、ワイドサファイアは前走の凡走で取捨に迷う。やはり2頭ともに千六〜千八ベストのマイラー色の強いスピード型。極端に速い時計勝負となった前走で見せ場なく終われば、距離延長と2分を切る極限の決着でさらなる躍進は期待できない。 追い込み馬として完成してしまったミクロコスモスはコンビを組んだ鞍上が悪かったと納得するしかない。まるで病気のように重賞では後方待機策の連発する鞍上。他力本願の追い込み馬はワイドが限界。変則追い切りで博打に出たハシッテホシーノはマイナス体重なら黙って見送る。 リトルアマポーラが勝つ。ここ3戦は中途半端な乗り方で不完全燃焼に終わっていたが4走前が本来の姿。脚をためる後方待機より、好位で折り合って瞬発力勝負が合っている。積極策が期待できる鞍上に乗り替われば鬼に金棒。休み明けの秋華賞、マイラーズCはそれぞれ0秒3、0秒4差。テッポー駆けのタイプに走る条件が揃った。カワカミプリンセスは長いスランプから抜け出せない。徹底した追い込みが奏功した前々走でますます乗り方が難しくなったか。極端に時計が速くなると策のない現状で一変は微妙。 トールポピーは前3走が実力だろう。大混戦になったオークス以外は3、4歳時の強い競馬は皆無。皐月賞で燃え尽きた兄フサイチホウオーとダブる。もうワンランクアップの成長が期待できない4歳世代。チェレブリタ、エフティマイア、ブラボーデイジー、ムードインディゴ、レジネッタに怖さがなくなれば、ニシノブルームーンの出番。前残りの展開と馬場に泣かされてきたベッラレイアは、走る東京コースと再び乗り替わりの刺激で期待十分。 ダノンパッションは重賞の乗り方に相変わらず進歩のない鞍上で典型的な展開負け。切れ味タイプになると決まってスタート直後から後方待機になるのは鞍上特有の負けパターン。3角すぎから慌てて大マクりに出たが、早仕掛けとあれだけ勝負どころで外へ出せばラスト失速も当然の結果といえる。内々でじっくり脚をためた勝ち馬とは雲泥の差。ここまで下手に乗ればキャリア2戦目の重賞制覇はかなりの能力差がないと無理だった。積極性を失った鞍上で、マジックを連発していた頃のレース勘が完全に失われていることの象徴的なレース。超一流から一流に格下げになった鞍上に絶対的な信頼感はすでにない。ごく普通に乗れば圧勝可能な相手関係でも割り引きが必要。 穴ならアイファーマーチスの大駆け。クローバー賞5着のビッグバンは勝ち馬サンディエゴシチーと0秒8差。この馬を物差しにすれば、デビュー2戦連続の0秒2差でほぼ互角の評価ができる。3戦目の初勝利は3着馬に2秒差。その後は時計勝負に四苦八苦だったが、短距離路線に変えた前2走が同日C1とほぼ互角の勝ち時計で改めて完成度の高さを示している。芝適性だけ。 ラブグランデーの前走は展開のアヤがすべてだった。ゴチャつくレース展開。4角で内か、外かの進路を選択するのに一瞬迷って仕掛けが遅れたことが最後まで響いた。それでも馬群を割ってくる瞬発力は最速上がりが示すように破壊力満点。馬体減がなければ上位確実。 リディルの前走は直線までじっくり我慢。追えば追うほど伸びる瞬発力に良血らしい秘めた能力を感じる。フローライゼは前々走とまったく違う前走の行きっぷりの悪さで評価が割れる。千四でも完全に掛かったダガノエリザベート、ダイワバーバリアンは距離延長で条件微妙。エイシンアポロンの前走は前々有利の馬場状態でスタート直後から無理やり押さえる最悪な乗り方。ラスト失速気味のレースぶりなら、乗り替わりと距離短縮で一変可能。 ウオッカにとって低レベルな4歳世代が相手で強力な3歳世代の不在なら昨年以上にレースがしやすくなった。前2走で改めてマイラーとしての資質の高さを示したスピード型だが、東京コースは絶対的な自信の(5211)。千六ほど強さのない距離でも東京コースでは常に主役として胸を張れる。これだけ追い込み馬に偏った相手になれば、昨年同様の逃げの形がベスト。千六で折り合い難を露呈する気性の荒さはハナか、ラチ沿いの折り合いが当然の選択になる。開幕週のグリーンベルト馬場で掛かり気味になる強い逃げ馬が主導権を握れば、1分45秒前後の高速決着。前々有利。 昨年のような悪夢の再現があれば、ウオッカが中途半端な乗り方で不完全燃焼する際。対ウオッカに昨年の毎日王冠で0秒5差、天皇賞で同タイム、安田記念で0秒3差のカンパニーが仕事人のジョッキーとともに一発を狙っている。失うものがない立場で前が止まらない馬場なら徹底先行から脚を測るのも悪くない。GT未勝利が不思議なぐらいのGU4勝で、年齢的に大きなレースを狙うには今年最後の8歳馬。本番同様に力が走る一戦。 スマイルジャックは最弱世代のマイラーなら士気が上がらない。ダービーに出走した18頭中、古馬相手となった芝の重賞で勝ったのはこの馬を含めてわずか4頭しかいない。タケミカヅチのダービー卿、モンテクリスエスのダイヤモンドS、ダート路線のサクセスブロッケンのGT2勝。ダービー馬のディープスカイさえ、結局人気先行で勝てなかった。基本的にこの世代は3歳時の実績は問題外。近走の成績だけで判断するのが妥当になれば、典型的なマイラーとして評価が落ち着く。母シーセモアは通算(18118)で、勝ち味の遅さは血統的。 ヤマニンキングリーはクラシック未出走で終わったが、このようなタイプこそが世代を引っ張る稼ぎ頭か。前走は連続2着、休み明け、乗り替わり、大幅な馬体減などが重なって人気を落としたが、終わってみれば納得の快勝になった。平坦小回り巧者らしい立ち回り。ブエナビスタ、マツリダゴッホを振り切った内容は素直に評価ができる。久しぶりの東京とさらなる相手強化で真価を問いたい。まずは馬体回復から。 強さとモロさが同居しているサンライズマックスは、この休養でどこまで成長したかがカギ。GT馬がわずか1頭だけの低調な相手で上がり馬ナムラクレセントも絶対的な能力差はない。穴ならアドマイヤフジ。千八(0040)は昨年ウオッカに2馬身差も含まれている。好枠を引いてラチ沿いの折り合いなら昨年とまったく同じ展開。 トーホウアランは6歳にしてキャリア15戦。2度の長期休養でリズムに乗れなかった期待馬がようやく波に乗れそうだ。GT経験はまだ3戦だけ。ダービーはキャリア5戦目、菊花賞は休み明け、続くジャパンCでようやく古馬混合のGTを経験ならば、これから成長余地を残していることは明らか。前走8キロ増ですっきり映る馬体なら数字すべてが成長分。昨年の覇者は京都(3011)で初の58キロも気にならない。 重賞で勝てない鞍上にこだわるジャガーメイルは、実力が発揮されないまま今年も終わりそう。重賞初挑戦だったアルゼンチン共和国杯まで(5102)のエリート。世界レベルの香港3着、天皇賞春は休み明けでいきなり5着の実力馬が、格下のミヤビランベリに前走5馬身差は道悪の巧拙だけでもないだろう。当たり前のように直線までじっくり待機の消極策は、流れと馬場を考慮すれば褒められる騎乗ぶりでなかった。この程度の相手にとりこぼしは即乗り替わりに直結なら、鞍上のプレッシャー負けが心配。 仕掛けどころが難しいスマートギアは距離に不安がなくても、1600万卒業に時間がかかっている不器用さと勝負弱さで常に他力本願の嫌い。フロック勝ちの天皇賞で力が備わってないまま59キロを背負うマイネルキッツも魅力がない。数字以上に太めだったモンテクリスエスは一戦だけで大幅な変身が微妙。人気と実力が一致しないオウケンブルースリが59キロの悪条件ならば、瞬発力に磨きがかかっているアルコセニョーラの大駆け。
GT3着の実績があるビービーガルダンが前走2番人気とは意外だったが、終わってみれば底力、スピードの違いで楽勝。3走前は鞍上とのコンビが悪かっただけ、前々走は実績のない距離だったことを割り切れる千二の強さだろう。初重賞挑戦だった昨年のキーンランドCは春に高松宮記念2着だったキンシャサノキセキを押さえてレコード決着の2着。続いてGTスプリンターSにぶつけて3着でGT級の素質を証明している。理想的なステップと枠順に加えて中山(1110)のコース適性の高さ。まだまだ昇り詰める血統なら、簡単に時計短縮が可能だ。 グランプリエンゼルはひとまず試練に当たった前走でさらなるレベルアップが期待できる。人気を背負った宿命で勝ち馬ビービーの外々を早めの仕掛け。大バテしても不思議のなかった4角の手ごたえの悪さに反して、しぶとい粘りに能力の高さを感じる。タフな競馬をこなして確実に精神面の成長。この中間はデビュー以来、最高の猛稽古でプラス体重になれば、心身ともに夏当時と一変している可能性が高まった。今度は内々でじっくり脚をためて仕留める。 アルティマトゥーレは内枠を引いて軽視した。3走前、前走ともにスタート直後から飛ばしたわけでもなく、千二としてはじんわりスタートでモマれない競馬。激しい先行争いを制して、最後の急坂でもうひと踏ん張りしなければならないサバイバル戦に耐えられるようなレース未経験馬は大幅な減点材料になる。さらに中山コースも初。惨敗があっても驚かない。 スピードに加えて急坂を耐えられる底力も問われる中山千二では、近走の着順は悪くても切れ味に磨きがかかってる追い込み馬の存在を考えなければならない。中でもソルジャーズソングは追わせる鞍上とのコンビになって魅力が増した。スムーズに捌いたと言えない高松宮記念3着。明らかに太めだった前走で3着馬と0秒3差ならひと叩き、乗り替わり、差しが決まりやすい中山千二になって花開く。 アポロドルチェはどのみち外から直線勝負に駆ける大駆けタイプで大外枠に問題なし。昨年のスプリンターズSは3着馬に0秒1差、今年の高松宮記念は3着馬に0秒4差。最速上がりの前走で瞬発力に陰りがなければ、穴馬として面白い存在。 サンダルフォンはとにかくリフレッシュ明けのリズムがいい。前々走まで3戦連続の最速上がり。前走も初のGUで57キロを背負ってメンバーNO2の上がり時計なら決定的な差はない。 ローレルゲレイロは不運な枠順を引いてハナが絶望的になれはトーンダウン。カノヤザクラは56キロを背負っていたとしても、前走は着差以上に能力差が感じられた。牝馬らしい淡白な競馬で限界は近いか。キンシャサノキセキは文句なしの騎乗で1分8秒2だった昨年がピーク。またひとつ年をとって7歳目前の年齢、乗り替わり、休み明けの悪条件が揃って好走がまったく浮かばない。シーニックブラストは圧勝しても不思議のない力関係だが、右回りに経験がない外国馬にとって中山は相当急カーブに感じるだろう。これまで好走した外国馬は前々勝負の先行型。差しタイプに魅力なし。 仮に帝王賞を使っていても好勝負になっていたワンダースピードのレースになる。この馬以外は重賞と思えぬ低調なメンバー。距離もコースも不安のない条件が揃えば勝ち方だけに注目か。ゴールデンチケットは一貫性のないローテーションで出世が遅れている不運な馬。芝の毎日杯2着でも本質はダート向きのパワー型。これからダート路線を歩むとしても賞金加算ができず、まったくレベルアップを生まない芝挑戦が無駄な遠回りになりそう。ここはひとまず経験レベル。 順調なステップを重視してリフレッシュ明けがいいリズムのクリールパッション。レベルの高い3歳世代のワンダーアキュート。スタートがカギになるシルククルセイダーは乗り替わり魅力。年齢的に最後の年になりそうなメイショウサライは力が入る。クリーンはひと叩きで変わり身がすべて。ダークメッセージ、アドマイヤダンクは仕上がり優先。
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