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予想結果

2009

1月 2月
3月 4月
5月 休止
休止 8月(JRA重賞)
9月(JRA重賞) 10月(JRA重賞)
11月(JRA重賞) 12月(JRA重賞)


休止 8月(独りごと)
9月(独りごと) 10月(独りごと)
11月(独りごと) 12月(独りごと)

 

20082007
2006

 

 


 

(11/29)ジャパンカップ

久しぶりに外国馬に時計の裏付けがある馬が出走してくる。前3年の外国馬の不振は明らかにカチカチのコンクリート馬場での適性の低さ。レース上がりが34秒台に突入して外国馬の苦戦が強いられているだけに持ち時計は大きな目安になる。

08年の外国馬は二千四百で2分27秒程度の持ち時計
07年は二千1分59秒8のアルティストロワイヤル、千八1分47秒1のハリカナサスが目立っていたが、いずれも中距離に良績集中
06年はJC2度目の挑戦だったウィジャボードが3着
05年はまったく持ち時計のなかったアルカセットがレコード勝ちしたが、この年だけは特例だろう。二千四百で2分28秒9の持ち時計から突然の変身は自身堅い馬場に適性が高かったということで割り切りたい

メアジードーツが2分25秒3のレコード勝ちから始まったジャパンCだが日本馬、外国馬の双方が手探りだった当初とは傾向がかなり変わっている。高速馬場になるにつれて力は接近、とりわけここ6年は日本馬のワンツースリーが4度。完全に外国馬との位置付けは逆転した。
理由は明白。ジャパンCはすでに名ばかりの国際競走ということ。香港にタレントを奪われて国際レベルにないのが現実で、賞金を世界最高峰にアップして設備をいくら良くしても、外国馬にとって故障が心配になるほど"コンクリートのような堅い馬場"に仕上げては本末転倒。今年は日本で種牡馬生活が決まっているコンデュイットの参戦でいくらか締まりが出たが、来年以降に尻すぼみになることは目に見えている。

第1回から10回まで外国馬8勝、2着6回、3着6回
第11回から20回まで外国馬4勝、2着5回、3着6回
第21回から28回まで外国馬2勝、2着1回、3着1回

過去10年で3着以内の外国馬の持ち時計を比較すると、
99年インディジェナスは千八1分47秒9、二千2分0秒4、二千四百は2分26秒6。ハイライズはキャリア9戦で平凡な持ち時計だが、イギリスダービー馬という称号。
00年ファンタスティクライトは二千四百2分27秒3程度の持ち時計だったが、前年の3着ハイライズに完封実績があった。
02年は中山開催で度外視。
05年アルカセットはまったく目立った時計がなかったが、前年JC4着ポリシーメイカーに完封実績。
06年ウィジャボードは前年ジャパンC2分22秒4で、他国でも二千四百2分25秒2の時計があった。

傾向として実績無視は以前と変わらない。日本馬場に対応できる持ち時計の有無と状態の良さがすべてのカギ。時計がない場合はジャパンC好走馬との対戦比較で上回っていれば上位可能になる。

コンデュイット
BCターフの連覇の凄さより、持ち時計の速さだろう。二千四百2分23秒台を2度。凱旋門賞もシーザスターズに0秒4差なら紛れもなくスピードと底力は世界トップレベルで、とにかくレースぶりが派手。
英セントレジャーは直線フラつきながら3馬身差の圧勝。昨年のBCターフは直線入り口、大外へ出してそこから逆手前で直一気の離れ業。3走前のキングジョージも逆手前、重い馬場、60キロ以上の斤量など数々の試練を乗り越えて激しい追い比べから後続を振り切っている。前走は少頭数競馬で逃げ馬の大逃げ。難しい展開でも早めの仕掛けからきっちり差し切れば文句なし。
唯一の不安、体調維持に焦点を絞っていいだろう。連続の激戦続きで世界中を飛び回る長距離輸送の連続は、一流馬にとっても難しいところ。さらに日本で種牡馬生活が待っているというひと昔前のJCで走らない外国馬の典型的な例ならば、ますます"お客さん"として確立してくる。日本で種牡馬が決まっていなければ、間違いなくJCを見送っていた過酷なローテーション。超一流馬でもとりこぼしてきた過去の例から克服できるとは思えない。
03年ジョハーはBCターフ2分24秒2勝ちだったが、JCは重馬場だったとしても16着の惨敗。05年のバゴは凱旋門賞3着、BCターフ4着でJC8着。96年シングスピール以来、BCからのステップで連対なしが偶然でないことは証明されている。

インターパテイション
日本馬が人気に集中する年は持ち時計のある人気薄の外国馬に大駆け傾向が以前のJC。日本馬場に対応可能な持ち時計、千八1分46秒5、二千2分0秒3、二千四百2分25秒6は十分すぎる数字。前走のGT勝ちはBCクラシックを制した最強馬ゼニヤッタの2着となったジオポンティに完封勝ち。超大跳びの馬は中距離以下に良績集中しているが、ゆったり折り合える長距離戦は千八よりも走りやすいはず。持ち時計があって強敵相手にも結果がある人気薄の高齢セン馬は、99年JC2着のインディジェナスとイメージがダブる。

ウオッカ
欲を出して二千四百のGTに照準を定めたこと自体が大きな間違い。先週のマイルCSなら狙い目あったが、距離の壁を感じさせる条件で上位を狙うにはあまりにも厳しい。とにかく前2走の結果が衰えそのもの。千八以上では極端な上がり勝負より、落ち着くことのない流れから極限のスピード決着で良績集中タイプが、その条件どおりの流れとタイレコード決着になった前走で2着馬を交わせなかった。直線半ばでは交わせる勢いがあっただけに、最速上がりでもなおさらむなしくなる。2年連続の毎日王冠2着だが、時計を含めて今年は中身で劣り、天皇賞も単純に今年の方が劣る数字。2年前のJCが2分24秒9、昨年はスローペースで2分25秒7だが、勢いが失われている今年の状態で少なくても2年前を上回る計算ができない。今年のレベルが前2年より高いレースになれば入着ラインが限界。

リーチザクラウン
ハナが切れないと能力が半減する個性派の逃げ馬として完成されつつある。精神面で完成手前の3歳馬ははまったレースの強さより、モロさが出ると着順以上に淡白さが目立つ印象の方がイメージが強まっている。前走も超高速馬場で決して無謀なハイペースではなかった。それでもゴール前で完全に失速した逃げ馬は、二千以上の距離では相手、距離を問わず失速が当然か。内枠に行くしかないエイシン、特徴がつかめない外国馬が揃って、たとえハナが切れても自分のペースをつかみづらくなる。鞍上の驚くような見事な騎乗ぶりもGTで久しくみてない。

レッドディザイア
今までのレースと比較にならない厳しい試練が待っている。ヒシアマゾンエアグルーヴもJC2着時は4歳以降。ファビラスラフインが3歳時に秋華賞からの直行で2着だったが、前残りになった展開の利がすべてだった。古馬の一線級相手に同じような位置取りからの追い比べではさすがに厳しい。ブエナビスタとまったくの互角とすれば、札幌記念がひとつの目安。ヤマニンキンクリーをいくらか上回るぐらいの位置付けなら入着あれば上々。

オウケンブルースリ
心配された馬体回復も木曜軽量で10キロ増ならひとまず安心。体調さえ整えば、日本馬の中では最右翼となる。距離不足の前走は極限の時計決着で4着。直線半ばでいくらか前が詰まるロスから、坂を上がってからもうひと伸びすれば坂のあるコースに弱点はなくなっている。前走の経験が今後において自信につながる大きな財産。春の休養で体質強化して、古馬相手にキャリアを積めば確実に昨年4着以上の期待は高まる。

スクリーンヒーロー
ブリンカー着用で強さを取り戻した前年覇者。天皇賞1、3、4、5、6着馬が差し追い込み馬。前々勝負で唯一残った先行馬ならますます価値が上がるということ。前年が時計、展開に恵まれただけで評価を下げてきたが、ブリンカー着用の前走から評価は一変している。なにより時計勝負にメドを立てたことでイメージ一新。二千四百〜二千六百で(3201)。馬券を外した有馬記念でもダイワスカーレットに0秒5差の5着が距離適性の高さを物語っている。再びブリンカーを外してどう転ぶか。鞍上の手腕に期待したい。

アサクサキングス
ようやく呪縛から逃れられた乗り替わり。早め早めの先行策がしっくりくるが、これまでなぜか控える競馬に徹して不振が長引いている。最近のGTはとにかくスローペース依存症。失うものは何もない人気で絶好枠を引けば強引にハナを切っても面白い。体調はすこぶる順調。

エアシェイディ
衰えのみえない8歳馬。前々走は最速上がり、前走もオウケンブルースリとは0秒2差で着順以上に頑張っている。58キロを背負ったレースは(0217)で斤量泣きの傾向なら、わずか1キロ減の57キロでもこの馬にとっては大きなプラス材料。二千四百以上の経験は昨年の有馬記念3着の1度だけで、意外に長距離適性が高い可能性を秘めている。

マーシュサイド
データは少ないが、参考レースをみる限りササり癖があることは否めない。昨年と今年の2戦でその傾向がみられた。右ムチで内にヨレて降着の前々走なら、ラチに頼って追い比べに持ち込みたいはず。ハナを切るしかない枠順を引けば手も足も出ないか。

ジャストアズウェル
その降着になったレースで繰り上がってGT初勝利。人気薄だが大駆けできる条件は揃っている。速い追い切りを消化して日本馬場に対応可能な持ち時計。3走前にはジオポンティの2着。持ち時計、状態、実績が揃った外国馬は侮れない。

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(11/28)京阪杯

アルティマトゥーレの前走は着差ほど強さを感じなかった。直線では前が一瞬壁になったが、開けてからも平凡な反応で失速気味の0秒3差。改めて瞬発力勝負に弱く、早め抜け出しが理想の先行馬として裏付けられた。再び内枠を引いて試練が待っている。

エイシンタイガーは本物になって帰ってきた。前走は差し追い込み競馬。5着以内の馬で唯一積極策から踏ん張れば中身は濃い。逃げ争いの直後で折り合える自在性も強み。

試行錯誤からようやく自分の居場所が見つかったアーリーロブストは短距離路線で花開く。展開を考えればオースミダイドウの前走は上々の試運転。勝負弱い鞍上から乗り替わったプレミアムボックスも不気味な存在になる。

レディルージュはコンビを組んだ相手が悪かった。人馬ともに近そうで遠い重賞制覇。ゴール寸前の勢いは前走のメンバー中で一番だったクールシャローン、34秒前後の瞬発力が確実に計算できるソルジャーズソングはひたすら混戦を待つ。

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(11/22)マイルチャンピオンシップ

カンパニーの強さは本物だった。徹底マークができたレースのしやすい前2走だったが、それを割り引いても完璧な折り合いからの完勝。以前のように置かれることがなくなり、内々の折り合いでは安心できるレース内容が続いている。いずれも最速上がり。とりわけ前走の勝ち時計はタイレコードで極限の時計決着にも対応できることを証明すれば鬼に金棒だろう。改めて振り返れば好枠を引くと別格の強さ。過去2年で6番枠より内を引いた際は1、3、4、1、1、2、1、1着。GTで1勝、GUで3勝、GVで1勝が含まれていれば文句なしの実績。昨年のマイルCS4着時でも0秒3差という安定感は単なる偶然ではないはず。ラチ沿いの折り合いで真骨頂になる差し馬は良馬場なら馬券圏内が確定する。

相手探しは難解。決定的な裏付けのない馬が人気になってひと波乱ありそう。まずは外国馬の判断から。日本で好走するためにはこれまでの実績はまったく関係ない。とにかく持ち時計と状態がすべてのカギを握っている。エヴァズリクエストは脱落するが、その点ではサプレザは半分クリアか。千六1分34秒3はギリギリ合格点、速い追い切りができたことも好感もてるが、減っている馬体重は無視できない。日本到着直後の13日が445キロ。本追い切り前の19日が438キロ。輸送の馬体減りを考慮すれば、おそらく450キロ台が理想の牝馬。追い切ってさらに馬体が減ると体調そのものは最悪に近くなる。当日のパドックで取捨が決まるが、現時点で走るイメージが浮かばない。

キャプテントゥーレの人気は意外だった。一線級ではっきり壁を感じさせた前走でも人気が落ちないねじれ現象。前々走2、3着馬の次走惨敗がレースレベルの低さの証で、前走ゴール直前の急失速もある程度予測できた結果だった。見た目に大物感は感じられず、成長途上の4歳馬にとって古馬相手のGTではあんなものということ。まだまだ経験の段階。

これだけ差し追い込み馬に偏れば先行馬に注目だが、ザレマを主役にするのはためらう。平均ペースからの粘り込みが好走パターンのジリ脚先行馬で、前走は着差以上に完敗だった。平均35秒前後の瞬発力は牡馬相手のGTで頼りない武器。33秒台を平然とマークするカンパニーマルカシェンクと少なくても4角で10馬身ほど離れた位置取りが最低条件では鞍上マジックの期待も薄れていく。

スマイルジャックにも怖さがない。古馬相手に好走したのが3走前の1度だけ。本質が入着ラインで一進一退のジリっぽさは、短い時間での変わり身は難しいだろう。前走もスタート直後に鞍上との折り合いの悪さをみせて、まったく流れに乗れなかった最悪な負け方。強調点に乏しい。

アブソリュートはどう扱うか難しい選択。確かに前走は数字どおりの重めできっちり競り勝ったことが底力だが、抜け出してからは完全に勢いは止まっていた。わすが一瞬の鋭い末脚で勝ち上がっただけで、終わってみれば直線半ばまで前が詰まって脚をためられたことが幸いしている。3走前は初の関西遠征でいきなり14キロ減。長距離輸送に不安があって初コースでは強気になれない。

確かな実績を残して盲点になったのがスズカコーズウェイヒカルオオゾラ。いずれもGTでまったく遜色ない距離、コース適性の高さと持ち時計。前走は最後の最後で行き場を失ったライブコンサートアブソリュート基準で侮れなくなる。

意外性なら3歳馬ストロングガルーダ。前走は休み明けで古馬と初対戦。それでも勝利を意識できた直線入り口の手ごたえの良さなら十分すぎる収穫となった。持ち時計を1秒以上詰めて、なにより見栄えする好馬体。一変あっても驚きはない。

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(11/21)東京スポーツ杯2歳ステークス

サンディエゴシチーにはひとまず試練を迎えた。抜け出すまで一瞬の速さと迫力十分の末脚で、相手関係からもクラシックを意識できるほどの強さだが、折り合いに苦労する気性の難しさはいぜん解消されてない。フィジカル面は大人でもメンタル面にまだまだ子供っぽさ。この休養でどこまで成長したかは今後に大きく影響する。まずはパドック注目。

キャリアはわずか1戦だが、ローズキングダムは将来性を含めて狙う価値がある。上がりのレースラップは減速なしのすべて11秒台。ピッチ走法で3着馬に0秒9差が母ローズバド譲りの凄さか。いよいよ大物誕生を感じさせる圧勝劇。心身ともに成長余地残せば、ここ好走でクラシックに直結する。

直線で前が壁になったロスを克服して弾けた馬が多く揃った。トーセンファントムレッドスパークルレッドバリオスは見事な瞬発力で勝ち上がっている。トーセンの前走は時計的にも例年以上にレベルの高い数字。スパークルは馬群を縫えばもっと楽な勝ち方が可能だったが、大きくロスをして大外へ出す下手な乗り方で完勝なら大物感十分。バリオスは東京千八を経験済みのアドバンテージを強調。もうひと絞りでますます瞬発力に磨きがかかる。

ニシノメイゲツは評価を下げた。3着アグネスティンクルはデイリー杯惨敗で勝ち時計も同日3歳500万程度のレベル。外から被されることなく、まったくモマれることのなかった流れで得たものは少ない。いちょうSが同日GV富士Sと1秒6差からも、明らかに低いレースレベルだろう。馬体的にマイル限定とは思えぬが、母の4勝はすべて千六以下。距離に限界が近いことは間違いない。

モズはメンタル面の成長がすべてのカギを握る。いかにも気性先行の難しいタイプで秘めた能力は底知れぬ器。追い比べより速いペースで粘り込みが理想。

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(11/21)福島記念

主力級と3キロの斤量差があればリクエストソングを無視できない。休養してひと回りパワーアップ。楽な2着の前走が成長の証となた。サニーサンデーは平坦向きの先行型。いかにも福島は走りそう。実績のマンハッタンスカイトーセンキャプテン、逃げ馬として完成されたレッツゴーキリシマは自分の形に徹して完全燃焼。コース適性の高いアルコセニョーラデストラメンテが穴候補。

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(11/15)エリザベス女王杯

3歳馬は春のクラシックで実績を残してローズS、秋華賞でも好走した馬が必勝パターン。どれかひとつでも惨敗するとここにつながらない。
春は今ひとつで秋に良績集中のタイプは
00年トーワトレジャー
04年トクレドール
05年ライラプス
08年ムードインディゴ
春に良績集中で秋は今ひとつのタイプ
00年シルクトレジャー
02年スマイルトゥモローチャペルコンサート
07年ローブデコルテ
08年マイネレーツェルエフティマイアレジネッタ
穴人気となったが、結局馬券に絡んでないのが現実。

01年テイエムオーシャンは桜花賞1着、オークス3着、秋華賞1着
→エリザベス女王杯は馬券圏外となったが0秒1差の5着。
同じ年のレディパステルはオークス1着、紫苑S1着、秋華賞3着
→勝ち馬と同タイムの4着。
02年ファインモーションは春にクラシック未出走だが、秋華賞勝ちを含めて5連勝で挑んだだけに問題外。
04年スイープトウショウは桜花賞5着、オークス2着、ローズS3着、秋華賞1着
→5着は3着と同タイム。
05年エアメサイアは桜花賞4着、オークス2着、ローズS1着、秋華賞1着
→5着は3着と0秒2差。
06年アサヒライジングは桜花賞4着、オークス3着、秋華賞2着
→4着は勝ち馬と0秒1差。
アドマイヤキッスは桜花賞2着、オークス4着、ローズS1着、秋華賞4着
→5着は勝ち馬と0秒4差。
春のどちらかのクラシック、ローズS、秋華賞でいずれも3着以内の実績あるタイプは確実に走っているということ。ジェルミナルミクロコスモスがここで脱落。

外国馬の取捨も簡単。 基本的にフランス馬は走らないとみていいだろう。上がり33秒台が当たり前になった近年の競馬ではとにかく良績を残してない。走っていたのはジャパンC創設当初、ひと昔前の馬場で好走が集中しているだけ。87年ジャパンCを勝ったルグロリュー。90年JC2着オード、91年JC2着マジックナイト。92年JC3着ディアドクター。95年JC3着エルナンド。96年の凱旋門賞馬エリシオが3着同着を最後に不遇時代を迎えた。
6年前のエリザベス女王杯で3着に入ったタイガーテイルと実績を比較しても意味はない。タイガーテイルは二千2分0秒3という持ち時計。GTを何度も経験して外国への長距離輸送もクリア済み。レースでは大逃げとなって特異な流れになったことも奏功した。外国馬は実績より持ち時計と状態がすべて。ジャパンCも含めてその傾向はまったく変わってない。

結論は3歳馬の中からブエナブロード。外国馬シャラナヤは無視して古馬の中から府中牝馬Sで先行してバテた組リトルカワカミニシノ。追い込み馬に人気が偏ったメンバーでクィーンの残り目。

まずはブエナビスタから。それにしても前走は驚いた。いつもと同じような乗り方を止めて内々の折り合い。本来、無理やり最後方待機から外々の折り合いで直線差し比べが確たる好走パターンだったか、スタート直後の選択で明暗が分かれた。案の定、勝負どころでごちゃついて前が壁、後方確認を怠って痛恨の降着。それでも馬群を抜け出してからの瞬発力はさすがの迫力で、何とも後味の悪い一戦になった。

振り返れば三冠レースで自他ともに認めるような上手い乗り方は1度もない。結局馬の力を信じきれず、すべてのレースの勝負どころでミスを犯している。
桜花賞は直線も道中と同じように大外の進路を取れば何の不利もなかったが、直線入り口でなぜか1、2頭分内のコース取りを選択。当たり前のように前が壁になって仕方なく大外へ。追い出すタイミングが遅れるロスがあったことははっきりうかがえる。
オークスもまったく同じようなミスを繰り返した。大外ブン回しているのに、直線に入るとなぜかそこから少しだけ内を選択するという不可解な乗り方。桜花賞と同じように前が壁になって外へ立て直すロスがなければもっと楽に差し切っていた。
秋華賞も含めて無様なレースを連発すれば、もうすでに鞍上とのコンビで絶対的な信頼感などない。
さらに体調そのものも微妙になってきた。馬体の成長を促せなかった夏の短い休養。数字以上にコンパクトに映る馬体は前走がギリギリで、木曜の馬体重がわずか6キロ増なら上積みというより反動が心配になる。この中間は終始、馬体維持に努める終い重点のセーブ気味。前走時の迫力十分の追い切りとは雲泥の差。
今度は外枠を引いて再び大外ブン回し。パンパンの良馬場が望めない馬場で切れるかどうか。鞍上、体調、馬場を考慮すれば前走の悪夢が再現しても不思議はない。

府中牝馬Sの当日の馬場はいきなり差し追い込み馬に変身していた。前残りペースの逃げ先行馬がなぜかバテる特異な馬場状態。積極策から人気を裏切ったリトルアマポーラは一過性のポカとして扱える。もとより休み明けより叩き良化型で昨年も秋華賞6着→エリザベス女王杯1着。極限のスピード決着に裏付けがなければ、いくらか時計がかかる馬場状態にも恵まれた。

カワカミプリンセスは少なくてもリトルを逆転する姿は浮かばない。昨年エリザベス女王杯2着からゆっくり下り坂の6歳馬で、前走も早々に脱落する淡白な競馬。480キロ前後まで絞ってどう出るか。パドック注目。

シャラナヤの前走はGT馬相手に直一気の差し切り勝ち。その3着ミッデイはイギリスオークス3着馬。次走BCフィリー&メアターフを制してレースレベルの高さを証明したが、持ち時計がいかにも物足りない。二千2分1秒8はタイガーテイルの二千2分0秒3と比較すれば一目瞭然。
同じ日に行われるオペラ賞と凱旋門賞比較で馬場差を計算。
昨年はオペラ賞2分3秒8。凱旋門賞2分28秒8。
今年はオペラ賞2分1秒8。凱旋門賞2分26秒8。
まったく同じ5秒差ならとりわけ目立つ数字でないということ。
決定的なのが手探りで終わった日本での追い切り。速い時計のない招待外国馬はジャパンCを含めて無視するのがセオリー。

前走は極限の仕上げで馬場にもはまったムードインディゴ、春当時の勢力分布図が完全に崩れているジェルミナルは、前走から大きな変わり身を求めるのは酷。ブエナブロードと同じ脚質のメイショウベルーガが斤量2キロ増で太刀打ちできるとは到底思えない。穴候補に前走は直線半ばまで前が壁になって追えなかったチェレブリタリトルカワカミと同じような位置取りで同じような脚色だったニシノブルームーン。大逃げのテイエムプリキュアに引っ張られてクィーンスプマンテも破格のラップだったが、それでも1秒差に踏ん張れば中身は濃い。

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(11/14)京王杯2歳ステークス

ダッシャーゴーゴーの強さは本物だった。着差以上の横綱相撲となった前走で短距離なら無敵の存在の感触を得ている。上がり3ハロンのレースラップ12秒2−11秒8−11秒8はゴールまで失速しない高いレベルの数字を差し切り勝ちが能力の高さを示している。馬群にまったくひるまない精神面の強さも強調点になる。3角すぎから完全に掛かって前の馬に乗っかりそうな折り合いの悪さ。下手に乗ってこの内容が器の違い、大きさを物語っている。道悪の巧拙だけが焦点となった。前走の体重が理想的。

内々で掛かり気味の折り合いになっても見せ場十分の2着。エイシンアポロンリディルの鬼脚に競り負けたが、上がりレースラップがすべて11秒台を凌いだことは今後に生きてくるいい経験となった。時計も文句なし。距離短縮で花開く。

エステーラブはどこまで外へ出せば気が済むのかというぐらい直線は外へ外へ。軽く2馬身はロスした切り返しでレコード決着の0秒6差なら、少なくても乗り替わりでアニメイトとの差は縮まる。その勝ち馬アニメイトバイオは牝馬と思えぬ迫力。がっちり折り合えって坂を上がってから差し切った前走は、まったくモマれなかったことを割り引いても中身が濃い。道悪歓迎。

コスモセンサーの前々走は折り合い難とまで言い切れないが、ムキになった走りだったことは事実。前走はレコード決着で短距離に適性の高さを示して、逃げ差し自在に捌けるレースセンスは強み。

キョウエイアシュラは前走のレースレベルが微妙になって評価を落とした。勝ち馬ステラリードはファンタジーS惨敗。4着エステーラブは自己条件でも勝てない。さらに勝ち時計が同日3歳未勝利より劣っていたことが決定的。抜け出すまでが速かったノーワンエルスは距離がカギ。キャリア不足が否めないドロはひとまず大きな壁。

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(11/8)アルゼンチン共和国杯

今年の京都大賞典は過去10年と比較してもレベルの高い時計決着だった。勝ち馬オウケンブルースリより上がり時計で上回ったスマートギアは重賞制覇にまた一歩近づいた。1600万で勝てないのは不器用な追い込み馬として完成されたマイナス面が前面に出ているだけ。直線の長い東京、新潟コースで常に最速上がりが計算できる爆発力は信頼できる。打てば響く末脚はまさに鞍上とのコンビは理想的。ハイペースの時計勝負に強く、スローの上がり勝負でも結果を残せば、追い負ける姿は浮かばない。

瞬発力勝負が濃厚でトウショウウェイヴを狙いたいが、鞍上は重賞でイップスが出たようなへぐりの連続。馬自身は距離にメドを立てて時計の裏付けも十分で、なにより東京(5401)の自信ある好条件。絶好の走り頃だけに鞍上不振は何とも残念な減点材料だろう。主役としても扱える能力と簡単に人気を裏切る鞍上とのコンビ。極端な結果を覚悟して上位に取り上げる。

ジャガーメイルは遅すぎた乗り替わりとなった。勝てる相手にとりこぼしても、同じ鞍上に固執したため出世が遅れているのが現実。前走の鋭さ負けが現状の力量差でも、以前1600万で波に乗っていたスクリーンヒーローを完封は紛れもない事実。瞬発力競馬の弱さを乗り替わりで打破できるかどうか。ここではっきりした能力基準がわかる。

スマートトウショウなどの差し馬に先着するなら、スピードで押し切る自在型。アーネストリーは驚くような上がり時計のない反面、器用さと持ち時計で差のない力関係。坂のあるコースで結果が出てないが、以前は成長途上と割り切れば軽視はできない。

ヒカルカザブエはパンパンの良馬場で真価を問われる。東京コースで覚醒しそうな血統と脚質だが、持ち時計そのものは重賞になるともうひとつ足りない。スタート難を抱える癖馬で後方待機になると策なし。切れるというよりバテないジリ脚タイプ。

トーホウアランの前走は逃げ馬を除けば、この馬1頭だけ掛かり気味になる折り合い難だったことが最後の失速につながった。長期休養明け2戦では本来の姿にほど遠いということか。良化にもう少し時間がほしい。

絞りくい時期に入ってモンテクリスエスはダイエット成功が浮かばない。いぜん太めの馬体で前走5着は立派だが、絶好調時と比べるとさすがに迫力ひと息。距離が微妙なサンライズマックスハイアーゲーム。極限の上がり勝負になればダンスアジョイの切れ味でも太刀打ちできないか。距離に活路を見出したトーセンキャプテンが穴候補

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(11/8)ファンタジーステークス

ラナンキュラスの前走は4角手前の手ごたえが負けを確信できたほど悪かった。終わってみれば2連勝だが、なんとも後味の悪い勝ち方では強気になれない。鞍上の性格上どのみち4角外へ出す安全策。前走より一気に相手強化で怖さがなくなる。

ステラリードは2戦連続、馬群の中でひるまなかった精神力の強さ。いずれも一瞬にして馬群から抜け出す瞬発力は凄みさえ感じさせる迫力があった。距離延びればむしろレースはしやすくなる。

ラブグランデーはラチ沿いから一瞬伸びかかったが、ゴール前で完全失速したスタミナ切れがスプリンターの証。それまで2戦連続の最速上がりからほど遠い内容の悪さなら、距離短縮で結果は違ってくる。

芝の短距離にメドが立ったユメノキラメキ。前走はじっくり乗りすぎたタガノエリザベートが乗り替わりの刺激期待。距離2度目になる理想的なステップでグレナディーンの残り目。ベストクルーズスプリングサンダーは千六経験を生かしたい。

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(11/7)武蔵野ステークス

王者ヴァーミリアンに変わる新王者として一番近い存在がサクセスブロッケンだろう。4歳馬にとって不遇な制度によって交流重賞を使えなかったが、定量ならここで間違いなく不動の主役になっていた砂巧者。酷量の59キロは直線長い東京コースでますます不利になる悪条件となればカネヒキリヴァーミリアン相手に再三接戦してきた実績を曇らせる。勝ち方だけが焦点だった前走の負けも休み明けだけと割り切れなければ、ここは狙いを下げる。

狙いは3歳馬。トランセンドの前走は口を割るぐらいの折り合い難で自滅した。それでも0秒3差で改めて能力の高さを示せば、距離短縮と先行馬に有利な外枠を引いて期待が高まる。3走前はレコード勝ち、前走はスーニを完封。徹底して千八を使っているが、気性的には千六が一番しっくりくる。

シルクメビウスの前走は不運な乗り替わりだったと割り切るしかない。ルーキー並みの質の低い騎乗。トランの存在で確実に前々の時計勝負になることがわかりながら、スタート直後から必要以上に控える消極策。4角手前から慌てて強引なマクり競馬になったために降着という最悪の結果につながった。前々走はコース取りを考慮すれば勝ち馬と同等の評価。

千六が未知なる距離で暴走覚悟のヴァンクルタテヤマが主導権を握れば、確実に極端に時計が速い究極の決着だろう。行きたいマチカネニホンバレは前走のペースと雲泥の差になれば一気に弱気。中距離型のワンダーアキュートも時計勝負になると分が悪い。数字以上に見た目が非力に映るテスタマッタは、古馬相手に3歳の58キロで狙い目なし。底力勝負で地方ダートで良績を残したラヴェリータの大駆け。

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(11/1)天皇賞

6歳間近の牝馬ウオッカを実績どおり評価していいのか迷う。同じく天皇賞勝ちの牝馬エアグルーヴと比較しても年齢的な衰え、下り坂にかかっていることは否定できない。
エアグルーヴは2歳夏にデビューで天皇賞勝ちが4歳。引退間近になった5歳のエリザベス女王杯は勝たなければいけない相手に3着とはっきりピーク時より下り坂を示した。その直前の札幌記念は58キロを背負って完勝からもウオッカとイメージがダブる。通算19戦で引退は消耗の激しい牝馬の象徴そのもの。すでに海外遠征を含んで23戦を消化したウオッカに全幅の信頼は危険になる。

数字的には同じ2着でもステップレースとなった毎日王冠は中身が違っている。
昨年は前半35秒8−47秒7−59秒3−70秒8
上がり45秒3−33秒8
今年は前半35秒8−48秒0−60秒0−71秒7
上がり45秒3−33秒6
馬場差はほぼ同じか、今年の方がいくらか速い状態。
昨年よりも緩い流れで昨年まで負けなかった相手にあっさり差し切られたことが取捨に迷う大きな要因。

展開も厳しい。考えられないような乗り方を連発していた前任騎手とのコンビは別にして武豊、岩田騎手とのコンビに限れば東京コースの好走パターンは内々で折り合い重視から瞬発力勝負に持ち込むことに集中している。昨年はダイワスカーレットが引っ張って前半58秒7だったが、今年は逃げに固執するタイプが不在でGTとしてはスローに近い流れ。鞍上泣かせの折り合い難はペースが落ちれば落ちるほど不安は倍増する。

ビッグネームが揃って今年は粒揃い。昨年はGT馬5頭でウオッカダイワスカーレットが牝馬クラシック。当時のドリームジャーニーは2歳の朝日杯。アサクサキングスが休み明けだったことを考慮すれば、今年の顔ぶれは昨年以上にタフといえるだろう。
今年はGT馬8頭で質そのものもレベルが高い。皐月賞馬に菊花賞馬。古馬最高峰のジャパンC馬、有馬記念馬、宝塚記念馬が揃えば例年にない最強メンバーということ。いい脚が長続きしないウオッカにとってダイワスカーレット目標でレースがしやすかった昨年以上に鞍上のレース勘が求められる。

決定的なのは距離。春の千六2連勝で確信したスピード重視のマイラーは、レコード勝ちの実績ある東京二千でも割り引きが必要となる。早めに動くと終い甘くなるモロさは前任の鞍上が癖をつけた負の遺産。今年のドバイ遠征でその淡白さを露呈すれば、完全に解消されることはないはず。いつでも以前の姿に戻ることを覚悟しなければならない。

狙うのはエイシンデピュティだ。ひと叩きで状態は一変。GT馬らしい威厳は取り戻している。プール併用だった前走の中間とは雲泥の差。再三の好時計から本追い切りの一番時計で絶頂時の状態に戻ったと断言したい。手探り状態の出走だった前走でも、早々にあきらめた内容で1秒3差なら1年ぶりを上々の試運転。とにかく年齢を感じさせない筋肉隆々の馬体は太めを割り引いても迫力があった。ダイワスカーレットに0秒1差でメイショウサムソンに完封実績。時計勝負に強さを示していたスピードとパワーを兼ね備えた先行馬は対ウオッカにもヒケをとらない。年齢から一戦必殺。試走ムードのないここで完全燃焼する。

オウケンブルースリは近年競馬において特異なタイプ。徹底して二千以上を使ってデビュー4戦目以降は二千二百以上にこだわり続けていたスタミナ型が、前走で絶対スピードの高さを証明した。過去10年で比較するとわかる時計の凄さ。2分24秒3はNO2の数字で、同じ59キロだったテイエムオペラオーナリタトップロードを軽く凌いでゼンノロブロイリンカーンを上回った。どこか頼りなかった前々走、前走時より数段レベルアップの成長力を感じる。馬体的にはまだまだ発展途上の段階。成長余地を残した4歳馬は久しぶりの二千挑戦でも不気味な存在。不安材料は反動だけ。

カンパニーは横山典騎手で大変身を遂げた。後方待機にこだわった前任騎手とはまさに天と地。頼りなかったムラ馬が、いよいよGTでも手が届きそうなランク付けができる。昨年は大外枠に泣いただけに今年の絶好枠は願ってもない好条件で力が入る。激走後でも再現できる体力が残っているかどうかが焦点。

ドリームジャーニーは5歳にしてもう一段階の成長を遂げた。確かに左回りは苦手だが、デビュー以来最高の状態を維持して単純に無視できない勢いと完成度。スタミナと底力を求められた天皇賞春の3着には驚きだったが、心身ともに成長した決定的な証が前走の59キロ克服なら、いつ大化けしても不思議ない。以前のスピードにますます磨きがかかってスタミナ強化。デビュー当初以来の5戦連続で馬券に絡む安定感も強調したい。

GUでも勝てなかったシンゲンが人気になると妙味はない。初の重賞となったGVでひとまず壁。初GUでも同じような壁に当たれば、粒揃いのGTでいきなり好走する計算は難しくなった。初の58キロも課題。

キャプテントゥーレは相手に恵まれた前走の完勝だけでは物足りない。2着ブレイクランアウトは菊花賞で大惨敗。3着トーホウアランは京都記念で惨敗がレースレベルの低さ。本物の相手になれば数々の試練が待っている。

東京コースで結果が出ないサクラメガワンダーマツリダゴッホは大幅減点。休み明けのアサクサキングススクリーンヒーローのGT馬は叩き台ムードが強まる。

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